10月21日放送の人気アニメ『ポケットモンスター』（テレビ東京系 毎週金曜 後6：55〜　※放送内容は変更になる場合あり）第129話より、ポケモンバトル最強を決める大会「ポケモンワールドチャンピオンシップス」マスターズトーナメントのファイナルがついにスタートする。アローラリーグ初代チャンピオンのサトシと、ガラルチャンピオンにして無敗の最強王者・ダンデが対戦するが、ORICON NEWSはサトシ役の声優・松本梨香にインタビューを実施。決勝戦の見どころなどを聞いてみた。

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■ピカチュウの言葉は理解できる！特別な関係性　ネギガナイトを見ると「蕎麦を食べたくなる」

――いよいよダンデとファイナルで戦うことになりました。ダンデ役の小野大輔さんと一緒に収録できたそうで、現場でも熱いバトルを繰り広げたように思います。

【松本】　ポケモンバトルは演者側も真剣にバトルしているので、全力で声を出して挑んでいます。小野君と一緒に収録をしたのですが、私の声量に驚いて耳を押さえていました（笑）そういう意味では、収録現場でのバトルはまず、私が勝ったと思います！

　サトシがダンデに憧れているように、視聴者の子どもたちがサトシに憧れを抱いてくれるように演じています。「サトシが友達だったらいいな〜」「（クラスの）席の隣がサトシだったらいいな〜」というファンレターをたくさんもらっています。サトシが言うわざのセリフも、みんながマネをしたくなるように、いつもカッコよく一言一言丁寧にと心がけています。ファイナルはその辺りを注目してもらえるとうれしいです！

――サトシが今回の試合で使用するポケモンは、おなじみのピカチュウ、ゲンガー、カイリュー、ルカリオ、ネギガナイト、ウオノラゴンです。まず、サトシと松本さんにとってピカチュウは、どのような存在に今なっているのでしょうか。

【松本】　ピカチュウは大切なサトシの相棒です。人間とポケモンの関係を超えた、言葉で表現できない特別な存在なんです。ピカチュウの鳴き声「ピカ、ピ〜」で、今、どういう気持ちなのか本当に理解できます。

　バトル回の収録はピカチュウもたくさんの声を出しているので、私が失敗してしまうと育ちゃん（大谷育江）の喉に負担がかかってしまいます。特にファイナルのエピソードはみんないつも以上に声を出しているので、本番1回で録り終えられるように緊張感をもって挑みました。

――ともに旅をしてきたゲンガーやカイリューなどは、どんな印象ですか？　個人的にネギガナイトが好きなので、松本さんが感じる魅力を教えてください！

【松本】　ゲンガーはシンプルにかわいい！　ルカリオはカッコいいですし、ゲッコウガと絡んだエピソードは印象深かったです。カイリューは、ちょっとふっくらな感じで羽根もあって、誰もが愛すべきポケモンで、思わず抱きつきたくなります（笑）。ゲンガーやルカリオ、カイリューは自宅にグッズやぬいぐるみがたくさんあって、癒されています。

　収録がいつもお昼にあるので、ネギガナイトが出る回があると、なぜかお蕎麦を食べたくなります（笑）なんでだろう、ネギを持っているからですかね？　こればかりは仕方がないです。

　ウオノラゴンは、連呼するととても言いにくいんです！（笑）　演じているのは賢雄さん（堀内賢雄）で、鳴き声が好きです。「この年齢になって、『ウオノ〜！（ウオノラゴンの鳴き声）』ってやると思わなかったよ…」と言っていました（笑）　「子どもたちに大人気です！」と伝えたら、「そうか！」とうれしそうに照れてました。

■サトシ役25年…声優仲間と久々の共演続く　「懐かしい」と思える役者冥利

――コルニやサイトウ、デンジなど、各地方の猛者たちと対戦して勝利し、ランキングの順位を上げてマスターズエイトの1人にまでなったサトシ。これまでダンデ役の小野大輔さん、ダイゴ役の鈴村健一さんなど、サトシと戦った方にインタビューした際、「戦い方がテクニカルになった！」「貫禄が出てきた！」など、成長した様子に驚いていました。松本さんはサトシの成長を感じた部分は何かありますか？

【松本】　そうですか？変わっていない気がします（笑）　私はやっぱりどうしても「サトシ」の目線になってしまいます。「バトルに余裕が出てきた」と言われると驚きます！　サトシを演じて25年経ちますが、バトル中のサトシは一生懸命。いつも全力なので余裕はないです（笑）。

　私とサトシは感覚で生きている人間だと思っています。もちろん、収録する前に「どう、演じるか？」考えたりはするのですが、それは感覚的なことだと思っています。ふっと思いついて「これが、いい！」と直感を信じて行動することが多いです。

――「ポケモンワールドチャンピオンシップス」マスターズトーナメントが始まる前、シンオウ地方で旅をしていた時のライバルのシンジやアローラ地方に凱旋してククイ博士たちとバトルしたりしました。さまざまなバトルを経て今回、ダンデとバトルすることになりましたが、思い出深いエピソードはありますか？　個人的にはアローラでの凱旋試合で観客から「アローラチャンピオンとして、簡単に負けるなよ！」という声援は、ポケモンマスターを目指す1人の少年だったサトシが、地方リーグのチャンピオンとして挑む姿に成長を感じ、グッとくるものがありました。

【松本】　すてきなエピソードですよね、私も好きです。リーリエやマオ、スイレン、カキ、マーマネ、学校のクラスメイトが観客席で応援してくれて、燃えますよね！　私自身もあんな風に学生時代の友達が舞台を観に来て見守ってくれていたら、嬉しくてがんばっちゃいます。（笑）そういう意味ではとても特別感のある一戦だった気がします。

　このエピソードに限らず、今回のアニメ『ポケットモンスター』は、シゲルやヒカリなどキャスト陣が変わらず再集結して、収録できたことがうれしかったですね。1997年のアニメ放送スタートから25年も経過していれば、当時と同じようにそろうことは難しいと思います。先ほどのアローラ地方でのお話も、シリーズとして時間はあまり経っていませんが、キャストが変わらず再び共演できてよかったと思います。長く続けてきたからこそ、懐かしい気持ちになることができる喜びがありました。サトシの最初のライバルであるシゲルは約12年ぶりに登場して、小林優子さんに会った時に「変わらないね〜」と言われたのは感慨深いです。

　97年の初放送当時、見てくれていた子どもたちはもう大人になって、アニメから離れてしまっている人もいると思います。ポケモンバトル世界最強まであと一歩のところまで来たので、子どもたちも大人もみんな、テレビの前でサトシを応援してください！

■第129話 『ファイナルＩ「激流」』あらすじ
いよいよマスターズトーナメント・ファイナルが始まる。ずっと目標の存在だったダンデとの公式戦に意気込むサトシ。絶対王者ダンデと、下馬評を覆し勝ち上がってきたサトシの対戦に観客の熱気は最高潮！そんな中、ダンデからある提案があり…。かつての仲間・ライバルたちも見守る中、頂上決戦の火蓋が切られる―！！