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【父の日特集 Vol.1】時任三郎、一方通行を覚悟した愛

石原さとみ主演のドラマ『花嫁とパパ』では、一人娘への愛情が強すぎてちょっとウザい父親・賢太郎役をコミカルに演じ、イメージソング「君の帰る場所」を歌っていることでも話題になっている時任三郎。実生活では3人の子どもの父親であり、本年度ベストファーザー賞を受賞した彼に、父との思い出、子育てスタイルについて語ってもらった。

 父はしつけには結構うるさかったですね。食事のときはいつも正座、米粒一つ残さないようにとか、細かいしつけが多かった。でも優しい一面もたくさんありました。記憶にあるのは、父の両腕に兄弟姉妹がみんな腕枕してもらって昔話をしてもらったことや、休みの日にみんなでレンゲ畑に花摘みに行ったことなど、そんな他愛もない日常がとても嬉しかった憶えがあります。今の時代では考えられないけど、父親が運転して兄弟5人全員がオートバイに乗って銭湯に行ったこともありました。

 僕自身、今では3人の父親になり、そんな小さかったときの頃をよく思い出します。「ああ、あの時はきっとオヤジはこう思っていたんだな」とか、父親になって初めて気がつくことがいっぱいあります。そしてその度に、親への深い理解と感謝の気持ちが湧いてくるんですね。それは全部“今更”ではあるのですが、その分、また自分の子へ愛情を降り注いでいくべきものなのかなって思います。言ってみれば「一方通行の愛」を覚悟した愛、なんですね、親子って。
時任三郎(ときとうさぶろう)
1958年2月4日、東京都生まれ。大学時代から演劇、音楽活動を行い、1980年、ロックミュージカル『HAIR』でデビュー。俳優として『ふぞろいの林檎たち』『海猿』『Dr.コトー診療所』など数々の話題作に出演するほか、歌手としても活躍。現在出演中の『花嫁とパパ』イメージソング「君の帰る場所〜Single Version〜」を6月20日(水)にリリース

 僕は2000年から4年間、ニュージーランドをベースにして家族と暮らしました。100%親を頼りにしている時期に、こっちも子どものほうを向いていてあげたかった。日本にいるときのように周りに騒がれることもなく、普通に買い物をしたり、週末にはいつも海や川に連れて行って遊んだ。そんな小さな日常の積み重ねが大切だと思ったんですね。そんな少しずつの時間の共有が、親子の絆を生んでいく。そう思っています。僕が小さかった頃、父親がそうしてくれたように。

 “子育てに方程式はない”っていうのが僕の持論です。どんなに過酷な環境で育っても、そこから這い上がっていく子もいるし、どんなに裕福な環境に生まれてもドロップアウトする子もいる。“こうすればこうなる”っていう方式みたいなものが子育てにおいては成り立ちにくい気がします。あくまで全ては結果論でしかない。でも、だから放任でいいということではないんですね。例え親子でも、お互いの関係性のなかで、お互いが成長し高め合うことができる関係でいたいなと思っています。親だって完璧じゃないですからね。

 今回の“二十歳の娘を持つ父親”という設定は、自分にとってはまだ先の話ですが、そんな、完璧じゃない父親を人間くさく演じられたらと思っています。それと、ドラマのイメージソングにもなっている「君の帰る場所」は、僕のミュージシャン仲間が作った歌ですが、実際にその彼が二十歳の娘に向けて作った歌で、まさにこのドラマにピッタリの曲。友人のリアルな想いを、この「君の帰る場所」に乗せて、全国のお父さん達の気持ちを代弁させていただこうかなと思っています。

時任三郎オフィシャルサイト

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