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SARD UNDERGROUNDソロ体制初の全国ツアー「先が見えてきました!」神野友亜の自信と成長が物語る未来への一歩【ライブレポ】

 ZARDのトリビュートバンドとしてそのスピリットを受け継ぎつつ、オリジナルでは独自の進化を遂げてきたSARD UNDERGROUNDが、神野友亜のソロ体制となって初の全国ツアー『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025[FANTASY]』を開催した。9月9・10日の2日間にわたり東京国際フォーラム ホールCにて行われたファイナル公演では、1日目はZARD楽曲のみ、2日目はオリジナル楽曲のみという構成で、熱い声援を送るファンを前に、自身の成長と今後の期待を感じさせる精彩に富んだステージを繰り広げた。公演前、神野が語っていた本ステージに託した思い、公演後の2日間を振り返っての感想を交えつつ、その模様を紹介する。

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day2 オリジナル楽曲 only day』より

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■歌い継いできたZARD曲、20曲に絞るのは大変でした

 6月21日の香川を皮切りに、宮城、愛知、福岡、北海道とライブハウス5ヶ所を廻った後、8月30・31日に大阪で、9月9・10日に東京でホールツアーを行ったSARD UNDERGROUND。3人体制から1人になって初のツアーだっただけに、「始まる前は、2人がいないステージが想像できないし、ファンの人の反応もどうなんやろうって、すごい不安でけっこう悩んだ」というが、そんな気持ちも全国5ヶ所のライブハウスツアーを終えたときには一転。「ファンの皆さんがすごくあったかくて、皆さんの変わらない笑顔に大丈夫だって思えた」と笑顔で大阪、東京でのホールツアーへの意気込みを語っていた。

 そのホールツアーは、1日目をZARDの楽曲のみで構成した「ZARD tribute楽曲only day」、2日目をオリジナル楽曲のみで構成した「オリジナル楽曲only day」と題して開催。神野自らが「ずっとやってみたかった」ことだという。

 「単なる好奇心からの発想だったのですが、スタッフさんにずっと伝えていて、やっと念願が叶いました。ただ、リハーサルを始めてからは、『言わんかったらよかったかも!』って実は後悔してしまったんです。ZARDさんの楽曲だけのライブというのはデビュー当初に経験していたので、懐かしさもあるし、落ち着いた雰囲気でできるかなと思ったのですが、オリジナルオンリーというのは初めてなので、本番までずっと不安で。提案してしまった自分を殴りたいと思ったくらいでした(苦笑)」

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day1 ZARD tribute 楽曲 only day』より

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day1 ZARD tribute 楽曲 only day』より

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 そして迎えた東京でのファイナル公演。1日目の「ZARD tribute 楽曲 only day」では、神野はデニムパンツにライトベージュの大ぶりなジャケットというZARDの坂井泉水が貫いてきたナチュラルなファッションに身を包んで登場。「Good-bye My Loneliness」「息もできない」「心を開いて」「揺れる思い」と序盤からZARDの代表曲を歌い上げ、最初のMCでは「ZARDさんの楽曲を抱きしめながら、歌詞を感じながら、精一杯演奏するので、最後まで一緒に楽しんでいってください」と挨拶。総立ちの観客からは熱い拍手と声援が送られた。

 次いでビートの効いた疾走感のあるバンドサウンドに乗って、「愛が見えない」「愛は暗闇の中で」「素直に言えなくて」を熱唱し、会場はさらにヒートアップ。サポートメンバー紹介のMCを挟み、「来年の夏も」「少女の頃に戻ったみたいに」「永遠」「瞳閉じて」とミドルバラードを4曲続けた。思いを込めて歌い上げる神野の姿が印象的だった。

 その後、観客へのインタビューで、沖縄、北海道、さらには香港から来てくれた人がいることを知った神野は「嬉しい!」と歓喜。ファンへの感謝を込めて、まだリリースされていないZARDのトリビュート曲で「めちゃくちゃカッコイイ曲」と神野が表現する「MIND GAMES」を披露すると、会場の熱気をさらに高めるように、「眠れない夜を抱いて」「Just believe in love」「My Baby Grand 〜ぬくもりが欲しくて〜」を立て続けに熱唱。観客は手を振り、ジャンプし、神野の歌世界に酔いしれた。

 そして観客に向かい、神野は「場所は違いますが、ZARDさんも立った国際フォーラムのステージに立てて嬉しいです。次はホールAに立てるように頑張ります!」と宣言。その決意を表すように両手を上げ、大きく手拍子を求めると、「今の(自分の)心に寄り添ってくれる温かい大好きな曲」という「Todays in another day」に続き、「あの微笑みを忘れないで」、神野が大好きなZARD曲としてインタビューでたびたび上げていた「マイ フレンド」を披露。「Don’t you see!」では、サビで客席を指さし、観客のハートを撃ち抜くというパフォーマンスでファンを魅了し、ラストは会場に来てくれた観客に感謝を伝えるように、「負けないで」を歌い、エールを送った。

 この日、全20曲を歌い上げた神野だが、選曲には「とても苦労した」と公演前に語っていた。

 「好きな曲をあげていっただけで(所要時間を)はみ出してしまうのに、聞いてほしいと思う曲も入れていったらとても1dayでは終わらないセットリストになってしまって(苦笑)。バランスをみながら20曲に絞るのは本当に大変でした」(神野)

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day1 ZARD tribute 楽曲 only day』より

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■オリジナルデイは、私と一緒に楽しみましょうという日にしたかった

 そして翌日、初の「オリジナル楽曲only day」という試みに挑んだ神野。1日目のZARD dayは、ステージの中央に一段高く設置された舞台上で、落ち着いた舞台演出の中、ひたすら歌唱に集中していたが、2日目は一転。装飾やライトなどアグレッシブさを感じさせるステージに、フリルの付いた白いブラウスと黒いパンツ、その上にスパンコールをあしらった巻きスカートというスタイリッシュな出で立ちで登場し、1曲目のイントロから観客は総立ち。熱い拍手と声援で神野を迎えた。

 最初に披露したのは、5周年記念を迎えた昨年、ファンへの思いを綴ったという「星の光」。笑顔いっぱいで観客に手拍子を求めながら「夏の恋はいつもドラマティック」「あの夏の恋は眩しくて」とサマーソングで場内を盛り上げた後、「今日でツアーが終わると思うとちょっと寂しい」と感極まりながらも、「今日も皆さん、最後まで一緒に楽しんでいってください」と元気いっぱい呼びかけた。

 次いで、神野が初めて作詞を手がけた「ブラックコーヒー」、ソロ体制になった時の思いを綴った「I still believe」、同名ドラマのオープニング主題歌となった「その結婚、正気ですか?」とSARD UNDERGROUNDの軌跡を語るうえで欠かせない3曲を披露。「私と恋をしてください」で熱気を高め、神野の地元を歌った「琵琶湖大橋」では観客も一緒にサビの振り付けを楽しんだ。

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day2 オリジナル楽曲 only day』より

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 公演前、「オリジナル楽曲only day」の選曲については、「今、聞いてほしい曲を選んだ」と語っていた神野。なかでも、「私と恋をしてください」は、「すごくSARD UNDERGROUNDっぽいと私は思っていて、そこから広がったセットリストになった」という。

 ライブ中盤は、最新アルバムから「故障した車」と「あなた、カトレア」を。次いで「少しづつ 少しづつ」「Blue tears」「雨は虹になる」をしっとりと聞かせた後、バンドメンバーの紹介を挟み、テレビアニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマ曲「夢で逢いましょう」からハードロック調の「黒い薔薇」を躍動感たっぷり歌い上げ、ロックポップの「涙色で」では神野の「ヘイ!ヘイ!」という掛け声に合わせて、観客もコブシを突き上げ絶叫。神野はギターの栄先思希の肩を抱きながら笑顔いっぱいパフォーマンスを繰り広げ、会場を一層盛り上げた。

 神野とステージを作り上げたサポートメンバーは、2日間とも同じで、ドラムの車谷啓介とベースの麻井寛史、キーボードの大楠雄蔵はZARDのサポートメンバーも務めていた強力な布陣。紅一点の栄先思希を加えた4人による巧みな演奏に支えられ、神野の歌唱はさらに成熟度を増したよう。歌声も、歌う姿も、ひとまわり大きくなったように感じられた。

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day2 オリジナル楽曲 only day』より

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 その後「ラストスパート、楽しんでいきましょう!」の掛け声とともに、「イチゴジャム」の前奏が始まると、客席にはピンク色の4つの巨大な風船が投げ込まれ、会場は和やかな雰囲気に。恒例のサビ部分、“二人で作ったイチゴジャム”のコール&レスポンスでは、神野が「国際フォーラム 来れて嬉しい」と替え歌にしたのをきっかけに、バンドメンバー全員にもマイクを向けて、替え歌を無茶振り。それぞれが悩みながら繰り出す替え歌に、会場全体が大きな笑いに包まれた。

 オリジナル曲をリリースするようになってからは、常に「オリジナル曲で一体感のあるようなライブシーンを作りたい」と語っていた神野。本公演の前にも、「1日目の『ZARD tribute楽曲only day』はとにかく曲を楽しむという日に、2日目の『オリジナル楽曲only day』は私と一緒に楽しみましょうという日にしたい」と語っていたが、その思いが見事に結実した時間だった。

 そんな神野こだわりの温かく楽しい空気感に満ちた会場で、エンディングに向け、ロックチューンの「花火よ燃え尽きて海に舞い上がれ!」から「擦り傷だらけの純情」「空っぽの心」をノンストップで熱唱。ラストは総立ちで腕を振り盛り上がる観客に向けて、エールソング「これからの君に乾杯」を贈り、ステージを後にした。すると、客席からは力強い手拍子と「アンコール!」の声が。再登場した神野は「最後はあったかい気持ちになれるように」と「恋が待ち伏せしてた午後」を披露して、オリジナルデイの幕を閉じた。

 3人体制のときは「MCが苦手」と語っていたが、そんな言葉が嘘のように、この日の神野は自然体でファンに語りかけ、自身の思いを語り、アットホームな雰囲気を作り出していた。ソロとなり、「全部自己責任だから思い切ったこともやっていける。アクセル全開で頑張りたい」と意欲的に語っていた言葉通り、やりきった姿と、本ツアーで得たであろう自信に満ちあふれた輝く笑顔がそこにはあった。

 サポートメンバーを観客と一緒に拍手で送り出した後、名残惜しそうに何度も観客に感謝を伝えていた神野。ライブ終了直後、「終わって寂しい」「楽しかった」と興奮冷めやらぬ様子で語る神野に、「この2日間を終えて感じたこと」を聞いてみると、一瞬の間を置き、「先が見えてきました!」と記者の目をまっすぐ見つめて、力強くひと言。深化を遂げた神野のこれからが一層楽しみになってきた。

取材・文:河上いつ子

<ライブ情報>
『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day1 ZARD tribute 楽曲 only day』
2025年9月9日(火) 東京国際フォーラム ホールC
【セットリスト】
01 Good-bye My Loneliness
02 息もできない
03 心を開いて [tribute 2024]
04 揺れる想い [tribute 2023]
05 愛が見えない
06 愛は暗闇の中で [tribute 2024]
07 素直に言えなくて
08 来年の夏も
09 少女の頃に戻ったみたいに [tribute 2024]
10 永遠
11 瞳閉じて
12 MIND GAMES
13 眠れない夜を抱いて
14 Just believe in love
15 My Baby Grand 〜ぬくもりが欲しくて〜
16 Today is another day
17 あの微笑みを忘れないで [tribute 2024]
18 マイ フレンド [tribute 2024]
19 Don’t you see! [tribute 2024]
20 負けないで [tribute 2024]

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day1 ZARD tribute 楽曲 only day』より

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<ライブ情報>
『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2025 [FANTASY]>day2 オリジナル楽曲 only day』
2025年9月10日(水) 東京国際フォーラム ホールC
【セットリスト】
01 星の光
02 夏の恋はいつもドラマティック
03 あの夏の恋は眩しくて
04 ブラックコーヒー
05 I still believe
06 その結婚、正気ですか?
07 私と恋をしてください
08 琵琶湖大橋
09 故障した車
10 あなた、カトレア
11 少しづつ 少しづつ
12 Blue tears
13 雨は虹になる
14 夢で逢いましょう
15 黒い薔薇
16 涙色で
17 イチゴジャム
18 花火よ燃え尽きて海に舞い上がれ!
19 擦り傷だらけの純情
20 空っぽの心
21 これからの君に乾杯
Encore
Enc1 恋が待ち伏せしてた午後

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