2024年に年が明けてから50分後、テレビ東京で人気トークバラエティー『あちこちオードリー』のスペシャルが放送される（31日　深0：50）。記念すべき新年最初の放送には、若林正恭と春日俊彰がともに尊敬する伊集院光をゲストとして迎える。しかも、放送時間1時間10分に合わせた「ノーカットトーク」形式で、3人がリラックスして話せるようにラジオブース風のセットを特別に制作した。

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　ORICON NEWSでは、「今年グッときたニュース」について語り合う収録を終えた直後の3人に、番組プロデューサーの佐久間宣行氏も加わった座談会を実施。本番のテンションそのままに、番組の感想やお互いへの思い、そして2023年にタレントとしてもブレイクした佐久間氏の活躍について語ってもらった。

■若林「スペシャルウィークが終わった瞬間と同じ」　伊集院「若林くんがいると“いいところ”を見せたくなる」

――今回はラジオブース風のセットでの「ノーカットトーク」をテレビで放送するという形式でしたが、実際に話してみていかがでしたか？

伊集院　途中からは完全にまんまと頭はラジオになっていましたね。ただ、ノーカットトークをやってメリットがあるのは、この人（佐久間氏）だけじゃない？編集しなくていいから（笑）。収録だから、例えば番組やテレビ局にとてつもない危機があるようなことを俺がポロッと言ったら、カットするわけじゃないですか。だけど、俺のタレント生命に危機はあるけど番組的には面白いことはカットしないだろうから（笑）。

若林　あっという間で楽しかったですし、「あそこはちょっと言いすぎたかな」みたいな後悔の感じが、本当にラジオのスペシャルウィークが終わった瞬間と同じですね（笑）。もっと聞きたいことがあったという気持ちも、ラジオっぽくて。

春日　本当にラジオをやっているみたいで、最初はカメラを意識していましたけど途中から完全に伊集院さんだけを見て話してました（笑）。

伊集院　俺がたまに正気に戻るのは、春日くんが板前の格好だから（笑）。

春日　そうか、自分じゃ見えてないですからね。

――佐久間さんとしては狙い通りですね。

佐久間　そうですね。伊集院さんをお迎えした時にこの画で喋っているのを見たかったですし、伊集院さんとオードリーのガッツリトークを聞きたかったので、視聴者に向けて「ノーカット」と言ったほうが期待感あるかなと思ってやってみたら、本当に面白いトークだったので最高です。それをいい場所で見れましたし（笑）。

春日　すぐ近くで見られて、編集もないので、いいことしかないですね。

――伊集院さんは『あちこちオードリー』について「（出演後に）なんであんなことまで言ったんだろう」と感じるほど、つい話してしまうと明かしていましたが、今回もそうなりましたか？

伊集院　なんかね、若林くんがいると“いいところ”を見せたくなるというか、ラジオ的ないいところ、要するに「オジさんもまだまだあんなところまで行きますよ」って言いたくなっちゃって、終わったら必ずマネージャーに「ちょっと行き過ぎてる」って注意されて。自分のラジオの後にもよく言われるので、今回はそれが融合されるのでマネージャーが怯えてます（笑）。

■春日、伊集院とのトーク時間伸びる「6秒よりは長いかな（笑）」　佐久間P「この3人でしか話せない話が出たと思います」

――オードリーのお二人はこの番組で何度も伊集院さんをお迎えしていますが、会うたびに心境の変化などはありますか？

若林　やっぱり学生時代からラジオを聞いていた感慨とか緊張もあるんですけど、あれを聞いてみたいとか、この話をさせていただきたいっていう気持ちが上回るので、本当に毎回が楽しみです。

春日　私は最初は6秒しか話せなかったけど、今回はそれよりは長いかな（笑）。

伊集院　終わってみれば●●●の話だけだからね。【※伏せ字部分は本編にて】

春日　私の「グッときたニュース」がそれだったのでね。でも私も伊集院さんのお話をお聞きしたいですし、今年は『ベスコングルメ』（TBS）という番組で何時間も一緒に歩きながらお話を聞くことができて、本当に幸せな時間でした。

――何度も会っても、伊集院さんのお話を聞いてみたいと思われるんですね。

春日　もちろんそうですよ。この前もテレ東の出川哲朗さんのプロ野球の番組（29日放送『出川哲朗のプロ野球順位予想2023 答え合わせ　大反省会』）に呼んでいただいて、収録後に打ち上げに行って伊集院さんからいろんなお話をずっと聞かせてもらったら、次の日にビビる大木さんのSNSで「春日がまったく喋ってなかった」ってイジられて。でも大木さんも喋ってなかったので、楽屋に文句を言いに行きましたけどね（笑）。

伊集院　こっちはこっちで春日くんに会うなり「テレ東のあの特番は面白かったね」って、視聴者としての感想を伝えてね（笑）。

佐久間　今日の収録で言えば、オードリー世代がお笑い賞レースの審査員をやってる話題とか、この3人でしか話せない話が出たと思います。お二組とも若い頃からラジオをやってきて、いろんなことに噛み付いたり斜めの目線で見ることが大人になっても変わらないけど、受け取られ方が変わるっていうことは、ここじゃないと喋れないことだと思いました。

伊集院　本当にそうだよ。

佐久間　若林くんも伊集院さんにしか相談できない感じがあるよね？

若林　そうなんですよ。自分が今なにかに悩むと、同じ年齢の時の伊集院さんのラジオを聞いて「こういうお話をされていたんだ」って考えることもあります。今日のテーマも伊集院さんが聞いてくれるからってことで、話しやすかったです。

伊集院　逆に言うと、自分たちよりも後の世代も悩むんだなって。俺らの世代だからって思っていたことを若林くんも思うんだっていうことで、割と救われたり助けられたりしてますよ。

佐久間　あとは、春日がゲレンデヴァーゲンを買ったっていう話もできて。

若林　やっと喋れましたね。（春日に向かって）もうドケチや節約では笑えないからな。

春日　いやいや、節約も続けていきますから。

伊集院　ビートたけしさんは売れた時に車をロールス・ロイスにしたんだよね。あそこまで高級車に行くと、誰も欲しがったり羨（うらや）んだりしないだろうってことで。

若林　中途半端なところがないんですね。

佐久間　でもゲレンデはみんな欲しい車だからね（笑）。

若林　一番嫉妬しやすい車だもん。

春日　そうか、私もロールス・ロイスを買うべきだったか。現金一括でね。

■伊集院＆オードリー「佐久間さんの活躍」を語る　若林「オーラが売れ始めのアイドルと一緒」

――番組では2023年のニュースを振り返りましたが、佐久間さんの活躍というのも大きなトピックスでした。

伊集院　もっと時間があれば俺はそれを言ってたね。この人は異常だよね？　出役としてあれだけ出て、番組を作って、CMに出て、さらにすごいのは「最近面白いエンタメあった？」って聞いたら必ず新しいのを見ている。俺が「あの韓国ドラマを見てさ」って話したら、佐久間さんが「あれは最後まで見ましたけど良かったです」って。テレ東の土曜の朝に『伊集院光＆佐久間宣行の勝手にテレ東批評』という番組も一緒にやっているから、「俺より忙しい人がいるから、俺ももっと頑張ろう」って思っています（笑）。

若林　僕も「なんだか慣れてきちゃったな」とか「飽きちゃってるな」って良くないことを感じた時に、自分より年上でもあんなにフレッシュに仕事をしている人がいるんだって思って（笑）、佐久間さんを目標というか目印にしています。オーラが売れ始めのアイドルと一緒ですから。

春日　収録現場でしか会わない佐久間さんが、家に帰ってテレビを見てたら急に出てくるのでビックリしますよ（笑）。CMで風呂に入ってたり、一方的に会う機会が多くなりましたね。

伊集院　このままだと、世界初の「ディレクターが競合スポンサーあり」みたいなことになるよね。

佐久間　あとは「ディレクターが裏かぶり」っていう（笑）。

伊集院　そうか、ディレクターだからいいかなと思うけど、気にする人もいるかもね。でも、それこそ若林くんが言ってた悩みっていうのが、これから佐久間さんに出てくると思うよ。タレント事務所やマネージャーの人が「とにかく佐久間さんにハマりなさい」って言ってる可能性はあるから。

佐久間　それはもう感じています。自分が出ている『オールナイトフジコ』って番組のフジコーズという女子大生グループが『FNS歌謡祭』に出た時に自分も立ち会って、終わってから「良かったね」って声をかけた子が、「佐久間さんに嫌われてると思ってました」ってボロボロ泣き始めて。自分としては女子大生はオジさんが気持ち悪いだろうから、接さないように距離を取ってたんですけどね。

伊集院　今までだったら「テレ東の深夜の変わった番組をやってるディレクター」だったけど、もうそんな扱いをしてもらえないってことだね。

佐久間　そうなっていったら、本当に伊集院さんを自分の番組にキャスティングして相談に乗ってもらいます（笑）。

●『あちこちオードリー』年始スペシャル
12月31日　深夜0：50〜（2024年1月1日になった50分後）