月曜の朝から、スッキリするくらいさわやかで、犬も食わない夫婦げんかだった。27日放送の日本テレビ系『ZIP!』（月〜金　前5：50）で、総合司会を務める水卜麻美アナが、夫の中村倫也と“電撃生共演”を果たした。25日の発表から、祝福の声が数多く届けられる中、2人そろっての絶妙なかけあいで、かつて南海キャンディーズ・山里亮太から叩きつけられた“ある課題”もクリアしていた。

　水卜アナとオードリー・若林正恭が出演する日本テレビ系バラエティー『午前0時の森』（毎週火曜　後11：59）に、これまで若林とともに「たりないふたり」として活動していた山里が、半年に一度“来襲”する流れが定番化。その中で、山里が「水トちゃん、あんた漫才できんの？」と、芸人からアナウンサーに対して、通常は使うことのないフレーズを放つほど、若林と水卜アナとのかけあいはスムーズなものになっていた。

　それもそのはず、水卜アナは若林と『NFL倶楽部』『ヒルナンデス！』『犬も食わない』などでの共演歴があり、何より『たりないふたり』の12年におよんだ歩みを見守ってきたひとりでもある。集大成ともいえる東京・下北沢で行われた配信ライブ『明日のたりないふたり』にまつわる特番ではナレーションも務めたが、ORICON NEWSのインタビューで、次のような言葉を紡いでいた。

　「私は入社が2010年なので、アナウンサー人生の歩みと、お2人の歩みの長さが少し似ている部分もありまして…。入社1年目から『NFL倶楽部』で若林さんとご一緒していますし、山里さんは『ヒルナンデス！』のコーナー「3色ショッピング」を担当されていて、直接ではないのですが（面識がある）。お2人は当時から超人気でしたが、そこからさらに売れてトップになられていくのを、視聴者として、共演者として見ていた12年なので、そこへの思い入れが強くて。たりないところから、ある種そうじゃなくなった過程まで、全部をお2人が漫才で見せてくれていて。改めて、一緒に歩ませていただいた自分が、ナレーションを読ませていただいてうれしかったです」

　『たりないふたり』を見ていた水卜アナらしく、この日の『ZIP!』で、中村がサプライズで登場した際には、最初こそスタジオの端に“逃走”していたが、途中からは、さながら“夫婦漫才”のような流れに。水卜アナの好きなところについて「ちょっと手を広げてもらっていいですか？」と水卜アナに両手を広げるよう中村が促す。そして「この絶妙に短い腕が…」と言いかけると、水卜アナから「なんだよそれ！もっといいこと言いなさいよ、朝の番組で！初めてのけんかだよ、これは！」と愛のあるツッコミが飛んだ。

　腕の長さが“たりない”という中村のボケに、山里が「クローズ！」と咆哮（ほうこう）するかのように、水卜アナがツッコミを入れる姿は、まさに『たりないふたり』を彷彿とさせた。

　『明日のたりないふたり』で、若林から「頼んだよ」とバトンを受け取ったCreepy Nutsは、きょう27日深夜放送でニッポン放送『オールナイトニッポン』（深1：00）の月曜パーソナリティーを卒業し、Adoへとつないでいく。「たりない」の種は、あちこちへと広がり、日本テレビの朝も、『ZIP!』の枠拡大＆山里・武田真一・黒田みゆアナの『DayDay.』で新時代を迎える。「あーたりなくてよかった」。中村と水卜アナ夫婦のやんごとなきかけあいを眺め、改めて実感した月曜日の朝だった。