放送中のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』で注目を集めるOSK日本歌劇団が、来年2月2日から4日まで東京・銀座博品館劇場で上演するミュージカル『へぼ侍〜西南戦争物語』について11月30日、都内で東京公演記者懇（こん）談会を行った。朝ドラにも出演した男役スターの翼和希（主演）、ヒロインを演じる唯城ありす、脚本・演出の戸部和久氏が参加した。

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　地元大阪で誕生した同団は、固有かつ特異な芸術である「少女歌劇」を確立し、1世紀の長きに渡りその昇華と継承に努めてきた。2022年に創立100周年を迎え、『ブギウギ』では同団出身の笠置シヅ子さんをモデルにその半生が描かれており、大阪編では橘アオイ役で翼が出演したほか、梅丸少女歌劇団（USK）の劇団員役などで30人が出演した。

　1月の大阪公演は即日完売ということで、翼は「経験がございませんで、正直、この取材の前に完売になるなんて…。大阪のみなさま、ぜひ東京にもいらしていただければ、私たちも首を長くしてお待ちしております」とちゃめっ気たっぷりに呼びかけた。

　改めてその反響を、身をもって実感しているそうで「うれしかったことばかりなのですが、一番は、劇場にお客様がたくさんいらしゃってくれたこと。京都公演も朝ドラきっかけで足を運びいただいた方がたくさんいらして。そうあってほしいと目標に挑んだので…。それがお客さまが来てくれたという結果を目の当たりにしたときは本当にうれしかったです」と喜びを噛み締めた。

　さらに「そして、今までずっと応援してくださった方も私たち以上に喜んでくださって本当にうれしかった。OSKのことを知っていただけることが何よりもうれしく、今まで応援してくださったみなさまに、より感謝の気持ちが生まれましたし、おこがましいですが、今後もみなさんになにかもっと喜んでいただける舞台を届けることがさらに恩返しにつながるのかな」と気持ちを新たにした。

　個人としてはドラマ出演を経て「OSKという集団でずっとやってきたものですから外部の第一線で活躍されている皆さまとお芝居をさせてもらうことで、新鮮な感情でセリフを聞き入れることができた。それも上級生の方から『すべて舞台上で起きることは、初めて起きることだ』と言われてきたことで、わかってはいても自分の中で落としきれなかったことが、新しい環境で刺激を受けることで気づけるものがあった。それが自分のなかでのきっかけとなり変化につながりました」と胸を張った。

　これは戸部氏にも、目に見て変化を感じられてたようで「だんだん翼さんの視野が広がっている感じを受けていました。朝ドラでるもんだな」とニヤリ。翼は「これはご縁ですから。本当にもう、ありがとうございます！」と頭を下げた。

　今作は8月に大阪市内の劇場で初演し、好評を得たことで再演と上京が決定。坂上泉著『へぼ侍』（文春文庫）を原作に、戸部氏がミュージカル化。西南戦争を舞台に兵士の活躍を描く。

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