東京・渋谷駅周辺の対象エリア（下段に掲載）では、あす27日からハロウィーン当日の31日までの毎日夕方6時から翌朝5時、道路・公園などの公共の場における飲酒を禁止とし、付近の店舗にも酒類販売の自粛を依頼するなど、警戒を強めている。

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　近年、ハロウィーンの日に渋谷駅周辺に国内外から仮装をして集まる人が増え、迷惑行為やトラブルも増加。2018年には逮捕者が出る騒ぎとなり、渋谷区ではトラブルを防ぐための条例を19年に制定。上記のような飲酒禁止や、ハロウィーンマナーの啓発活動を行うようになった。

　コロナ禍の20年、21年のハロウィーンは人出も少なく済んだが、行動制限がなくなった昨年は、仮装する人は減ったものの、人出は復活。韓国・梨泰院で日本人2人を含む159人が死亡する雑踏事故（23年10月29日）が起こる中、駅前のスクランブル交差点にはDJポリスが出動し、立ち止まらないよう歩行者へ呼びかけ、交通整理が行われて大騒ぎとなった。渋谷センター街も身動きが取れないほど混雑した時間帯もあり、テレビ局からYouTuberまで、混雑している様子を撮影しに来ている人の姿も多

く見られた。

　今年は、コロナの水際対策も終了し、円安傾向も追い風に訪日客の増えており、コロナ禍前の水準、あるいはそれ以上の過剰な人出が予想されている。さらに、懸念されているのが、変に根付いてしまった「路上飲み」だ。コロナ禍に飲食店が時短営業や酒類の提供時間を制限した反動で「路上飲み」する人たちが増え、飲食店が通常営業に戻っても減らなかった。

　そればかりか、その様子がSNSや動画で海外にも拡散され、「日本の文化」と誤って認識され、路上飲みをしにわざわざ渋谷に来る外国人も出てきている。日常的に「路上飲み」によるトラブルやゴミの散乱や騒音などの迷惑行為が起きているのだ。

　渋谷区では事前の対策として、9月から渋谷駅周辺で巡回して、路上飲みに対しする注意や指導を強化。長谷部健区長は今月5日に日本外国特派員協会で会見し、路上飲みが条例違反であることや、ハロウィーン目的で渋谷駅周辺に来訪することを控えてほしいといったメッセージを海外向けて発信した。

　今月16日からは「【注意】渋谷はハロウィーンイベント会場ではありません。」といった強いメッセージを、ハチ公前の憲章ボードやセンター街の入り口などに掲出しているほか、駅周辺の屋外ビジョンでも、路上飲酒禁止、路上喫煙禁止はマナーではなく条例であることを伝える映像を流して、渋谷を訪れる人たちに向けて啓発にも力を入れている。

■渋谷駅周辺の飲酒禁止エリアは以下のとおり

渋谷1丁目25番〜27番
道玄坂1丁目1番〜18番
道玄坂2丁目
宇田川町12番〜36番
神南1丁目20番〜23番
神宮前6丁目20番