ライブやリリースの形が多様化するいま、レジェンドアーティストによるオンラインイベントが改めて注目を集めている。距離や年齢、会場規模といった制約を超えて、作品とファンの関係性を“再接続”できるからだ。なかでも支持されているのは、ただ観るだけではなく、「つながれる体験」として設計されたイベントである。
その文脈で存在感を示しているのが、2016年にスタートした「リミスタ」だ。CDやグッズ購入と連動したインターネットサイン会では、ファンは自宅にいながらアーティストに名前を呼ばれ、メッセージを受け取り、サインが入る瞬間までを体験できる。開始から約10年、会員数は40万人を超え、インターネットサイン会をはじめ多種多様なオンラインイベントを実施してきた。利用したアーティストやユーザーからの評価も高い。
今回は「リミスタ」を運営するブートロックの中村満幸氏、津々木匠氏、そして実際にサービスを利用したコロムビア・マーケティングの廣川隆介氏に、その魅力を聞いた。
■若い世代から年配まで アーティストとファンをつなぐ“体験型EC”
−−まずは、「リミスタ」誕生の経緯と、具体的なサービス内容を教えてください。
【中村】弊社は2011年の創業で、元々はCDやBlu-ray、DVDなどフィジカルメディアやアーティストグッズの製造からスタートしました。そこから、製造だけでなく販売のお手伝いもするようになり、商業施設のスペースを活用したイベント事業をスタートさせ、さらに「これをオンラインで実施してみては」と、2016年に「リミスタ」を立ち上げました。
現在、「リミスタ」では、CDや映像作品、グッズなどの販売を行い、ご購入者を対象に、アーティストさんのサインやファンのお名前入りの特典と商品を一緒にお届けするサービスを行っております。その際、アーティストさんがサインしたり、お名前をお呼びする模様をオンライン配信することで、アーティストさんとファンのみなさまが場所と時間を超えてつながれる“体験”を提供しております。
――“体験の提供”という、一般的な配信イベントとの違いについて、詳しく教えていただけますか?
【中村】まずファン目線で言いますと、一般的な配信イベントでは、ファンは“視聴する”という参加の仕方になります。対して「リミスタ」では、実際に商品を購入することで“参加者”となり、アーティストさんにお名前を呼んでもらえたり、コメントが読まれたりして、さらにリアルな特典物、商品が手元に届くという非常にパーソナルな“体験”をしていただける点が大きな違いであり、“体験型のEC”だと考えています。
一方、クライアントさん目線で言いますと、スタジオ機材や配信に関わる人員がまったく必要なく、アーティストさんにスタジオへお越しいただき、グッズなど販売する商品さえご用意いただければ、あとは弊社でイベントの企画、配信、商品の販売・発送まで物販をワンストップで行います。台本の準備や当日の進行も弊社にて対応いたしますので、安心・安全・便利なスタジオで国内外のファンに向けて、とても手軽に配信イベントを実施いただけます。
――どのような方が利用しているのでしょうか?
【中村】現在、会員数は40万人以上、ご利用いただいたアーティストは累計2000組以上となっています。イベント数は累計で7000件以上、2025年度だけでも1000件以上を実施しました。クライアントに関しては、メジャーレーベルさん、大手事務所さん、そして個人のアーティストさんと幅広く、ジャンルも、アイドルやJ-POP、声優、演歌など、多岐に渡っており、それゆえご参加いただくファンのみなさまも、お子様から90代の方までと幅広くご利用いただいております。
【津々木】日々、配信現場に立ち会う中で、アーティストのジャンルや世代に関わらず、ファンの皆さんには高い熱量があることがわかりました。たとえば、かつて某大御所演歌歌手の方に初めて「リミスタ」をご利用いただいた際は、当時、デジタルに不慣れなご高齢のファンも多かったのですが、それでもみなさん熱心にトライしていただけて「80歳だけどようやく(ネットで)購入できました」といったメッセージもいただきました。そんな熱意を毎回感じていて、今ではもはや、演歌歌手さんの配信イベントも一般的なものとなりました。
【中村】サービス開始当時は、ご年配のファンのみなさまから「買い方がわからない」「どういうサービスなのか」といった問い合わせの電話が鳴りやみませんでした。もちろん、そこへのサポートは常に手厚く行い、それを続けた結果、今ではそうした問い合わせも随分と減って、本当に幅広い世代のみなさんにご参加いただけるようになりました。ファン同士で教え合ったり、ご家族やお孫さんに教わりながら参加している方もいらっしゃいます。
■全国のファンへ一度にアプローチ リアルの場を補完、拡張する「リミスタ」
――そんな「リミスタ」を定期的に活用されているアーティストのひとつが、スターダスト☆レビューさんだそうですね。
【廣川】はい。スターダスト☆レビューは、現在も2027年まで続くツアー『星屑冒険王』の真っ只中ですが、これまでも全国各地を細かくツアーで回り、ファンとの交流を大切にしてきました。そのライブがコロナ禍で行えなくなり、何か代わりのイベントをやれないかと、2020年11月に『冬の大即売会』と銘打ち、シングルリリースを記念した配信イベントを「リミスタ」で開催したのが最初でした。その時に、根本要さんのトーク力や、長年培った柿沼清史さんや寺田正美さん、林“VOH”紀勝さんといったメンバー同士のやり取りはもちろん、チャットを通してファンのみなさんとも交流ができ、「リミスタ」の特性と上手くハマることができたんです。
【中村】どんな環境でもお客様を楽しませてくれるスターダスト☆レビューさんのスキルは、本当に素晴らしかったですね。
【廣川】メンバーのトーク力はもちろんなんですが、ファンの方からしても、新曲の制作秘話やグッズなど販売物の裏話を、メンバーお得意の脱線トークを交えて(笑)、たくさんお話できたことがとても好評で、単なるオンラインサイン会以上のイベントとして、貴重な場とすることができました。全国各地のファンの方々が一堂に集まってコメント欄やSNSで盛り上がっていただけまして、今ではすっかり、リリースのたびに「リミスタやらないのかな」といった声がファンのみなさんから寄せられるようになりました。
【中村】我々としても嬉しく思っています。コロナ禍ではリアルの代替イベントというイメージだったと思いますが、今ではリアルの場を補完する、あるいは拡張する場だと捉えてくださっていて。「リミスタ」であれば、リアルイベントには足を運べないファンにも参加していただけますし、国内はもちろん海外のファンにも一度にアプローチできます。しかも参加人数の制限もなく、工夫とアイデア次第で何でも出来てしまう配信イベントですから、今や「リミスタ」は、アーティストさんのリリースやツアーといった年間スケジュールに合わせた形でご活用いただける、戦略的な選択肢のひとつにまで成長できたのではと感じています。
【廣川】しかも、こちらの要望に臨機応変に対応してくださる点も、非常に助かっています。前回「リミスタ」を利用した際は、最新アルバムのリリース告知も併せて行ったんですが、配信当日になってメンバーから「アーティスト写真とアルバムタイトルにモザイクをかけて、徐々に薄くして参加者が当てるようなことができないか」という話が出て。配信直前での無茶振りだったんですが、そのモザイク処理なども「リミスタ」さん側で対応してくださいました。これはちょっとギリギリすぎるタイミングでしたが(笑)、番組で使うテロップや画像作成もお願いできてとても助かっています。もちろん、商品の梱包や配送までしっかりとやっていただけるので安心感がありますし、だからこそアーティスト側でも、「リミスタ」の認知度が広がっているのだと思います。
【津々木】実は我々も、無茶振りはちょっと嬉しかったりもするんです(笑)。それによって配信自体がより楽しいものになりますし、アーティストさんが「楽しい配信にしよう」と工夫いただけることを、とても嬉しく感じているんです。
【中村】スターダスト☆レビューさんもそうですが、最近はいわゆるレジェンド級のアーティストさんたちにも使っていただけるようになりました。オンラインというと、若い世代のアーティスト向けの雰囲気はありますが決してそうではないと感じています。最初は「オンラインで何を話せばいいの?」「ファンは喜ぶの?」といった不安があるかもしれませんが、実際に利用していただくと、ニックネームやメッセージやチャットを紹介しながらサインをしたり、まるでラジオのような感覚で、視聴者と一緒に楽しめるんです。多少の無茶振りであろうと、我々は基本的にアーティストさんがやりたいことを実現しようと考えておりますし、それが結局、一番ファンが喜んでくれることだと思っています。
【廣川】これまでは新譜のリリースタイミングで「リミスタ」を行ってきましたが、スターダスト☆レビューは過去の映像作品もたくさんありますので、たとえば、旧譜映像作品を購入いただいた方と一緒に、映像を見ながら、当時の裏話を披露するようなことをやれたら、純粋に面白そうですし、過去作品の掘り起こしにもつながるのではと、今の話を聞いて思いました。
【津々木】それは面白いですね。ぜひやりましょう!
【中村】グリーンバックを使って番組的な映像演出をすれば、より高度なオーディオコメンタリー配信にも対応できますし、購入者限定視聴にすれば番組配信を購入者特典化することもできます。普段から自分で配信を行うアーティストさまも多いと思いますが、リミスタなら普段とちょっと違った配信も気軽にお試しいただけると思います。
■リアルイベントより手軽に実施 海外向けサービス拡充も視野に
――実際に「リミスタ」を利用したいと思った場合、どのような手続きや準備をすればいいのでしょうか?
【中村】基本的には、従来の店頭イベントを行う際と何ら変わりありません。初期費用的なものは一切なく、物販の売上から販売手数料をいただくという形となっています。レコード会社さんでしたら、CDショップで販売される場合と同じですし、事務所さんでしたら、「新しいグッズをそちらで売りたい」と言っていただければ、「それならこういうイベントはいかがですか?」とご提案いたします。あとは、スタジオも機材も、人員、進行台本まで、すべてこちらでご用意いたしますので、手軽にイベント実施できるということで、最近は本当に事務所さんのご利用が増えてきましたね。映像作品や周年グッズなど、けっこう単価が高いものを自社販売に加えてオンラインイベントで提供するのもプラスアルファのファンサービスにつながっているのではないかと思います。
【津々木】むしろリアルなイベントよりもお手軽に実施いただけると考えています。私どもには、これまでの何千組という実績とノウハウがございますので、商品と日程さえ言っていただければ、いろんなご提案ができますし、出張配信のようなご相談にも対応いたします。実際に去年は二度ほど、K-POP関連のイベントで韓国まで行ってきました。
――では最後に、「リミスタ」の今後の展望と、強化したい機能について聞かせてください。
【津々木】まずは、設備的なアップデートですね。弊社には複数の配信スタジオがあり、グリーンバックや本格的な照明の導入など、機材面、技術面も日々アップデートを行っています。基本はYouTubeでの配信がメインですが、その他にも、購入すると景品がその場でわかるスピード抽選や、1対1のオンライントークができるビデオ通話的なサービスなどを提供しています。最近はVTuberさんの案件も増えてきたので、VTuber専用のトーク環境を整備したりと、アーティストさんのいろんな要望に応えられるように技術面も拡大させています。
また、近年は声優さんやアニメDVDなどアニメ関連コンテンツの取り扱いが増えておりまして、海外のユーザーさんも増加傾向にあります。それに伴い、海外の方にも商品をご購入いただける導線として、「Buyee」さんや「Neokyo」さんといった海外向け商品購入サービスとの連携についても環境作りを整えているところでして、今後もサービスの品質改善と基盤強化に取り組んでいきたいと思っています。
【中村】SNSで「初めて参加したけど楽しかった」「サインが届いて嬉しい」といったコメントをいただき、とても励みになっております。繰り返しになりますが、「リミスタ」は“体験”を提供するプラットフォームとして、アーティストさんにも、ファンのみなさんにも安心・安全・便利に参加していただくことが最も重要だと考えておりますので、常に品質改善をしていきながら、より多くのアーティストさんに活用いだき、いろんなアイデアを配信イベントで実現していきたいと考えています。
その文脈で存在感を示しているのが、2016年にスタートした「リミスタ」だ。CDやグッズ購入と連動したインターネットサイン会では、ファンは自宅にいながらアーティストに名前を呼ばれ、メッセージを受け取り、サインが入る瞬間までを体験できる。開始から約10年、会員数は40万人を超え、インターネットサイン会をはじめ多種多様なオンラインイベントを実施してきた。利用したアーティストやユーザーからの評価も高い。
今回は「リミスタ」を運営するブートロックの中村満幸氏、津々木匠氏、そして実際にサービスを利用したコロムビア・マーケティングの廣川隆介氏に、その魅力を聞いた。
■若い世代から年配まで アーティストとファンをつなぐ“体験型EC”
−−まずは、「リミスタ」誕生の経緯と、具体的なサービス内容を教えてください。
【中村】弊社は2011年の創業で、元々はCDやBlu-ray、DVDなどフィジカルメディアやアーティストグッズの製造からスタートしました。そこから、製造だけでなく販売のお手伝いもするようになり、商業施設のスペースを活用したイベント事業をスタートさせ、さらに「これをオンラインで実施してみては」と、2016年に「リミスタ」を立ち上げました。
現在、「リミスタ」では、CDや映像作品、グッズなどの販売を行い、ご購入者を対象に、アーティストさんのサインやファンのお名前入りの特典と商品を一緒にお届けするサービスを行っております。その際、アーティストさんがサインしたり、お名前をお呼びする模様をオンライン配信することで、アーティストさんとファンのみなさまが場所と時間を超えてつながれる“体験”を提供しております。
――“体験の提供”という、一般的な配信イベントとの違いについて、詳しく教えていただけますか?
【中村】まずファン目線で言いますと、一般的な配信イベントでは、ファンは“視聴する”という参加の仕方になります。対して「リミスタ」では、実際に商品を購入することで“参加者”となり、アーティストさんにお名前を呼んでもらえたり、コメントが読まれたりして、さらにリアルな特典物、商品が手元に届くという非常にパーソナルな“体験”をしていただける点が大きな違いであり、“体験型のEC”だと考えています。
――どのような方が利用しているのでしょうか?
【中村】現在、会員数は40万人以上、ご利用いただいたアーティストは累計2000組以上となっています。イベント数は累計で7000件以上、2025年度だけでも1000件以上を実施しました。クライアントに関しては、メジャーレーベルさん、大手事務所さん、そして個人のアーティストさんと幅広く、ジャンルも、アイドルやJ-POP、声優、演歌など、多岐に渡っており、それゆえご参加いただくファンのみなさまも、お子様から90代の方までと幅広くご利用いただいております。
【津々木】日々、配信現場に立ち会う中で、アーティストのジャンルや世代に関わらず、ファンの皆さんには高い熱量があることがわかりました。たとえば、かつて某大御所演歌歌手の方に初めて「リミスタ」をご利用いただいた際は、当時、デジタルに不慣れなご高齢のファンも多かったのですが、それでもみなさん熱心にトライしていただけて「80歳だけどようやく(ネットで)購入できました」といったメッセージもいただきました。そんな熱意を毎回感じていて、今ではもはや、演歌歌手さんの配信イベントも一般的なものとなりました。
【中村】サービス開始当時は、ご年配のファンのみなさまから「買い方がわからない」「どういうサービスなのか」といった問い合わせの電話が鳴りやみませんでした。もちろん、そこへのサポートは常に手厚く行い、それを続けた結果、今ではそうした問い合わせも随分と減って、本当に幅広い世代のみなさんにご参加いただけるようになりました。ファン同士で教え合ったり、ご家族やお孫さんに教わりながら参加している方もいらっしゃいます。
■全国のファンへ一度にアプローチ リアルの場を補完、拡張する「リミスタ」
――そんな「リミスタ」を定期的に活用されているアーティストのひとつが、スターダスト☆レビューさんだそうですね。
【廣川】はい。スターダスト☆レビューは、現在も2027年まで続くツアー『星屑冒険王』の真っ只中ですが、これまでも全国各地を細かくツアーで回り、ファンとの交流を大切にしてきました。そのライブがコロナ禍で行えなくなり、何か代わりのイベントをやれないかと、2020年11月に『冬の大即売会』と銘打ち、シングルリリースを記念した配信イベントを「リミスタ」で開催したのが最初でした。その時に、根本要さんのトーク力や、長年培った柿沼清史さんや寺田正美さん、林“VOH”紀勝さんといったメンバー同士のやり取りはもちろん、チャットを通してファンのみなさんとも交流ができ、「リミスタ」の特性と上手くハマることができたんです。
【中村】どんな環境でもお客様を楽しませてくれるスターダスト☆レビューさんのスキルは、本当に素晴らしかったですね。
【廣川】メンバーのトーク力はもちろんなんですが、ファンの方からしても、新曲の制作秘話やグッズなど販売物の裏話を、メンバーお得意の脱線トークを交えて(笑)、たくさんお話できたことがとても好評で、単なるオンラインサイン会以上のイベントとして、貴重な場とすることができました。全国各地のファンの方々が一堂に集まってコメント欄やSNSで盛り上がっていただけまして、今ではすっかり、リリースのたびに「リミスタやらないのかな」といった声がファンのみなさんから寄せられるようになりました。
【中村】我々としても嬉しく思っています。コロナ禍ではリアルの代替イベントというイメージだったと思いますが、今ではリアルの場を補完する、あるいは拡張する場だと捉えてくださっていて。「リミスタ」であれば、リアルイベントには足を運べないファンにも参加していただけますし、国内はもちろん海外のファンにも一度にアプローチできます。しかも参加人数の制限もなく、工夫とアイデア次第で何でも出来てしまう配信イベントですから、今や「リミスタ」は、アーティストさんのリリースやツアーといった年間スケジュールに合わせた形でご活用いただける、戦略的な選択肢のひとつにまで成長できたのではと感じています。
【廣川】しかも、こちらの要望に臨機応変に対応してくださる点も、非常に助かっています。前回「リミスタ」を利用した際は、最新アルバムのリリース告知も併せて行ったんですが、配信当日になってメンバーから「アーティスト写真とアルバムタイトルにモザイクをかけて、徐々に薄くして参加者が当てるようなことができないか」という話が出て。配信直前での無茶振りだったんですが、そのモザイク処理なども「リミスタ」さん側で対応してくださいました。これはちょっとギリギリすぎるタイミングでしたが(笑)、番組で使うテロップや画像作成もお願いできてとても助かっています。もちろん、商品の梱包や配送までしっかりとやっていただけるので安心感がありますし、だからこそアーティスト側でも、「リミスタ」の認知度が広がっているのだと思います。
【津々木】実は我々も、無茶振りはちょっと嬉しかったりもするんです(笑)。それによって配信自体がより楽しいものになりますし、アーティストさんが「楽しい配信にしよう」と工夫いただけることを、とても嬉しく感じているんです。
【中村】スターダスト☆レビューさんもそうですが、最近はいわゆるレジェンド級のアーティストさんたちにも使っていただけるようになりました。オンラインというと、若い世代のアーティスト向けの雰囲気はありますが決してそうではないと感じています。最初は「オンラインで何を話せばいいの?」「ファンは喜ぶの?」といった不安があるかもしれませんが、実際に利用していただくと、ニックネームやメッセージやチャットを紹介しながらサインをしたり、まるでラジオのような感覚で、視聴者と一緒に楽しめるんです。多少の無茶振りであろうと、我々は基本的にアーティストさんがやりたいことを実現しようと考えておりますし、それが結局、一番ファンが喜んでくれることだと思っています。
【廣川】これまでは新譜のリリースタイミングで「リミスタ」を行ってきましたが、スターダスト☆レビューは過去の映像作品もたくさんありますので、たとえば、旧譜映像作品を購入いただいた方と一緒に、映像を見ながら、当時の裏話を披露するようなことをやれたら、純粋に面白そうですし、過去作品の掘り起こしにもつながるのではと、今の話を聞いて思いました。
【津々木】それは面白いですね。ぜひやりましょう!
【中村】グリーンバックを使って番組的な映像演出をすれば、より高度なオーディオコメンタリー配信にも対応できますし、購入者限定視聴にすれば番組配信を購入者特典化することもできます。普段から自分で配信を行うアーティストさまも多いと思いますが、リミスタなら普段とちょっと違った配信も気軽にお試しいただけると思います。
■リアルイベントより手軽に実施 海外向けサービス拡充も視野に
――実際に「リミスタ」を利用したいと思った場合、どのような手続きや準備をすればいいのでしょうか?
【中村】基本的には、従来の店頭イベントを行う際と何ら変わりありません。初期費用的なものは一切なく、物販の売上から販売手数料をいただくという形となっています。レコード会社さんでしたら、CDショップで販売される場合と同じですし、事務所さんでしたら、「新しいグッズをそちらで売りたい」と言っていただければ、「それならこういうイベントはいかがですか?」とご提案いたします。あとは、スタジオも機材も、人員、進行台本まで、すべてこちらでご用意いたしますので、手軽にイベント実施できるということで、最近は本当に事務所さんのご利用が増えてきましたね。映像作品や周年グッズなど、けっこう単価が高いものを自社販売に加えてオンラインイベントで提供するのもプラスアルファのファンサービスにつながっているのではないかと思います。
【津々木】むしろリアルなイベントよりもお手軽に実施いただけると考えています。私どもには、これまでの何千組という実績とノウハウがございますので、商品と日程さえ言っていただければ、いろんなご提案ができますし、出張配信のようなご相談にも対応いたします。実際に去年は二度ほど、K-POP関連のイベントで韓国まで行ってきました。
――では最後に、「リミスタ」の今後の展望と、強化したい機能について聞かせてください。
【津々木】まずは、設備的なアップデートですね。弊社には複数の配信スタジオがあり、グリーンバックや本格的な照明の導入など、機材面、技術面も日々アップデートを行っています。基本はYouTubeでの配信がメインですが、その他にも、購入すると景品がその場でわかるスピード抽選や、1対1のオンライントークができるビデオ通話的なサービスなどを提供しています。最近はVTuberさんの案件も増えてきたので、VTuber専用のトーク環境を整備したりと、アーティストさんのいろんな要望に応えられるように技術面も拡大させています。
また、近年は声優さんやアニメDVDなどアニメ関連コンテンツの取り扱いが増えておりまして、海外のユーザーさんも増加傾向にあります。それに伴い、海外の方にも商品をご購入いただける導線として、「Buyee」さんや「Neokyo」さんといった海外向け商品購入サービスとの連携についても環境作りを整えているところでして、今後もサービスの品質改善と基盤強化に取り組んでいきたいと思っています。
【中村】SNSで「初めて参加したけど楽しかった」「サインが届いて嬉しい」といったコメントをいただき、とても励みになっております。繰り返しになりますが、「リミスタ」は“体験”を提供するプラットフォームとして、アーティストさんにも、ファンのみなさんにも安心・安全・便利に参加していただくことが最も重要だと考えておりますので、常に品質改善をしていきながら、より多くのアーティストさんに活用いだき、いろんなアイデアを配信イベントで実現していきたいと考えています。
2026/01/28





