バレンタインデーを14日に控え、チョコレート商戦が熱を帯びてきた。デパートやスーパーなどには、老舗ブランドや人気店のショコラティエなどのチョコレートがズラリと並び、高級志向が目立つ。その一方で、自分で手作りする材料セットの販売が増えている。本格的なお菓子を簡単に作ることができ、少ない予算で大量生産できる点も受けているようだ。

　個人向け製菓・製パン材料の店「クオカショップ」では、今年のバレンタインに向け『ホーム・パティシエ・キット』（5種類各840円）を発売した。「初めてでも失敗しないお菓子作り」をテーマにしたオリジナル材料キットを販売するのは初めて。ほかに準備するのは、卵やバター、牛乳など。面倒な計量や難しい工程は一切なく、材料を袋から出して混ぜるだけ。誰でも簡単に、本格的なガトーショコラやトリュフを作ることができる。

　無印良品でも、バレンタインに向けて、簡単に本格的な手作りお菓子を楽しめる手作りセットを販売している。今年はギフトボックスやラッピング袋、ケーキやクッキーの型をセットしたものを取り揃えた。また、少ない予算で大量生産できる“ボリュームパック”も用意した。チョコチップマフィン20個分のセットとチョコチップクッキー約50個分のセットの2種類で、それぞれ735円。最近、自作のお菓子を学校に持ち寄って女の子同士でチョコを交換する「友（とも）チョコ」が盛なこともあり、売れ行きも好調だ。

　ソニープラザでは、ここ数年、人気キャラクター『BARBAPAPA』の手作りキットが「小学生から若い世代の方を中心に人気がある」という。売り場では手作りしたお菓子を詰めるボックスや紙袋などラッピング用品も充実させ、相乗効果を狙っている。

　欧米の高級チョコレートに押され気味の国内製菓メーカーも“手作り派”に注目。ブルボンによると「5年間くらいから手作りキットの人気が上がり始めた」といい、今年はトリュフとフォンダンショコラの2種類を発売中。明治製菓では沢尻エリカ出演のCMで、友だちと一緒に作る楽しさをアピール。同社ホームページには看板商品の板チョコ『ミルクチョコレート』を使った手作りチョコレシピが満載だ。

　ORICON STYLEが行った「バレンタインデー」に関するアンケートでも、「手作りチョコ」の経験者は7割を上回り、根強い人気がある。東急ハンズ新宿店の話では、「バレンタインデーに手作りする人たちの中でも、簡単に作れるキット派と高級チョコレートを使った本格派の二極化が進んでいる」とのこと。「友チョコ」はもちろん、「本命チョコ」もお手製で・・・。いずれにしてもおいしい手作りチョコが期待できそうだ。



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・バレンタインの総予算、3人に1人は「500円以下」


・手作りチョコ経験者は、7割
・バレンタイン　チョコは自分で味見してから
・お笑いタレントが人気！チョコをあげたい理想の父親

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