デビュー45周年、そして70歳を迎えたシンガーソングライター・竹内まりやが、全国ツアー『souvenir2025 mariya takeuchi live』を開催した。6月4日、その終盤となる神奈川・横浜アリーナ公演が行われた。本人にとって横浜アリーナでの単独公演は初。「ライブを観に来ていた場所に、まさか自分が立つなんて」と感慨を込めたその舞台で全22曲のステージが繰り広げられた。 今回のツアーでは、夫の山下達郎がバンマスを務め、熟練のバンドメンバーたちがバックを固めた。曲ごとのグルーヴ、音の奥行き、絶妙な間合い――すべてが“生”で紡がれる職人芸。竹内が長年育んできた極上のポップスの数々が、その場限りの呼吸と温度をまとい、より豊かに、より鮮やかに立ち上がってくる。すべての音が、この場所で鳴らされているという生演奏の魅力に満ちていた。
2025/06/26