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　レストランやホテルはおろか、喫茶店でも全面禁煙の店が増えてきた。ハワイでは11月から新禁煙法が制定され、大阪でも2007年度から路上喫煙が禁止となる予定。喫煙者の肩身は狭くなる一方だ。では、実際にタバコをやめようと思うのはどんなときなのか。ORICON STYLEでは「タバコをやめようと思った瞬間」についてのインターネットアンケート調査を実施した。

　その第1位は「体調不良を感じて」というもの。「風邪をひいたときに吸ったら、気持ち悪くなった」（兵庫県／40代／男性）、「ぜんそくの発作が出たとき」（三重県／30代／男性）など疾病時に軽い気持ちでの喫煙で痛い目に遭った人が多数派だが、「呼吸不全になりかけた」（北海道／40代／男性）、「いつものようにタバコに火をつけたら、突然心臓発作のような症状が」（福岡県／30代／女性）という深刻なケースも少なくない。第4位の「運動をした後」や第9位の「肌の衰え」など、タバコの悪影響を体で感じたとき、人という生き物は禁煙を考えたくなるようだ。

　次点は「タバコが値上げされたとき」。今年の7月にタバコが値上げされたときにも禁煙が話題となったが、やはり値上げの影響は大きいよう。「年間消費額を計算してびっくりした」（神奈川県／40代／女性）と家計をシミュレートして禁煙に踏みきる人もいれば、「小遣いに響くからやめようと思った。でもやめられない…」（神奈川県／20代／男性）と憂いながらも吸い続ける喫煙者も。断腸の思いで、禁煙に踏みきる人もいるということか。

　また男女関わらず、妊娠・出産など環境の変化も大きな転機となる。女性は「妊娠がわかった瞬間、胎児への影響を考えて」（千葉県／20代／女性）という理由が圧倒的。男性でも「子どもを作ろうかと妻と話したとき、子どもへの悪影響を考えて」（長野県／20代／男性）という人もいた。身近な人の健康には悪影響を及ぼしたくないということのようだ。

　また6位の「喫煙所の激減」も喫煙者にとっては、深刻な悩みだ。「外出時にタバコを吸える場所を探すのが大変」（大阪府／20代／男性）と喫煙場所の捜索に疲れ切った人もいれば、「肩身が狭い・・・」（奈良県／20代／女性）と堂々と吸えないことに引け目を感じている人も。タクシーに乗り込んで吸おうと思っても禁煙車。ならばとパチンコ屋で吸おうとしても、全席禁煙のパチンコ店まで出現した。オフィスは当然のように全面禁煙となり、家庭でも寒い冬空の下、ベランダで孤独に火種をくゆらす。

　喫煙者を取り巻く包囲網は確実に小さくなっている。その狭くて高い壁のなかで吸い続けるには、さらなる信念、もしくは根性が必要になるに違いない。「やめちゃった方がラク」（東京都／20代／女性）。禁煙を決意する瞬間は、意外とそんなものなのかもしれない。

（2006年11月9日〜11月13日、自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員の、20代、30代、40代の男女、各150人、合計900人にインターネット調査したもの）

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