7月25日は「伍代夏子の日」として日本記念日協会に認定されている。日本伝統の和文化のすばらしさをより多くの人に知ってもらうため、7(な)2(つ)5(こ)という語呂合わせから登録された記念日だ。その日に向けて伍代夏子がニューシングル「しゃんしゃん牡丹」をリリースした。凛としたしなやかさを表現しつつ、現代的かつ伝統的な音楽を織り交ぜた、美しく華やかな現代和歌謡だ。
■日本伝統の和文化を大切にしたい
「AIなど科学が発展した令和の世は便利なものが増えました。その一方で日本の伝統文化が存続の危機を迎えています。和楽器奏者や落語家、伝統工芸の作家をはじめ、さまざまな分野で後継者不足が問題となっています。エンターテインメントも世の中が変わったことにより様変わりしました。1台のテレビを家族みんなで囲んで、アイドルやロック歌手、演歌歌手や民謡歌手など、いろんなジャンルのアーティストが出演する歌番組を一緒に見るという光景はなくなりましたね。いろんなジャンルの歌が聞ける歌番組が多かった昔なら、おじいちゃんやおばあちゃんが好んで聴いた民謡や演歌を若い人が耳にする機会もあったと思いますが、いまの若い人たちは自分の興味のある歌や関心のある物事だけを追いかけていくことができるようになりました」
そんな世の中を生きる若者の動向から、伍代は一縷の不安を抱くようになったと語る。
「最近、若い人たちの知識が偏っているのではないかと思うことが時々あるんです。なかでも、日本が誇る“和”の文化が少しずつないがしろにされてきているのではないかと感じる時があります。でも、日本伝統の文化にはいいものもたくさんあって、知らないのはもったいないと思うんですよね。そこで『伍代夏子の日』に、日本伝統の“和”の文化を、音楽も含めて見て聴いていただく機会を設けたいと考えて、昨年から『和心祭』を始めました。そして、今年は『和心祭』に合わせて、“和”をテーマとした新曲『しゃんしゃん牡丹』を発売することになったんです!」
詞は、坂本冬美の大ヒット曲「夜桜お七」の作詞を担当した歌人の林あまりが紡いだ。
「私のいまの担当ディレクターが、以前冬美ちゃんを担当していて、『夜桜お七』を制作されたときに林さんと懇意になったそうなんです。そんなご縁から、今回のテーマにピッタリではないかということで、林さんに詞をお願いすることになりました。歌の世界観は林さんにお任せ。いくつか詞を書いていただいた中で、“シャンシャン”という響きが鈴の音を連想できて面白いなと感じて『これで行こう!』と即決でしたね。林さんいわく、“シャン”は、“美しい”や“美人”という意味とのこと。“シャンとした”という表現もありますし、粋で毅然とした女性をイメージして歌っています」
曲は、伍代の「海峡の宿」など数々の名曲を生みだした若草恵が手がけた。
「私からは若草先生に、『和楽器を使った、“和”の雰囲気をたたえた曲をお願いします』というオーダーをさせてもらいました。先生はいつも映画音楽のような壮大な曲を作ってくださるのですが、今回は演歌として歌が立つようにこれまでとは少し違った形で作曲、アレンジしていただきました。歌のポイントは“サテナ”という合いの手。レコーディングでいろいろな表現をしてみた結果、歌舞伎っぽい“サテナ”が採用されました。カラオケで歌っていただくときは、色っぽく“サテナ”と歌ってほしいですね」
曲のモチーフとなっている牡丹は、伍代の大好きな花のひとつだという。
「牡丹は百花の王ともいわれる花だけあって、華やかで美しいですよね。ジャケット写真も、あでやかなピンク地に大きな牡丹の花をあしらった着物で撮影しました。茨城県にあるつくば牡丹園にも行ってみたいですね。お写真をインターネットで見て大感激しました。池に芍薬(シャクヤク)の花が浮かぶ『水面のシャクヤクの花筏』の写真がアップされていて、それはそれは美しくて。残念ながら今年の一般公開は終わってしまったようですが、機会を見ていつか訪れたいと思っています」
牡丹といえば、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という諺も有名だ。
「今作の冒頭にもこの諺が出てきますが、牡丹と芍薬はどちらもボタン科ボタン属の花で見た目がそっくり。牡丹が落葉低木で、芍薬は一度植えると何年も花を咲かせる宿根草だそうです。実は、芍薬は私が生まれる前に亡くなった祖父の家できれいに咲いていて、芍薬御殿と言われるほどだったと聞いています。道行く人が必ず足を止めて、庭いっぱいに咲く芍薬を垣根越しにめでていたらしいです。会ったことのない祖父ですから、どんな人だったのか、そして庭にはどれほど芍薬が咲き乱れていたのだろうか、といったことを思い描きながらレコーディングに臨みました」
そんな「しゃんしゃん牡丹」を携えて、7月25日の「伍代夏子の日」に『和心祭』を開催する。
「『和心祭』は私の歌を聴いていただくイベントではなく、ディナーショーでもありません。みなさんも一緒に着物を着て“和”を楽しんでいただきたいというコンセプトで開催するお祭で、和の文化を継承するために勉強中の若い方たちにゲストとして出演していただきます。昨年の『和心祭』では、私の地元の渋谷円山町の円山芸者さんをお呼びして、みなさんに芸者遊びを体験してもらったり、駆け出しの落語家さんに一席設けてもらったりしました。今年は、『しゃんしゃん牡丹』に和楽器が使われているので、若手の和楽器奏者さんをお呼びする予定です。私がこれまでにリリースした曲を和楽器を使ったアレンジにして歌ってみたいとも考えています。ちなみに、私も三味線を持っているのですが…、全然使っていないので皮が破けちゃっているかもしれません(笑)」
■歌手活動以外にも、精力的にさまざまな活動に取り組む
『和心祭』は、チャリティを兼ねたイベントでもある。
「昨年の『和心祭』は能登半島復興支援と銘打ってチャリティコーナーも実施しました。今年は地域を特定せず、何かあったときにサポートできるような準備をしたいと考えています。たとえばブルーシートや防災食などを迅速に届けられるような備えです。『和心祭』の最前席は料金が高く設定されていますが、その収益の一部はチャリティに充てられます」
突如訪れる災害に備えて、人とペットが安心して同じ室内に避難できる社会への取り組みを推進する「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」も、引き続き力を入れている。
「愛犬の“りく”と昨年迎えた弟犬の“そら”は生きがいであり癒しの存在。そんな彼らを災害時に置き去りにして自分だけ避難するなんて考えられず、一昨年の7月から、災害に備えて人とペットが安心して同じ室内へ避難できる社会を目指して、犬の“りく”と私の“夏子”から名づけた『りく・なつ同室避難推進プロジェクト』に取り組んでいます。プロジェクトを始めてから、ペットの同行避難はほとんど可能となりました。でもその一方で、同室避難はやはり動物アレルギーの方もいらっしゃるので、人だけの避難所と、ペット同伴可の避難所と分ける必要があります。プロジェクトは一歩ずつ前進していきたいですね」
“りく”と“そら”の話題になると、柔らかい笑顔を見せる。
「ふたりともわがままし放題です。特に“そら”は、ごはんにクレームをつけるようになってしまったんです。『またこのごはんなの? “味変”してくれ!』と訴えるようになって、ごはんを食べないストライキを起こすようになって手を焼いています。味が少し変わるふりかけをかけても『ごまかされないぞ!』という感じで食べてくれません。だからといって、毎回彼の言うことを聞いてしまうとどんどんエスカレートしてしまうんですよね。そんな時の対処法は朝食抜きにします。そうすれば昼食はガツガツ食べてくれるんです。一方、“りく”は聞き分けのいいお兄ちゃんなんですが、ストレスをためやすい性格なんです。だから時々“そら”の見ていないすきに、“りく”だけ抱っこしてあげたりしています」
伍代といえば、石原詢子や岩本公水、多岐川舞子らと活動する卓球部のキャプテンとしても知られる。
「実は、2年前に椎間板ヘルニアを発症してから右足の感覚が鈍ってしまって、いまは経過観察中なので私は少し卓球部をお休みしています。メンバーのうち、学生時代に卓球部に入っていたのは、私と(岩本)公水ちゃんと(多岐川)舞子ちゃんだけ。あとのメンバーはこの卓球部で初めてラケットを持ったという人ばかりなので、まだお休みしていても実力的には大丈夫かなと(笑)。卓球部メンバーでのコンサートも企画中です。お楽しみに!」
歌手活動はもとより、ラジオのパーソナリティやチャリティ支援、卓球を通しての交流など、エネルギッシュな日々を送る伍代夏子。すべての活動を繋げながら、和の心を大事にする演歌歌手として躍動する彼女の新曲は、まさに温故知新。演歌を愛する人はもちろん、「レトロなものがおしゃれ!」とアンティークなものに注目する若者の心にも響く歌となるはずだ。
取材・文:森中要子
<作品情報>
■伍代夏子「しゃんしゃん牡丹」
品番:MHCL-3139/価格:1600円(税込)
M1 しゃんしゃん牡丹
作詞:林あまり 作曲:若草恵 編曲:若草恵
M2 千年万葉の恋歌
作詞:朝倉翔 作曲:手使海ユトロ 編曲:手使海ユトロ
M3 しゃんしゃん牡丹(オリジナル・カラオケ)
M4 千年万葉の恋歌(オリジナル・カラオケ)
<イベント情報>
■第二回 和心祭〜和気愛愛〜
日時:7月25日(金)19:00開演
場所:ホテルニューオータニ東京
■日本伝統の和文化を大切にしたい
「AIなど科学が発展した令和の世は便利なものが増えました。その一方で日本の伝統文化が存続の危機を迎えています。和楽器奏者や落語家、伝統工芸の作家をはじめ、さまざまな分野で後継者不足が問題となっています。エンターテインメントも世の中が変わったことにより様変わりしました。1台のテレビを家族みんなで囲んで、アイドルやロック歌手、演歌歌手や民謡歌手など、いろんなジャンルのアーティストが出演する歌番組を一緒に見るという光景はなくなりましたね。いろんなジャンルの歌が聞ける歌番組が多かった昔なら、おじいちゃんやおばあちゃんが好んで聴いた民謡や演歌を若い人が耳にする機会もあったと思いますが、いまの若い人たちは自分の興味のある歌や関心のある物事だけを追いかけていくことができるようになりました」
そんな世の中を生きる若者の動向から、伍代は一縷の不安を抱くようになったと語る。
「最近、若い人たちの知識が偏っているのではないかと思うことが時々あるんです。なかでも、日本が誇る“和”の文化が少しずつないがしろにされてきているのではないかと感じる時があります。でも、日本伝統の文化にはいいものもたくさんあって、知らないのはもったいないと思うんですよね。そこで『伍代夏子の日』に、日本伝統の“和”の文化を、音楽も含めて見て聴いていただく機会を設けたいと考えて、昨年から『和心祭』を始めました。そして、今年は『和心祭』に合わせて、“和”をテーマとした新曲『しゃんしゃん牡丹』を発売することになったんです!」
詞は、坂本冬美の大ヒット曲「夜桜お七」の作詞を担当した歌人の林あまりが紡いだ。
「私のいまの担当ディレクターが、以前冬美ちゃんを担当していて、『夜桜お七』を制作されたときに林さんと懇意になったそうなんです。そんなご縁から、今回のテーマにピッタリではないかということで、林さんに詞をお願いすることになりました。歌の世界観は林さんにお任せ。いくつか詞を書いていただいた中で、“シャンシャン”という響きが鈴の音を連想できて面白いなと感じて『これで行こう!』と即決でしたね。林さんいわく、“シャン”は、“美しい”や“美人”という意味とのこと。“シャンとした”という表現もありますし、粋で毅然とした女性をイメージして歌っています」
曲は、伍代の「海峡の宿」など数々の名曲を生みだした若草恵が手がけた。
「私からは若草先生に、『和楽器を使った、“和”の雰囲気をたたえた曲をお願いします』というオーダーをさせてもらいました。先生はいつも映画音楽のような壮大な曲を作ってくださるのですが、今回は演歌として歌が立つようにこれまでとは少し違った形で作曲、アレンジしていただきました。歌のポイントは“サテナ”という合いの手。レコーディングでいろいろな表現をしてみた結果、歌舞伎っぽい“サテナ”が採用されました。カラオケで歌っていただくときは、色っぽく“サテナ”と歌ってほしいですね」
曲のモチーフとなっている牡丹は、伍代の大好きな花のひとつだという。
「牡丹は百花の王ともいわれる花だけあって、華やかで美しいですよね。ジャケット写真も、あでやかなピンク地に大きな牡丹の花をあしらった着物で撮影しました。茨城県にあるつくば牡丹園にも行ってみたいですね。お写真をインターネットで見て大感激しました。池に芍薬(シャクヤク)の花が浮かぶ『水面のシャクヤクの花筏』の写真がアップされていて、それはそれは美しくて。残念ながら今年の一般公開は終わってしまったようですが、機会を見ていつか訪れたいと思っています」
牡丹といえば、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という諺も有名だ。
「今作の冒頭にもこの諺が出てきますが、牡丹と芍薬はどちらもボタン科ボタン属の花で見た目がそっくり。牡丹が落葉低木で、芍薬は一度植えると何年も花を咲かせる宿根草だそうです。実は、芍薬は私が生まれる前に亡くなった祖父の家できれいに咲いていて、芍薬御殿と言われるほどだったと聞いています。道行く人が必ず足を止めて、庭いっぱいに咲く芍薬を垣根越しにめでていたらしいです。会ったことのない祖父ですから、どんな人だったのか、そして庭にはどれほど芍薬が咲き乱れていたのだろうか、といったことを思い描きながらレコーディングに臨みました」
そんな「しゃんしゃん牡丹」を携えて、7月25日の「伍代夏子の日」に『和心祭』を開催する。
「『和心祭』は私の歌を聴いていただくイベントではなく、ディナーショーでもありません。みなさんも一緒に着物を着て“和”を楽しんでいただきたいというコンセプトで開催するお祭で、和の文化を継承するために勉強中の若い方たちにゲストとして出演していただきます。昨年の『和心祭』では、私の地元の渋谷円山町の円山芸者さんをお呼びして、みなさんに芸者遊びを体験してもらったり、駆け出しの落語家さんに一席設けてもらったりしました。今年は、『しゃんしゃん牡丹』に和楽器が使われているので、若手の和楽器奏者さんをお呼びする予定です。私がこれまでにリリースした曲を和楽器を使ったアレンジにして歌ってみたいとも考えています。ちなみに、私も三味線を持っているのですが…、全然使っていないので皮が破けちゃっているかもしれません(笑)」
『和心祭』は、チャリティを兼ねたイベントでもある。
「昨年の『和心祭』は能登半島復興支援と銘打ってチャリティコーナーも実施しました。今年は地域を特定せず、何かあったときにサポートできるような準備をしたいと考えています。たとえばブルーシートや防災食などを迅速に届けられるような備えです。『和心祭』の最前席は料金が高く設定されていますが、その収益の一部はチャリティに充てられます」
突如訪れる災害に備えて、人とペットが安心して同じ室内に避難できる社会への取り組みを推進する「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」も、引き続き力を入れている。
「愛犬の“りく”と昨年迎えた弟犬の“そら”は生きがいであり癒しの存在。そんな彼らを災害時に置き去りにして自分だけ避難するなんて考えられず、一昨年の7月から、災害に備えて人とペットが安心して同じ室内へ避難できる社会を目指して、犬の“りく”と私の“夏子”から名づけた『りく・なつ同室避難推進プロジェクト』に取り組んでいます。プロジェクトを始めてから、ペットの同行避難はほとんど可能となりました。でもその一方で、同室避難はやはり動物アレルギーの方もいらっしゃるので、人だけの避難所と、ペット同伴可の避難所と分ける必要があります。プロジェクトは一歩ずつ前進していきたいですね」
“りく”と“そら”の話題になると、柔らかい笑顔を見せる。
「ふたりともわがままし放題です。特に“そら”は、ごはんにクレームをつけるようになってしまったんです。『またこのごはんなの? “味変”してくれ!』と訴えるようになって、ごはんを食べないストライキを起こすようになって手を焼いています。味が少し変わるふりかけをかけても『ごまかされないぞ!』という感じで食べてくれません。だからといって、毎回彼の言うことを聞いてしまうとどんどんエスカレートしてしまうんですよね。そんな時の対処法は朝食抜きにします。そうすれば昼食はガツガツ食べてくれるんです。一方、“りく”は聞き分けのいいお兄ちゃんなんですが、ストレスをためやすい性格なんです。だから時々“そら”の見ていないすきに、“りく”だけ抱っこしてあげたりしています」
伍代といえば、石原詢子や岩本公水、多岐川舞子らと活動する卓球部のキャプテンとしても知られる。
「実は、2年前に椎間板ヘルニアを発症してから右足の感覚が鈍ってしまって、いまは経過観察中なので私は少し卓球部をお休みしています。メンバーのうち、学生時代に卓球部に入っていたのは、私と(岩本)公水ちゃんと(多岐川)舞子ちゃんだけ。あとのメンバーはこの卓球部で初めてラケットを持ったという人ばかりなので、まだお休みしていても実力的には大丈夫かなと(笑)。卓球部メンバーでのコンサートも企画中です。お楽しみに!」
歌手活動はもとより、ラジオのパーソナリティやチャリティ支援、卓球を通しての交流など、エネルギッシュな日々を送る伍代夏子。すべての活動を繋げながら、和の心を大事にする演歌歌手として躍動する彼女の新曲は、まさに温故知新。演歌を愛する人はもちろん、「レトロなものがおしゃれ!」とアンティークなものに注目する若者の心にも響く歌となるはずだ。
取材・文:森中要子
<作品情報>
■伍代夏子「しゃんしゃん牡丹」
品番:MHCL-3139/価格:1600円(税込)
M1 しゃんしゃん牡丹
作詞:林あまり 作曲:若草恵 編曲:若草恵
M2 千年万葉の恋歌
作詞:朝倉翔 作曲:手使海ユトロ 編曲:手使海ユトロ
M3 しゃんしゃん牡丹(オリジナル・カラオケ)
M4 千年万葉の恋歌(オリジナル・カラオケ)
<イベント情報>
■第二回 和心祭〜和気愛愛〜
日時:7月25日(金)19:00開演
場所:ホテルニューオータニ東京
2025/07/23


