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【エンタメ言葉帳Vol.11】『キングオブコント2023』審査員の全寸評 松本人志が異例の“謝罪”も

 世間にあふれる番組やコンテンツの数だけ、数多くの言葉が紡がれている。そんなあふれる言葉の波の中から、気になるものを紹介する連載【エンタメ言葉帳】。第11回は、“コント芸日本一”を決める『キングオブコント2023』における、審査員たちの出場者たちへの全寸評を紹介したい。

『キングオブコント2023』審査員を務めた(上段左から)飯塚悟志、松本人志、小峠英二(下段左から)秋山竜次、山内健司 (C)ORICON NewS inc.

『キングオブコント2023』審査員を務めた(上段左から)飯塚悟志、松本人志、小峠英二(下段左から)秋山竜次、山内健司 (C)ORICON NewS inc.

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 蛙亭カゲヤマサルゴリラジグザグジギーゼンモンキーニッポンの社長ファイヤーサンダーや団ラブレターズ隣人(50音順)が決勝へと駒を進め、ファーストステージの結果、サルゴリラ(482点)、カゲヤマ(469点)、ニッポンの社長(468点)の3組がファイナルステージに進出した。サルゴリラが、1本目にマジシャンを題材にした「ルール」、2本目は「魚」という言葉が効果的に使われる「青春」というタイトルのネタを披露し、優勝を手にした。

 司会は浜田雅功日比麻音子アナ。審査員は、一昨年同様に松本人志ダウンタウン)、飯塚悟志東京03)、小峠英二バイきんぐ)、秋山竜次ロバート)、山内健司かまいたち)が担当した。

 それぞれの配点を見てみると、審査員全員が全組に90点以上をつけており、これは現行の審査員体制になって初のこと。それだけレベルが高く、審査員たちの言葉の端々にも悩みがにじみ出ており、ファーストステージの大トリとなったラブレターズへの寸評では、松本が「ごめんねー」と異例の謝罪を行うほどだった。

■ファーストステージ
1:カゲヤマ 469点
(山内健司:95点、秋山竜次:95点、小峠英二:92点、飯塚悟志:92点、松本人志:95点)

【山内健司】くだらないネタだなという印象です。最初に、ちょっとドラマ風な感じで、すごく知的な仕掛けがたくさんあるコントを見られるかなと思った、あの時間を返してほしいです(笑)。

【松本人志】そうですね、高いですね。まぁーなんていうんでしょう、ある種このロッチの試着室のネタの進化系って言ってもいいのかなっていう。牛丼ひとつで人はどれだけ頑張れるのか、そういうのもあったりして。ぜひ、これはフジモンに見てほしい…。失礼しました。でも、高得点ですよ。

【秋山竜次】いや、もう最高で。本当にコメディーショーっていう感じで、ずっとウケていたし、あの体つきがだんだんおもしろくなってきて。あの体やから面白いのかなっていうのもありますし、あのふすまを買い取って全国回ってほしいです(笑)。

2:ニッポンの社長 468点
(山内健司:90点、秋山竜次:94点、小峠英二:94点、飯塚悟志:94点、松本人志:96点)

【小峠英二】設定はよくある設定っちゃ設定なんですけど、そこからの…辻くんの狂気からケツくんの狂気にいって、また辻くんに戻っていって…っていう、この狂気の連鎖というか。やっぱり、撃ったりとか切ったりとかって引くんですけど、それがウケている感じが、僕は初めて見てすごいなと。めちゃくちゃおもしろかったです。

【飯塚悟志】僕も相当おもしろかったです。めちゃくちゃなようで、ちゃんとルールがしっかりしているというか。ケツくんが不死身なんだっていうのを飲み込んでしまえば、あとはもう2人の日常なんですよ(笑)。だから、ちゃんと見られました。おもしろかったです。

【松本人志】ちょっと、しばらく95点は超えないだろうと思っていたら、超えちゃいましたね。なんでしょう、2人の持っている台本は一緒なんですけど、ト書きが違うなみたいな。そんなやり取りの感じがしますね。面白かったです。

【山内健司】僕は…カゲヤマのネタじゃないですけど、おしりのバカっぽさの方が面白かったなと、比較しちゃいました。

3:や団 465点
(山内健司:92点、秋山竜次:93点、小峠英二:93点、飯塚悟志:94点、松本人志:93点)

【飯塚悟志】灰皿が変わった時に、エスカレートするんじゃなくて、尻込みするっていう展開が僕は好きでした。人間味が出ていて。

【松本人志】いやーもう全然、普通なら1位なんだけどね、ちょっと1組目と2組目のインパクトが強すぎたから、オレもまだズルいな、優勝圏内に完全に残したいっていう気持ちが表れましたけど。

【山内健司】めちゃめちゃおもしろかったです。松本さんもおっしゃったように、1組目と2組目のパンチがすさまじいネタだったので。めっちゃしっかりされたネタだったんですけど、インパクトがたぶん出番順で損しちゃったのかなと。ただ、灰皿芸人の方って、今まで見たことなかったので(笑)。こんな灰皿あるんだって、勉強になりました(笑)。

4:蛙亭 463点
(山内健司:92点、秋山竜次:94点、小峠英二:90点、飯塚悟志:93点、松本人志:94点)

【秋山竜次】めちゃめちゃおもしろかったです。こんな自由な設定でこれだけ広げられるのはすごいです。あと、スウェットといい、キャラ選びが、あれだけで90点つけたいくらい。「カリブ」って書いてある。(中野「カリブ」なのに「K」から始まっているんです)。それは知らないよ(笑)。

【松本人志】この出来で落ちちゃう蛙亭が、いかに今年のレベルが高いかっていうことですね。めちゃくちゃクオリティーも上がっているし、どんどんおもしろくなっているよね、蛙亭。(イワクラ「でしたら、もうちょっといただきたい(笑)」)いやー十分なんやけどねー。もう1本見たかったね。

5:ジグザグジギー 464点
(山内健司:93点、秋山竜次:94点、小峠英二:93点、飯塚悟志:91点、松本人志:93点)

【秋山竜次】めちゃくちゃおもしろかったですよね。あんなテンポで出していくのと、あと出す時の顔。めちゃくちゃ見ているなと思いました。これだけでやるのはすごいなと。

【飯塚悟志】めちゃくちゃモデルがわかりやすかったのと(笑)、最初の真面目なマニフェストを大喜利風に出すところまではめちゃくちゃおもしろかったんですけど、大喜利番組で聞くようなナレーターさんの声とか、笑点風のナレーションとかが、僕はちょっとそんなわけないなと思っちゃったので。そこは下げさせてもらいました。

【山内健司】めちゃくちゃおもしろくて、僕も飯塚さんと同じで、大喜利の出し方とか、芸人あるあるのところとか、すごくおもしろかったので、あそこからいろんな芸人のあるあるを見たかったなと。おもしろかったです。

サルゴリラ(C)TBS

サルゴリラ(C)TBS

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6:ゼンモンキー 456点
(山内健司:92点、秋山竜次:91点、小峠英二:90点、飯塚悟志:91点、松本人志:92点)

【小峠英二】おもしろかったんですけど、前半バーンと種明かしがあって、そこから上り調子な感じではなくて、あと展開もそうくるのか…っていうのが、なんとなく読めたというかね、なんとなくありそうな展開だったなということで、この点数になりました。

【松本人志】トリオ組んで4年目で一番きょうの中で、コントらしいちゃんとしたコントを実はしているという。それだけに、ちょっと刺激は少し足りなかったのかなと思います。この先、期待したいんですけど。ヤザキくんがこの先、なんか事件を起こしそう(笑)。(ヤザキ「勘弁してください!」)。

7:隣人 460点
(山内健司:91点、秋山竜次:92点、小峠英二:91点、飯塚悟志:92点、松本人志:94点)

【秋山竜次】相当な決断ですよね。ひとりをこれで覆うって、すごい決断なんですけど、だったら、もうちょっとさらにバカバカしくなって、ウケる場所がほしかったなと。表情も封印しているし。

【松本人志】やっぱり、そうよね。チンパンジーはメイクではなくて、こっちの方が面白いもんね。落語家さんがチンパンジーになったところが、たぶんピークで、僕はちょっと高くつけましたけど、そこからちょっとずつ下がっていく感じが、少しみんなの点数が伸びない感じなのかなと思います。

8:ファイヤーサンダー 466点
(山内健司:94点、秋山竜次:94点、小峠英二:91点、飯塚悟志:95点、松本人志:92点)

【飯塚悟志】めちゃくちゃおもしろかったです。つかみ、最初の着眼点というか、ものまね芸人だったっていうところもめちゃくちゃおもしろかったですし。展開として、記者会見場に選手が現れてっていうところで、けっこう惹き込まれていたので、すごくいいコントだったと思います。

【秋山竜次】同じです。最初どうくるんだろうって思って、ものまねタレントにいくとはまったく予想つかなかったので。顔も1個1個リアクションもおもしろいですし。どうしても、カゲヤマの爆発には到達しなかった。

9:サルゴリラ 482点
(山内健司:97点、秋山竜次:96点、小峠英二:96点、飯塚悟志:96点、松本人志:97点)

【山内健司】めちゃくちゃおもしろかったです。最初の細かいことをして、マジックがわからないっていうのはよくあることだと思うんですけど、そこからの靴下にんじんとか、あんな派生するのがびっくりでしたし、演技がおもしろすぎて、世界観にすごい惹き込まれました。

【小峠英二】最初から落ちずに、ずっとぶっちぎった感じで、マジックの本質もおもしろいんですけど、途中で出てくる「市役所いかないといけない」とか「家に居場所がない」とか、あそこで、人間性が出るというか、それでよりバカバカしさに深みが増したというか、いやーすばらしかったですね。

10:ラブレターズ 464点
(山内健司:92点、秋山竜次:93点、小峠英二:93点、飯塚悟志:93点、松本人志:93点)

【松本人志】ちょっと順番もかわいそうやったね。そうね、もっと最初の方に出てきていたら、もっと高かったと思うんやけど。でも、何の助けにもならない。いやーごめんね。

【飯塚悟志】おもしろかったんですけど、レベルが全体的に高すぎて、おもしろかったのは壁をバンと叩いたところと、娘さんを僕にくださいの最後と…おもしろいんですけど、ごめんねー。

【松本人志】かつらじゃなくて、サンバイザーっていうところがおもしろいよね。

■ファイナルステージ

1:ニッポンの社長

【秋山竜次】最初静かだったので、大丈夫かなと思ったんですけど、だんだんだんだん出てくるアイテムがおもしろくなって、最後のビロビロのやつが、めちゃくちゃおもしろくて、何だあれっていう。どんどんハマっていっちゃって、普通に笑っておもしろかったです。

【小峠英二】気持ち悪いコントだなって思って(笑)。けっこう、きょうのネタって、パワー系というか派手なネタが多かったので、最初暗転から始まって大丈夫かなと思ったんですけど、秋山くんが言っていましたけど、そこから全部のボケが当たって、惹き込まれていきました。

2:カゲヤマ

【飯塚悟志】めちゃくちゃすごいコントだなって思って。あんなぶっ飛んだ人だけど、仕事はちゃんとできて…本当にいそうな気がしてきて。「僕はどうなるんですかね?」っていうふつうの言葉をキラーフレーズにするのがすごかったと思います。

【山内健司】めちゃくちゃおもしろくて。最初の机の上にうんこを置いたっていうのが、後になればなるほどおもしろくなってくる。考えれば考えるほどおもしろくさせられる、時限爆弾のようなボケをされたなと。

【松本人志】実はうんこって1回しか言ってないんですよね。だから、それを聞き逃したらまったくおもしろくないっていう。っていうことは、いかにおもしろいか。

3:サルゴリラ

【山内健司】カゲヤマもおもしろくて、いつもどおりだったら優勝していてもおかしくなかったくらいだったんですけど、サルゴリラが演技もうまいし、ネタもおもろいしっていうことで、ちょっと抜けていたかなと。

【秋山竜次】うんこか魚で魚を取ったんですけど(笑)、やっぱり魚にハマっちゃいました。

【小峠英二】文句なしの優勝ネタだと思います。おもしろかったです。

【飯塚悟志】最後まで魚で終わりきったのは美しすぎました。すごかったです、おもしろかったです。おめでとうございます。

【松本人志】なんでしょう、やっぱり日本最高峰のコントの戦いを今年もたっぷり見せてもらってうれしいなと。ありがとうございました。お疲れ様です。めちゃくちゃ難しかったです。3位、4位が優勝していても、何年か前やったらおかしくないレベルですね。そう思います。

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