歌手で俳優の坂本昌行が11日、東京・日生劇場にてミュージカル『ザ・ミュージックマン』の公開ゲネプロに参加。終了後には報道陣の取材会にも登場し、共演の花乃まりあ、森公美子、六角精児、小田井涼平、剣幸とともに意気込みを語った。

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　今作は作曲家メレディス・ウィルソンと劇作家フランクリン・レイシーによって共同制作によって1957年に初演し、トニー賞を独占したブロードウェイ・ミュージカルであり、同劇場60周年イヤーの幕開けを飾る一作。ブロードウェイでは現在、ヒュー・ジャックマンを主演に迎えたバージョンが大ヒット上演中。

　楽器セールスマンにして実は詐欺師の主人公ハロルド・ヒル教授を坂本が演じ、ハロルドが想いを寄せる図書館の司書のマリアン・パルー役には、元宝塚歌劇団花組トップ娘役の花乃。ハロルドの古い仲間・マーセラス役には、昨年末15年間在籍したムード歌謡コーラスグループ「純烈」を卒業した小田井がミュージカルに初挑戦する。

　このほか、リバーシティを治めるシン町長役は六角。町長の妻・ユーラリー役は森。マリアンの母ミセス・パルー役は剣。ハロルドの同業者・チャーリー役は藤岡正明。町長の娘・ザニータのボーイフレンドであるトミー役は山崎大輝。町長の娘・ザニータは水嶋凜が務める。

　坂本ははじめに自身の役柄を説明しながら、「『ウエスト・サイド・ストーリー』を押さえてトニー賞を獲った作品。初めて作品に触れたときに『なるほどな』と感じましたし、観ていただくお客さんにも『なるほど』と思っていただけるように演じたい」と意気込む。

　同作の座長を務める坂本について、共演者陣は「コミュニケーションを積極的に発するタイプではなく、無言の統率力を持っている」（六角）、「背中でみんなを引っ張ってくださる。技術的なことはもちろん、余韻や仕草、衣装の着こなしなどにも大人の男性の魅力が詰まっている」（花乃）、「初めてのミュージカルが、坂本さんが座長を務める作品で恵まれているなと思った」（小田井）と、口々にべた褒め。坂本は照れ笑いを浮かべながら「ありがとうございます！」と感謝した。

　続けて坂本は、「どの作品もそうですけど、座長っていう意識はないんです。ただセリフや出番が多いだけで、板の上に立っている人はみんな主役」といい、「僕としては、座長としての仕事はやっていない。みなさんが支えてくださるからそういう風に見えているだけです。感謝しています」と語った。

　そんな謙虚な姿勢の座長に対して、森が「うそうそ、ちゃんとやっていらっしゃいますよ」とフォローしつつ「差し入れとかもくださるし…」と笑いも誘うと、坂本は「そういうこと！？（笑）」と思わずツッコミを入れていた。