歌舞伎俳優の尾上松也、尾上右近、中村鷹之資、中村莟玉が5日、都内で行われた新作歌舞伎『刀剣乱舞 月刀剣縁桐』の製作発表記者会見に参加した。

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　『刀剣乱舞 月刀剣縁桐』の原案は、刀剣に宿る付喪神が戦士の姿となった刀剣男士を率い、時間遡行軍による改変から歴史を守る刀剣育成シミュレーションゲーム『刀剣乱舞 ONLINE』。劇中では、足利義輝が討たれた永禄の変を題材にした物語が展開する。脚本を松岡亮、演出を尾上菊之丞と松也が手がける。公演は7月2日から27日まで東京・新橋演舞場で行われ、きょう5日からチケット販売が開始された。

　出演者には、三日月宗近役の松也、足利義輝／小狐丸役の右近、松永久直／同田貫正国役の鷹之資、義輝妹紅梅姫／髭切役の莟玉に加え、膝丸役の上村吉太朗、小烏丸役の河合雪之丞、そして山口左司馬役の大谷龍生、弾正奥方柵役の中村歌女之丞、善法寺春清役の大谷桂三、松永弾正役の中村梅玉が名を連ねた。

　はじめに松也は、同作について「立ち回りも歌舞伎の型を用いたものにしたりだとか、みなさんがイメージする“王道の歌舞伎”はふんだんに盛り込みたいと考えている」とアピール。演出面でも昔ながらの手法を活かしていくとし、「生の舞台のよさを表現できればと思う」と意気込んだ。

　この言葉に、右近は「僕がイメージしていたことを松也さんが言ってくれたので、そのままでいいんじゃないかなと思います」と謎の上から目線を発動させ、共演者と報道陣の笑いを誘う。

　続けて、ミュージカル版の『刀剣乱舞』に出演した高橋健介らとのやりとりも明かし、「刀剣男士の先輩たちも歌舞伎化を喜んでくれている。『自分たちも歌舞伎らしさをイメージしてやってきた部分があるので、それを今回は歌舞伎役者たちがガッツリとやってほしい。ここまでやられたら僕らが困っちゃうくらいの作品にしてください』と背中を押してくれた」と報告し、「自分たちが知っている歌舞伎らしさや様式を正々堂々と貫いて、ファンの方とともに盛り上げていきたい」と力を込めた。

　4月に公開されたティザービジュアルにも「僕自身、いい感じになったのではないかと思う」と自信をのぞかせるが、「ただひとつ気になったのは、『ちょっと顔が長い』っていう声がありまして…」と解禁後の反響にも触れた。

　続けて「『気にしないでもらいたいな…』と僕が思っていると、一人の方が『右近さんは顔が長いけれども、踊りもお芝居も達者で、確かな腕がある。お芝居を観ているうちに顔の長さは気にならなくなると思う』と仰っていて」と報告し、「これだからエゴサーチはやめられないなと思いました」とうれしそうな笑顔も見せる。そして最後に、「面長は気にならないので、安心して観に来てください（笑）」と呼びかけた。