キーボードのドミ(DOMi LOUNA)と、ドラムのJD・ベック(JD BECK)による2人組ユニットのドミ&JD・ベックが、約4年ぶりとなるニューアルバム『フー・アスクド?』をリリースした。Z世代を代表するデュオとして、超絶技巧とキャッチーな音楽性で世界から注目を集め、2023年、2024年の来日公演はいずれもソールドアウト。アリアナ・グランデとの共演や、ブルーノ・マーズ&アンダーソン・パークによるシルク・ソニックとの共作などでも知られる2人が、新作では大きな変化を見せている。
前作『ノット・タイト』ではインストゥルメンタルを中心としていたが、『フー・アスクド?』ではほぼ全曲で2人のボーカルをフィーチャー。約2年以上を制作に費やし、他人からの評価や成功を意識することなく、「自分たちのため」に作品と向き合った。
オリコンニュースでは、そんな2人にメールインタビューを実施。「本当の意味でのファーストアルバム」と語る新作への思いから、“天才”と呼ばれることへの本音、ショート動画全盛の時代にアルバムを作る理由、日本への愛まで聞いた。
■『フー・アスクド?』は「本当の意味での1stアルバム」
――前作『ノット・タイト』から約4年が経ちました。自身は『フー・アスクド?』をどんなアルバムになったと感じていますか。
【ドミ&JD・ベック】今振り返ると、『ノット・タイト』はいろいろなアイデアをつなぎ合わせたパッチワークのように感じます。当時はまだ自分たちのサウンドを確立できていなくて、明確な目的もないまま、いろいろな方向へ進んでいました。デビューアルバムにはたくさんの友人に参加してもらいましたが、今回ほど深く考え抜いたものでも、パーソナルなものでもなかったように感じます。
『フー・アスクド?』は、本当の意味で僕たちの1stアルバムのように感じています。自分たちのビジョンを一つひとつ形にして、すべてを自分たちでコントロールしようとしたからです。3曲でドミの兄が作曲に参加して、2曲目ではAndy(Anderson .Paak)が歌詞を書くのを手伝ってくれました。でも、それ以外は100%僕たち。自分たちだけで、自分たちのために、とても利己的に作ったアルバムです。
――今回はボーカルも大きな魅力になっています。2人はもともと歌うことがお好きだったのでしょうか。レコーディングに向けて、何かトレーニングなどはされましたか。
【ドミ&JD・ベック】作曲していく中で、僕たちが書いた譜面が、ヴァース、プリコーラス、コーラス、ブリッジ、コーダといった典型的な曲の構成になっていることに気づきました。コードやベースラインを書くのと同時にメロディーも作っていて、おもに木管楽器にそのメロディーを演奏させていました。
人間の声は最も古い楽器であり、最も直接的につながることのできる方法なので、そのメロディーを自分たちで歌うことが自然に思えたんです。僕たちは人間の声も、ほかのすべての楽器と同じようにひとつの楽器だと考えています。声には独自の色や質感、できることがあって、アルバムで録音したほかのオーケストラ楽器と同じように、それを探求することが楽しかった。ただ、ボーカルはメロディーと歌詞を担っているので、どうしてもそこに注目が集まりやすいですよね。でも、僕たちはボーカルを主役にしたいわけではありません。楽器が生み出すカオスの“アンカー”として機能してほしいんです。僕たちにとって、すべての楽器は対等です。
準備については、ハチミツ入りのお茶をたくさん飲んで、いろんな母音を使いながらハーフ・ディミニッシュ・スケールを下手くそに歌っていました(笑)。
■「ファンを全員失うかも(笑)」それでも他人の期待を考えなかった
――今作を聴いて、「前作を好きだった人ほど驚くアルバムだな」と感じました。こうした反応もある程度予想していましたか。
【ドミ&JD・ベック】自分たちの作品について、ほかの人がどう思う可能性があるのか、そういう考えをすべて遮断しようと本当に頑張りました。アルバムが出る直前には、友人たちに冗談で「これでファンを全員失うかも」って話していたんです。伝統的なドラムンベースのファンはポップなボーカルを気に入らないかもしれない。伝統的なジャズやクラシックのファンは、そのポップなボーカルにかかったディストーションを気に入らないかもしれない。そして伝統的なポップやロックのファンは、クレイジーなハーモニーやスピードを気に入らないかもしれない…って、キリがない(笑)。だから、もう考えないことにして、何も期待しないことにしました(笑)。いい意味で驚いてもらえたらうれしいです。僕たち自身、新しい音楽を聴くときにはいつも驚かされたいと思っています。
――前作を経て世界中から注目される存在になりましたが、それでも今回は「自分たちのためだけに作った」と話しています。人から期待されることと、自分たちが本当に作りたい音楽との間で迷うことはありませんでしたか。
【ドミ&JD・ベック】いいえ。僕たちは自分たちのために作るものについては、とても利己的だからです。社会からの期待や消費主義のプレッシャーから解放された、最も純粋なアートを作るためには、自分たちのためだけに作り、自分たち自身が「これができる限り最高のものだ」と思えるものを作らなければならない。僕たちは本当にそう信じていますし、このアプローチが正しいことを願っています。
評価や成功について考えることなく、自分たちが心から「これ以上ないものだ」と信じられるものを作りたい。だから、制作中にほかの人からの期待に悩むことはありません。ただ、自分たちのために作っているとはいえ、生きていくためにはリリースしなければいけません。だから発売したあとになって、「僕たちのキャリア、終わった?」「全部、台無しにしちゃった?」って悩むんです(笑)。
――制作には2年以上かかり、その間は「8時間睡眠、8時間音楽、8時間娯楽」という生活を送っていたそうですね。これは誰が決めたルールだったのでしょうか。実際に、その生活で一番変わったことは何でしたか。
【ドミ&JD・ベック】作曲を始めた頃はオーストラリアツアーを終えた直後で、ひどい時差ボケだったので、ものすごく厳格な早起き生活になったんです。自然とすごく早く目が覚めるようになって、毎日午前8時から午後5時まで作業するようになりました。最終的には午前11時から午後8時くらいになって、休むのは月に3日くらい。ものすごい量の作業ができました。たとえば、Sibelius(楽譜作成ソフト)を使って、このアルバム全体のすべての音符とリズムを4ヶ月で書き上げました。
一方で、頭を一度仕事から離してリフレッシュさせるためには、十分な休みを取ることが大切だということに気づいていなかった。2年間ノンストップで続けて、完全に燃え尽きてしまいました。勉強になりました(笑)。
■ショート動画は「予告編」 アルバムを作り続ける理由
――最近はTikTokやショート動画など、数十秒で音楽が届く時代になりました。一方で今回は、じっくり一枚を聴いてもらうアルバムを作りました。今も「アルバム」という形にこだわる理由を教えてください。
【ドミ&JD・ベック】僕たちにとってアートの美しさとは、日常生活を超えて、別の世界へ連れていってくれることです。TikTokやショート動画も素晴らしいけれど、それは完全な体験というより“予告編”に近い。映画の本編を一度も観ないで、人生ずっと予告編だけを観て過ごすことなんてできないですよね(笑)。
――10代の頃から「天才」「未来の音楽」と言われ続けています。そうした評価は励みになりますか。それともプレッシャーになることもありますか。
【ドミ&JD・ベック】ほかの人が僕たちをどう表現するかと、自分たちが自分自身をどう考えるかは、完全に切り離そうとしています。ある人は僕たちを天才だと言って、次の人は「地球上に存在した中で最悪のミュージシャンだ」と言うかもしれない(笑)。褒め言葉はうれしいし、力をもらえることもあります。でも、人が本当は何を考えているのかなんて分からないし、言葉は理由もなく使われることもある。だから、そこに重要な意味を持たせても仕方がないと思っています。
■影響を受けたビョーク、坂本龍一への思い 夢は『ゼルダ』のようなゲーム音楽
――音楽以外で、最近一番夢中になっていることはありますか?
【ドミ&JD・ベック】本当にいろいろなものをもっと知ろうとしています。長い間ずっと仕事をしてきたので、これから新しい音楽や映画、アート、ゲームなど、僕たちに刺激を与えてくれるものを見つけたいです。
――最近聴いて、「悔しいくらい良かった」と思ったアルバムやアーティストを教えてください。
【ドミ&JD・ベック】2022年には、ビョーク、デス・グリップス、ストラヴィンスキー、オウテカの作品に深く没頭しました。この4組からは大きな影響を受けましたし、新しい可能性に耳を開かせてくれました。
――もし1日だけ誰かのバンドに加入できるとしたら、誰と演奏してみたいですか。
【ドミ&JD・ベック】レッド・ツェッペリンか、ウェザー・リポートですね(笑)。
――コラボしてみたい日本のアーティストはいますか。
【ドミ&JD・ベック】坂本龍一さんや黒澤明さんと何かできていたら、本当に本当に良かったのにと思います…。将来の夢としては、『ゼルダ』のようなゲームの音楽を手がけてみたいです。
■日本に来たら「深夜の一蘭」へ
――日本ではライブが毎回ソールドアウトするほど人気ですが、日本のファンにはどんな印象を持っていますか。また、日本に来るたびに「これだけは必ず食べたい」というものはありますか。
【ドミ&JD・ベック】僕たちは日本と日本文化が本当に大好きです。礼儀で言っているわけじゃないですよ(笑)。日本のファンは、世界で一番集中して聴いてくれて、好奇心があって、リスペクトしてくれるファンです。でも、ライブに来たときにはできる限り楽しんで、できるだけ大きな声を出してほしいです(笑)。
日本に来たら何でも食べようとします! できるなら寿司屋でおまかせを食べたいし、焼き鳥、オムライス、カレーライス、ものすごく濃い抹茶も大好き。それから旅行中に一度は、深夜に一蘭へたどり着きます。
――今回のアルバムを初めて聴く人に、「まずこの1曲から」というおすすめを挙げるとしたら、どの曲になりますか。その理由も聞かせてください。
【ドミ&JD・ベック】これは史上最も難しい質問です(笑)。だからこそ、アルバムを一気にリリースする前にシングルを出さなかったんです。クラシックやオーケストラ音楽が好きな人なら「エピファニー」「エピローグ」「コンサルティーノ (フォー・ピアノ、ドラム&オーケストラ)」。ビートが好きなら「ファントム・スレッド」「ハド・イナフ」「スモール・アイズ」。ドラムンベースが好きなら「アウト・オブ・シンク」「イグジット」「レイン」。そして、僕たちみたいに自分が何を好きなのか分からない人は、最初から再生して目を閉じてください!
――もし今日初めてドミ&JD・ベックを知った10代がいたら、「まずYouTubeで演奏動画を見て」と勧めますか。それとも「まず『フー・アスクド?』を聴いて」と勧めますか。
【ドミ&JD・ベック】その人によります!メインストリームのポップをよく聴く10代なら、まずアルバムですね。ボーカルやメロディーがあることで、曲を少し追いやすくなっているからです。でも、もっと“ライブ”の音楽を聴いている10代なら、YouTubeの動画をおすすめします。
――最後に、『フー・アスクド?』をまだ聴いていない日本のリスナーへメッセージをお願いします。
【ドミ&JD・ベック】みんな大好きです!日本に戻って、皆さんの前で演奏できるのが待ちきれません!
■アルバム『フー・アスクド?』
2026年7月31日リリース
■来日公演情報
12月15日(火) 東京・豊洲PIT
12月17日(木) 大阪 ・Yogibo META VALLEY
12月18日(金) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
前作『ノット・タイト』ではインストゥルメンタルを中心としていたが、『フー・アスクド?』ではほぼ全曲で2人のボーカルをフィーチャー。約2年以上を制作に費やし、他人からの評価や成功を意識することなく、「自分たちのため」に作品と向き合った。
オリコンニュースでは、そんな2人にメールインタビューを実施。「本当の意味でのファーストアルバム」と語る新作への思いから、“天才”と呼ばれることへの本音、ショート動画全盛の時代にアルバムを作る理由、日本への愛まで聞いた。
■『フー・アスクド?』は「本当の意味での1stアルバム」
――前作『ノット・タイト』から約4年が経ちました。自身は『フー・アスクド?』をどんなアルバムになったと感じていますか。
【ドミ&JD・ベック】今振り返ると、『ノット・タイト』はいろいろなアイデアをつなぎ合わせたパッチワークのように感じます。当時はまだ自分たちのサウンドを確立できていなくて、明確な目的もないまま、いろいろな方向へ進んでいました。デビューアルバムにはたくさんの友人に参加してもらいましたが、今回ほど深く考え抜いたものでも、パーソナルなものでもなかったように感じます。
『フー・アスクド?』は、本当の意味で僕たちの1stアルバムのように感じています。自分たちのビジョンを一つひとつ形にして、すべてを自分たちでコントロールしようとしたからです。3曲でドミの兄が作曲に参加して、2曲目ではAndy(Anderson .Paak)が歌詞を書くのを手伝ってくれました。でも、それ以外は100%僕たち。自分たちだけで、自分たちのために、とても利己的に作ったアルバムです。
――今回はボーカルも大きな魅力になっています。2人はもともと歌うことがお好きだったのでしょうか。レコーディングに向けて、何かトレーニングなどはされましたか。
【ドミ&JD・ベック】作曲していく中で、僕たちが書いた譜面が、ヴァース、プリコーラス、コーラス、ブリッジ、コーダといった典型的な曲の構成になっていることに気づきました。コードやベースラインを書くのと同時にメロディーも作っていて、おもに木管楽器にそのメロディーを演奏させていました。
人間の声は最も古い楽器であり、最も直接的につながることのできる方法なので、そのメロディーを自分たちで歌うことが自然に思えたんです。僕たちは人間の声も、ほかのすべての楽器と同じようにひとつの楽器だと考えています。声には独自の色や質感、できることがあって、アルバムで録音したほかのオーケストラ楽器と同じように、それを探求することが楽しかった。ただ、ボーカルはメロディーと歌詞を担っているので、どうしてもそこに注目が集まりやすいですよね。でも、僕たちはボーカルを主役にしたいわけではありません。楽器が生み出すカオスの“アンカー”として機能してほしいんです。僕たちにとって、すべての楽器は対等です。
準備については、ハチミツ入りのお茶をたくさん飲んで、いろんな母音を使いながらハーフ・ディミニッシュ・スケールを下手くそに歌っていました(笑)。
――今作を聴いて、「前作を好きだった人ほど驚くアルバムだな」と感じました。こうした反応もある程度予想していましたか。
【ドミ&JD・ベック】自分たちの作品について、ほかの人がどう思う可能性があるのか、そういう考えをすべて遮断しようと本当に頑張りました。アルバムが出る直前には、友人たちに冗談で「これでファンを全員失うかも」って話していたんです。伝統的なドラムンベースのファンはポップなボーカルを気に入らないかもしれない。伝統的なジャズやクラシックのファンは、そのポップなボーカルにかかったディストーションを気に入らないかもしれない。そして伝統的なポップやロックのファンは、クレイジーなハーモニーやスピードを気に入らないかもしれない…って、キリがない(笑)。だから、もう考えないことにして、何も期待しないことにしました(笑)。いい意味で驚いてもらえたらうれしいです。僕たち自身、新しい音楽を聴くときにはいつも驚かされたいと思っています。
――前作を経て世界中から注目される存在になりましたが、それでも今回は「自分たちのためだけに作った」と話しています。人から期待されることと、自分たちが本当に作りたい音楽との間で迷うことはありませんでしたか。
【ドミ&JD・ベック】いいえ。僕たちは自分たちのために作るものについては、とても利己的だからです。社会からの期待や消費主義のプレッシャーから解放された、最も純粋なアートを作るためには、自分たちのためだけに作り、自分たち自身が「これができる限り最高のものだ」と思えるものを作らなければならない。僕たちは本当にそう信じていますし、このアプローチが正しいことを願っています。
評価や成功について考えることなく、自分たちが心から「これ以上ないものだ」と信じられるものを作りたい。だから、制作中にほかの人からの期待に悩むことはありません。ただ、自分たちのために作っているとはいえ、生きていくためにはリリースしなければいけません。だから発売したあとになって、「僕たちのキャリア、終わった?」「全部、台無しにしちゃった?」って悩むんです(笑)。
――制作には2年以上かかり、その間は「8時間睡眠、8時間音楽、8時間娯楽」という生活を送っていたそうですね。これは誰が決めたルールだったのでしょうか。実際に、その生活で一番変わったことは何でしたか。
【ドミ&JD・ベック】作曲を始めた頃はオーストラリアツアーを終えた直後で、ひどい時差ボケだったので、ものすごく厳格な早起き生活になったんです。自然とすごく早く目が覚めるようになって、毎日午前8時から午後5時まで作業するようになりました。最終的には午前11時から午後8時くらいになって、休むのは月に3日くらい。ものすごい量の作業ができました。たとえば、Sibelius(楽譜作成ソフト)を使って、このアルバム全体のすべての音符とリズムを4ヶ月で書き上げました。
一方で、頭を一度仕事から離してリフレッシュさせるためには、十分な休みを取ることが大切だということに気づいていなかった。2年間ノンストップで続けて、完全に燃え尽きてしまいました。勉強になりました(笑)。
■ショート動画は「予告編」 アルバムを作り続ける理由
――最近はTikTokやショート動画など、数十秒で音楽が届く時代になりました。一方で今回は、じっくり一枚を聴いてもらうアルバムを作りました。今も「アルバム」という形にこだわる理由を教えてください。
【ドミ&JD・ベック】僕たちにとってアートの美しさとは、日常生活を超えて、別の世界へ連れていってくれることです。TikTokやショート動画も素晴らしいけれど、それは完全な体験というより“予告編”に近い。映画の本編を一度も観ないで、人生ずっと予告編だけを観て過ごすことなんてできないですよね(笑)。
――10代の頃から「天才」「未来の音楽」と言われ続けています。そうした評価は励みになりますか。それともプレッシャーになることもありますか。
【ドミ&JD・ベック】ほかの人が僕たちをどう表現するかと、自分たちが自分自身をどう考えるかは、完全に切り離そうとしています。ある人は僕たちを天才だと言って、次の人は「地球上に存在した中で最悪のミュージシャンだ」と言うかもしれない(笑)。褒め言葉はうれしいし、力をもらえることもあります。でも、人が本当は何を考えているのかなんて分からないし、言葉は理由もなく使われることもある。だから、そこに重要な意味を持たせても仕方がないと思っています。
■影響を受けたビョーク、坂本龍一への思い 夢は『ゼルダ』のようなゲーム音楽
――音楽以外で、最近一番夢中になっていることはありますか?
【ドミ&JD・ベック】本当にいろいろなものをもっと知ろうとしています。長い間ずっと仕事をしてきたので、これから新しい音楽や映画、アート、ゲームなど、僕たちに刺激を与えてくれるものを見つけたいです。
――最近聴いて、「悔しいくらい良かった」と思ったアルバムやアーティストを教えてください。
【ドミ&JD・ベック】2022年には、ビョーク、デス・グリップス、ストラヴィンスキー、オウテカの作品に深く没頭しました。この4組からは大きな影響を受けましたし、新しい可能性に耳を開かせてくれました。
――もし1日だけ誰かのバンドに加入できるとしたら、誰と演奏してみたいですか。
【ドミ&JD・ベック】レッド・ツェッペリンか、ウェザー・リポートですね(笑)。
――コラボしてみたい日本のアーティストはいますか。
【ドミ&JD・ベック】坂本龍一さんや黒澤明さんと何かできていたら、本当に本当に良かったのにと思います…。将来の夢としては、『ゼルダ』のようなゲームの音楽を手がけてみたいです。
■日本に来たら「深夜の一蘭」へ
――日本ではライブが毎回ソールドアウトするほど人気ですが、日本のファンにはどんな印象を持っていますか。また、日本に来るたびに「これだけは必ず食べたい」というものはありますか。
【ドミ&JD・ベック】僕たちは日本と日本文化が本当に大好きです。礼儀で言っているわけじゃないですよ(笑)。日本のファンは、世界で一番集中して聴いてくれて、好奇心があって、リスペクトしてくれるファンです。でも、ライブに来たときにはできる限り楽しんで、できるだけ大きな声を出してほしいです(笑)。
日本に来たら何でも食べようとします! できるなら寿司屋でおまかせを食べたいし、焼き鳥、オムライス、カレーライス、ものすごく濃い抹茶も大好き。それから旅行中に一度は、深夜に一蘭へたどり着きます。
――今回のアルバムを初めて聴く人に、「まずこの1曲から」というおすすめを挙げるとしたら、どの曲になりますか。その理由も聞かせてください。
【ドミ&JD・ベック】これは史上最も難しい質問です(笑)。だからこそ、アルバムを一気にリリースする前にシングルを出さなかったんです。クラシックやオーケストラ音楽が好きな人なら「エピファニー」「エピローグ」「コンサルティーノ (フォー・ピアノ、ドラム&オーケストラ)」。ビートが好きなら「ファントム・スレッド」「ハド・イナフ」「スモール・アイズ」。ドラムンベースが好きなら「アウト・オブ・シンク」「イグジット」「レイン」。そして、僕たちみたいに自分が何を好きなのか分からない人は、最初から再生して目を閉じてください!
――もし今日初めてドミ&JD・ベックを知った10代がいたら、「まずYouTubeで演奏動画を見て」と勧めますか。それとも「まず『フー・アスクド?』を聴いて」と勧めますか。
【ドミ&JD・ベック】その人によります!メインストリームのポップをよく聴く10代なら、まずアルバムですね。ボーカルやメロディーがあることで、曲を少し追いやすくなっているからです。でも、もっと“ライブ”の音楽を聴いている10代なら、YouTubeの動画をおすすめします。
――最後に、『フー・アスクド?』をまだ聴いていない日本のリスナーへメッセージをお願いします。
【ドミ&JD・ベック】みんな大好きです!日本に戻って、皆さんの前で演奏できるのが待ちきれません!
■アルバム『フー・アスクド?』
2026年7月31日リリース
■来日公演情報
12月15日(火) 東京・豊洲PIT
12月17日(木) 大阪 ・Yogibo META VALLEY
12月18日(金) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
2026/08/28

