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日本を代表する俳優・高峰秀子のすべてを「若い方々にも知ってもらいたい」生誕100年プロジェクト始動

 映画『二十四の瞳』『浮雲』など、生涯で300本を超える作品に出演した、日本を代表する俳優の高峰秀子。1924年に函館市に生まれてから、来年100年を迎えるのを機に、「高峰秀子生誕100年プロジェクト」が始動。その製作発表会が2日、都内のホテルで開催された。

「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.

「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.

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 発表会には、実行委員会の会長を務める香川県小豆島町の大江正彦町長、高峰秀子さんの養女・松山明美氏、東宝の市川南氏(取締役専務執行役員)、松竹の井田寛氏(執行役員メディア事業部部長)、KADOKAWAの山下直久氏(取締役代表執行役)、日本映画製作者連盟事務局長の星野哲氏、そしてサポーターとして俳優の名取裕子が登壇した。

 高峰さんは、5歳の時に、実母が亡くなり、叔母の養女となって上京。ひょんなことから松竹蒲田撮影所製作の『母』で映画デビュー。天才子役として松竹の映画に多数出演し、13歳で東宝へ移籍。山本喜次郎監督と出会い、『綴方教室』『馬』など少女期の代表作を生む。

 26歳で半年間渡仏、帰国後フリーとなり『二十四の瞳』『浮雲』『名もなく貧しく美しく』『女が階段を上るとき』『華岡青洲の妻』『恍惚の人』などに出演。55歳で出演した『衝動殺人 息子よ』を最後に銀幕から引退するまで、国内外の映画賞を受賞。その数は日本映画界最多を誇る。文筆にも優れ、『巴里ひとりある記』から『にんげん住所録』まで26作を著す。

『浮雲』(C)TOHO CO., LTD

『浮雲』(C)TOHO CO., LTD

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 私生活では、人気絶頂の1955年、30歳で松竹の助監督だった松山善三氏と結婚。ハワイに家を持っていた縁もあり、晩年、ハワイ州に一億円を寄付して奨学金基金を設立し、現在でも大学生たちを援助している。ふたりには子どもがいなかったため、2009年に元「週刊文春」の記者・斎藤明美氏を養女に迎え、高峰さんは2010年に86歳で波乱万丈な生涯を閉じた。

松山明美氏=「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.

松山明美氏=「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.

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 養女の明美氏によると「本来は非社交的な人でした。晩年は『今が一番幸せ』と言いながら、家に引きこもっているような状態だった」ということもあり、この日の登壇者の中で生前の高峰さんに会ったことがあるのは、松山氏と名取だけ。

名取裕子=「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.

名取裕子=「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.

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 名取は「高峰さんとは一度、九州の映画祭で同席させていただいたことがあり、軽く会釈をしただけなのですが、70代とは思えないほど本当に、お美しくて、オーラが全然違っていました」と、たった一度の邂逅に思いを馳せた。高峰さんの著書も愛読し、「生き方全てが凛として美しく潔い。女優としても人としても憧れております」などと、プロジェクトへの期待を語った。

『二十四の瞳』(1954年)監督 木下惠介 写真提供 松竹

『二十四の瞳』(1954年)監督 木下惠介 写真提供 松竹

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 『二十四の瞳』(1954年)は当時、ゴールデングローブ賞にも輝き、70年ちかく経ってハリウッドでの映像化も検討されている。今年のカンヌ国際映画祭では、高峰さんが主演を務めた『宗方姉妹』のリマスター版がプレミア上映された。また、高峰さんの著書はアジアでの人気が高く、近年、中国語版が続々と刊行されている。インバウンドという観点からも高峰さんの存在感は大きく、東京都も今回のプロジェクトを後援。

ビデオメッセージを寄せた小池百合子都知事=「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.

ビデオメッセージを寄せた小池百合子都知事=「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.

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 小池百合子都知事はビデオで「それぞれの作品で全く異なる役柄を見事に演じ切るその才能、そしてそのための努力が、高峰秀子さんのすごさです。来年生誕100年を迎えるにあたり、リアルタイムでご覧になっていた世代から、若い世代まで、その輝かしい功績を振り返る機会ができてとてもうれしく思います」とメッセージを寄せた。

 今回のプロジェクトでは、高峰さんの俳優としての功績に限らず、人として、女性としての生き方、美学、何を大事にしたか、などを「今の若い方々にも知ってもらいたい」と明美氏は力強く訴えた。

「高峰秀子生誕100年プロジェクト」キービジュアル

「高峰秀子生誕100年プロジェクト」キービジュアル

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 さっそく今月15日から東京・池袋の文芸座で高峰さんの出演作品の特集上映がスタートするほか、各地で映画の上映や明美氏による講演会が行われる。また、3つの展覧会の開催が決定しているほか、高峰さん関連の書籍も多数刊行される予定だ。詳細は公式サイトに随時アップされる。

■公式サイト
https://www.takamine-hideko.jp

関連写真

  • 「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.
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  • ビデオメッセージを寄せた小池百合子都知事=「高峰秀子生誕100年プロジェクト」製作発表会にて (C)ORICON NewS inc.
  • 「高峰秀子生誕100年プロジェクト」キービジュアル
  • 『浮雲』(C)TOHO CO., LTD
  • 『カルメン故郷に帰る』(1951年)監督 木下惠介 写真提供 松竹
  • 『二十四の瞳』(1954年)監督 木下惠介 写真提供 松竹
  • 『女が階段を上る時』(C)TOHO CO., LTD.
  • 『稲妻』(C)KADOKAWA1952.JPG
  • 『華岡青洲の妻』(C)KADOKAWA1967
  • プロジェクトロゴ
  • 高峰秀子
  • 東京都写真美術館では「巨匠が撮った高峰秀子」写真展を2024年11月9日〜12月8日に開催(予定)

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