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新進気鋭の3人組ユニットtayori、2ndアルバムリリース「私たちの音楽が、日常を彩る魔法になれたらうれしいです」【インタビュー】

 コンポーザーのrakuとtazuneru、ボーカリストのisuiによる注目の3人組ユニットtayori。今年7月に待望のメジャーデビューを果たした彼らの2ndフルアルバム『magic』が24日、CDに先駆けてデジタルリリースされた。見過ごされがちな日常の奇跡にスポットを当てた楽曲を収録した会心作だ。

raku・tazuneruとisuiのコラボレーションをきっかけに誕生した3人組ユニット・tayori

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■何気ない日常を彩る「magic」のようなtayoriの音楽

 ユニット名に、ある時は心の「頼り」になるような、またある時は、想いを届ける「便り」になるような、聞き手に寄り添った楽曲を制作したいというメンバーの思いが込められているtayori。メジャーシーンでの新たな幕開けにふさわしい2ndフルアルバムが『magic』だ。

【raku】うつむいて歩いていたときに木漏れ日が目に入って気持ちが揺さぶられたり、たまたま通りがかった家から漂ってくる夕食の匂いで昔を思いだして懐かしくなったり…。慌ただしい日々の中で見過ごされがちなのだけれど、小さな出来事に心を動かされた経験は誰でもあると思うんです。その瞬間を“日常に潜む魔法”という言葉で表現して、今作のコンセプトに掲げました。

 ニューアルバムに込めた想いを語るのは、tayoriのコンポーザー兼リーダーのraku。作詞作曲に加え全楽曲のアレンジを担っている。

【raku】アルバム1作を通しての物語性も仕掛けていますし、楽曲同士の結びつきも感じていただけるような組み立てを意識して制作しました。今作が、聴いてくださった方の日々を彩る魔法になれたなら、こんなうれしいことはないですね。

 リード曲は、2曲目に収録されている「魔法」。詞はrakuとtazuneruが共作し、曲はtazuneruが担当した。

【tazuneru】メロディ自体は1年ほど前にでき上がっていたのですが、力強い旋律にどんな歌詞が合うのだろうかとかなり悩みながら作り上げたナンバーです。この楽曲にはアルバムのコンセプトである“日常に潜む魔法”をしっかり落とし込みたいと考えていたので、歌詞はrakuと共作という形で紡ぎました。

 同じくコンポーザーのtazuneruは、tayoriでは主に作詞作曲を担っている。持ち前のメロディの強さを活かした、いわゆる“A面っぽい楽曲”の多くはtazuneruの手によって生まれることが多い。

【isui】「魔法」のデモ音源を聴いたときは、「tazuneruさんの渾身の曲が来たな!」と思ったと同時に、今回も難しそうだなと感じました。というのも、「魔法」は言葉の数も多く、メロディも高音部と低音部を行ったり来たりするんですよね。かなり難易度の高い曲ですが、曲ができあがってからレコーディングをするまで少し時間があったので、なんとか楽曲に見合うレベルに歌も持っていけたのではないかと思っています。

 心に語りかけるような透き通った歌声を持つisuiは、tayoriの絶対的なボーカル。彼女の歌声がまさにtayoriの楽曲を決定づける核を担っている。。

【isui】「魔法」のレコーディングは、2ndアニバーサリーライブの『Filament』を開催した後に行いました。ライブを一緒に作り上げてくださったスタッフの皆さんや、会場の雰囲気を一緒に作ってくださったリスナーの皆さんとの思い出が、「魔法」のレコーディングの際に前に進んでいくエネルギーとなった気がしています。ライブでの経験が声と心に乗って、いい歌を録ることができました。

 tayoriは、もともと「Islet」という2人組ユニットで作曲活動を行っていたrakuとtazuneruが、“歌ってみた動画”をYouTubeにアップしてボーカリストとして活動をしていたisuiの歌声に魅かれ、コラボレーションを持ちかけたことがきっかけとなって結成された。

【raku】Isletは、tazuneruが作った曲を僕が編曲からミックスまで手がけて楽曲に仕上げるというスタイルで、ライブは開催せず、制作ベースでの活動を行っていました。結成してからしばらくは、ボーカロイドを用いた楽曲を発表していたのですが、次第に曲に合った歌声を持つボーカリスト数名にお声がけさせていただき、コラボレーションしながら楽曲を公開するようになったんです。そんな活動をするうちに、isuiの“歌ってみた動画”に遭遇して「この人しかいない!」とふたりの意見が一致して、「僕たちの新曲の歌唱を担当してもらえませんか?」とダイレクトメッセージ(DM)を送りました。

 その楽曲が、実に300万回以上の再生回数を記録した「春を待つ/Islet feat. 倚水」だ。

【isui】ソロ活動は、自分の好きな曲を好きなように歌いたいと思って始めました。なのでコラボレーションのご依頼についても数はそれほどお引き受けしていなかったんです。そんなときにふたりからDMをもらいまして、かなりの長文で(笑)、その熱量もすごかったのですが、なにより「春を待つ」のデモ音源が決め手でしたね。「この曲は絶対に歌わせてもらいたい!」と感じ、即OKの返事をしました。

 「春を待つ」を機に、コラボレーションという形で数曲発表したのち、正式にユニットを組むことを決定。2023年7月にtayoriが結成された。

【isui】「tayori」というネーミングは私の発案です。まずは響きと、見た目の印象から入りました。それに、ある時は心の“頼り”になるような、またある時は、想いを届ける“便り”になるような、聴き手に寄り添った楽曲を制作したいという私たちの想いにもピッタリだなと。しかも、偶然なのですがメンバーのイニシャルが全部入っているんです。自画自賛になってしまいますが、とても気に入っていますし、自分たちでも愛着を持っているユニット名です。

■切磋琢磨しつつ進化するtayoriの自信作を収録

tayori  2ndアルバム『magic』【通常盤】

tayori 2ndアルバム『magic』【通常盤】

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 本アルバムの中で、3曲目に収められている「ゴースト」のレコーディング作業が特に印象に残っているとrakuは語る。9月17日に先行配信された新曲だ。

【raku】tayoriの楽曲は、僕が自宅でパソコンに向かって編曲をして完成させることが多いのですが、「ゴースト」のレコーディングにはドラムスに伊吹文裕さん、ピアノに岸田勇気さん、ベースに二家本亮介さん、さらに真砂陽地さんが率いるホーンセクションと、室屋光一郎さんがリーダーのストリングスカルテットに参加していただきました。みなさんの豊富な経験に基づく素晴らしい技術やアイディアを詰め込んでくださったことで、僕の想像していた範囲を超えてどんどんアレンジが華やかになりながら、曲が完成に向かっていくという貴重な体験ができたんです。

 外的要因によって、自分の扉がひとつ開いたような感覚があったとrakuは振り返る。

【raku】これまでは緻密に作り込んで自分の制御できる範囲で編曲をしていたのですが、これからはアレンジする際に少し余白を残してスタジオに持っていこうかなと、そんなふうに考えるきっかけをいただいた気がしています。

 tazuneruは、本アルバムの中で特に思い入れがある曲として4曲目の「可惜夜」を挙げる。

【tazuneru】昨年の1stライブ『春を待つ』のアンコールで披露した楽曲で、観客の皆さんの記憶に刻まれることを願って作りました。自分でも納得のいく透明感のあるメロディを作ることができたなと思っていますし、歌唱も編曲も、そしてイラストもミュージックビデオも曲の意図をくみ取って作りあげてもらえたなと感じています。すべてがかみ合って、非常にいい楽曲が完成したという感覚があって、とても愛着のある1曲になっています。

 “可惜夜(あたらよ)”とは、万葉集の和歌に使われている言葉で「明けてゆくのが惜しい、素晴らしい夜」という意味だ。

【tazuneru】曲ができあがってタイトルを考えているときに、rakuに提案してもらった言葉です。曲にぴったりでいい言葉だなと思ったのですが、あまりにかっこいい言葉を持ってこられてちょっと悔しいなという気持ちも味わいました(笑)。

 isuiは、アルバムのラストナンバー「砂の城」が印象深いと語る。

【isui】最初にデモ音源をもらったときに、これまでで一番音数が少ないことに驚きました。楽器も少なければ、ボーカルも最後のほうに少しだけコーラスが入っている程度で、ほぼメインボーカル1本というスタイルの楽曲なんですよね。この曲をアルバムのラストに持ってくるということは、私の歌を信頼してくれているということだなと思いましたし、レコーディングの際にはふたりから「やってくれ!」と言われ、腕が鳴る思いでした。

 isuiは、あえてどの楽曲もコンポーザーのふたりから曲の意図を聞かずに、自由に歌っているという。

【isui】「砂の城」は歌詞が前向きで、メロディも明るいのですが、どうしても物悲しい感じが拭いきれずにいたので、勝手に戦争をイメージしながら歌入れをしました。そうしたら録音をし終わった後で、作詞作曲をしたrakuから『平家物語』を題材に作った楽曲だと聞かされたんです。時代の差こそありましたが、制作者のイメージに近いものを曲から感じとって歌えたこともとてもうれしく思いましたし、手応えも感じましたね。

 アルバムのジャケットを彩るイラストにも、本アルバムのコンセプトが反映されている。

【raku】『magic』というアルバム名ですが、ファンタジックで壮大な異世界を描いたイラストではなく、窓辺の向日葵に光が差し込む情景を描いてほしいと、イラストレーターのミツ蜂さんに依頼しました。本作に収録されている楽曲はファンタジー感のあるタイトルも多いのですが、日常の世界の延長にあるものという感覚も抱いていただきたいんですよね。ジャケットにもアルバムコンセプトの“日常に潜む魔法”を落とし込みたいと思って、向日葵に朝日が当たってガラス細工のように輝いて見える瞬間を描写していただきました。日常にあふれる小さな魔法の一つとして、楽しんでもらえたらうれしいですね。

 『magic』の初回生産限定盤には、ブックレットとともに、今年7月21日にヒューリックホール東京で行われたワンマンライブ『Filament』の模様を収めたBlu-rayが封入される。

【raku】これまでは舞台上で展開する作品を鑑賞していただくような感覚のライブを行っていたのですが、結成2周年ということで観客の皆さんと一緒に作りあげるライブにしたいと思ったんです。そこで、二重らせん構造の電球をモチーフに発案し、映像・CGクリエイターの式彩さんにキービジュアルを制作してもらいました。僕たちtayoriは音楽活動をする日々を過ごし、ファンの方たちはそれぞれの人生を歩まれています。そんな僕らとファンの方をふたつの光にたとえ、普段は交わらないもの同士がらせん状に輝きながらひとつの光を灯すというイメージをCGで表現していただきました。

 その狙い通り、『Filament』はステージ上にいる演者と観客が一体となったライブとなった。

【tazuneru】僕たちのパフォーマンスレベルも向上しましたし、サポートメンバーにドラムスの志雄さんとサックスや木管楽器、パーカッションもプレイするJuny-aさんをお招きして花を添えていただきました。演奏面ももちろんお楽しみいただけると思いますし、舞台美術は式彩さんが芸術作品のようなステージを作りだしてくださったんです。視覚的にも聴覚的にも深く没頭できるライブに仕上がったのではないかと自負しています。ぜひ映像でライブの雰囲気を味わっていただき、10月と11月に開催するライブツアーに足を運んでいただけたらうれしいですね。

 isuiの透明感にあふれたボーカルと、タイプの異なる曲を書くtazuneruとrakuという2人のコンポーザーによる豊かな曲調が、ほかのどのユニットにも負けない強みだと語るtayori。音楽と真摯に向き合い、切磋琢磨しつつ進化し続ける彼らが“便り”として届ける新作アルバムは、流行の最先端を行く人たちの心にきっと響くはず。日常に潜む魔法のチカラに気づいた人たちのバイラル効果によって、彼らがメジャーシーンで注目される日が待ち遠しい。

取材・文:森中要子

<作品情報>
■tayori 2ndアルバム『magic』
発売日:2025年10月8日発売
※9月24日配信リリース

tayori  2ndアルバム『magic』【初回生産限定盤】

tayori 2ndアルバム『magic』【初回生産限定盤】

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【初回生産限定盤】CD+Blu-ray+豪華ブックレット
品番:WPZL-32251〜2/価格:5940円(税込)
Blu-ray収録内容:『2nd Anniversary Live “Filament”』ライブ映像
※デジパック+スリーブ仕様

【通常盤】CD(ブックレット封入)
品番:WPCL-13713/価格:3520円(税込)

<ライブ情報>
■『tayori LIVE TOUR “magic”』
10月11日(土)神奈川・SUPERNOVA KAWASAKI
10月19日(日)大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
11月14日(金)東京・豊洲PIT
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