旅行の楽しみの一つは、その地にある名所を訪れることだ。見たこともない風景、過去の人類が築いた遺跡など、世界中には多くの名所が残っている。ORICON STYLEでは『一度は行ってみたい世界の名所』をリサーチしてみた。アナタの行きたい場所も、選ばれているだろうか。

　リサーチの結果、総合1位に選ばれたのは【ピラミッド（エジプト）】だった。代表的なギザのピラミッド以外にも、古代エジプト王朝の御代に建造されたピラミッドは、いまも数多く残されている。この地を訪れ、悠久の歴史を感じたいと思う人は、性別／世代に関係なく多いようだ。なお、単にピラミッドと呼ぶと中南米に現存するものも含めた総称になる。今回のリサーチでは、場所をエジプトに絞っている。

　総合2位には、【ナイアガラの滝（アメリカ）】が選ばれた。1位の【ピラミッド（エジプト）】が人類の英知を表す巨大建造物であるのに対し、こちらは自然が作り出した絶景。双方を選ぶ回答者のバランス感覚は素晴らしい。

　ランキング全体を見ると、【ピラミッド（エジプト）】に代表される建造／建設が多数を占めることがわかる。総合2位に選ばれた【ナイアガラの滝（アメリカ）】のような自然環境を挙げた回答は、【エアーズロック（オーストラリア：正式にはウルル）】、【グランドキャニオン（アメリカ）】【グレートバリアリーフ（オーストラリア）】の4つしか上位にランクインしていない。世界遺産ブームの影響なのか、建造／建設の人気が高いようだ。

　性別による違いは、比較的小さい。トップ3の場所、順位ともに女性／男性でまったく同じだ。むしろ、世代による違いの方が大きくなっている。特に中・高校生が選んだトップ10は、他世代と全く異な。たとえば、総合1位の【ピラミッド（エジプト）】が2位。総合2位の【ナイアガラの滝（アメリカ）】、総合3位の【万里の長城（中国）】はそれぞれ4位と5位に沈んでいる。その代わりとして10代がトップに選んだのは、総合では5位の【ルーヴル美術館（フランス）】。また、総合7位の【サグラダ・ファミリア（スペイン）】はランク入りしておらず、【ハワイ（アメリカ）】といった州名が名所に挙がっているなど、さまざまな面で独自性が出ていて面白い。大人達が「世間の話を聞いて」行きたい名所を挙げているのと対照的に、本当に自分が行きたいところを挙げていると言える。