ジャズ、オーディオの専門家らによって選定されるジャズ界の一大アワード、第40回（2006年度）ジャズ・ディスク大賞受賞作品が発表された。

　今回の金賞に輝いたのは、トップアーティストとしてのゆるぎない地位を確立しながらも、革新的な音楽性と創作意欲でジャズ界をリードし続けるチック・コリアによる『スーパー・トリオ』。スティーブ・ガッド、クリスチャン・マクブライドという現代ジャズ界屈指のリズム・セクションを擁したファン待望のトリオ作品だ。

　銀賞は、ビル・エバンスの流れを汲むピアニスト、リッチー・バイラークが、これまで追求してきた音楽哲学と美学の総括をコンセプトにした作品『マンハッタンの幻想』が受賞した。

　そのほか日本ジャズ賞、ボーカル賞など、全受賞作品は以下の通り。

≪第40回（2006年度）ジャズ・ディスク大賞受賞作品≫
【金賞】（2006年度最優秀ジャズ・アルバム第1席）
『スーパー・トリオ／チック・コリア，スティーブ・ガッド，クリスチャン・マクブライド』
【銀賞】（2006年度最優秀ジャズ・アルバム第2席）
『マンハッタンの幻想／リッチー・バイラーク』
【日本ジャズ賞】（2006年度本邦最優秀ジャズ・アルバム）
『ライブ・アット・ベイシー〜ウイズ・ハンク・ジョーンズ／ケイコ・リー』
『渡米50周年日本公演／秋吉敏子＆ルー・タバキン・スーパー・カルテット・フィーチャリング・ジョージ・ムラーツ/ルイス・ナッシュ』（特別賞）
【ボーカル賞】（2006年度最優秀ジャズ・ボーカル・アルバム）
海外部門
『アラウンド・ザ・シティ／イリアーヌ』
国内部門
『ニカズ・ドリーム／チャリート・ウイズ・マンハッタン・ジャズ・オーケストラ』
【編集企画賞】（ジャズ・アルバム発売に関する2006年度最優秀編集企画）
TBM復刻シリーズ（全10作）
【制作企画賞】（ジャズ・アルバム発売に関する2006年度本邦最優秀制作企画）
『魂/KON／安富祖貴子』
【最優秀ジャズ・ビデオ賞】（2006年度最優秀ジャズ・ビデオ作品）
『ザ・ラスト・トリオ・ライブ’80／ビル・エバンス』
【最優秀録音賞】（2006年度最優秀録音アルバム）
ニュー・レコーディング部門
『メモリーズ・オブ・ユー／ケン・ペプロウスキー』
リマスタリング部門
アトランティック・ジャズ　紙ジャケット・コレクション（全20作）
【ニュー・スター賞】（2006年度最優秀新人ジャズ・アルバム）
海外インストゥルメンタル部門
『ケリー・ブルー〜トリビュート・トゥ・ウイントン・ケリー／ダン・ニマー』
海外ボーカル部門
『ソフィー・ミルマン』
国内インストゥルメンタル部門
『サラ・スマイル／市原ひかり』
国内ボーカル部門
『魂/KON／安富祖貴子』