歌手の郷ひろみ（66）が29日、東京・品川のソニーグループ本社ビルで行われた『レコードデビュー50周年記念式典』に登場した。

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　郷は、ソニーミュージックの社名がCBS・ソニーレコードだった時代から50年間、一貫して同じレコード会社に所属する。そんな郷のレコードデビュー50周年を記念して、本社ビルで記念式典が催された。

　記念式典では、ソニーミュージックの村松俊亮社長から記念品が授与された。記念プレートを渡され、スピーチした郷は「今、頭の中には感謝しか浮かんでこない。50年間、支えてもらって、どうもありがとう」としみじみ口にした。

　感謝の思いで胸がいっぱいとなった郷が言葉に詰まると、司会がうっかり「ありがとうございました」と締めてしまうハプニングが発生。ただ、百戦錬磨のアーティストだけあって、郷は「まだ終わってないんです（笑）。こんな短いあいさつでいいのかな、と思いました。もうちょっと話していいですか？」と笑顔でフォロー。そして「今の言葉に気持ちが集約される思い。たくさんの思い出が僕の中に詰まっている」とミスをリカバリーするコメントをし、優しさを見せた。

　また、デビューシングル「男の子女の子」の秘話も。当時は小さな会場に観客を集め、どちらの曲がいいかABテストをやっていたそう。「錦野旦さんの『空に太陽がある限り』をご存知ですか？」とワンコーラスをアカペラで披露するサービスをしながら「この歌も実は、もう1曲あったらしい」と明かす。

　「男の子女の子」も同様のテストを「夢をおいかけて」と行ったという。「自分で言うのもなんですけど『男の子女の子』はちょっと変わった曲です。ホントに変わった歌なんです（笑）。もう1曲は当時はやっていた典型的な8ビートの曲。どっちがいいか聞いてみたんです。80％の方が、はやりの曲になった。変わった曲の『男の子女の子』は20％の人がいいと」と思い返す。

　評価が低かった「男の子女の子」だったが、郷は「当時のソニーのディレクターが『万人受けする曲は辞めましょう。20％に賭けます』と。僕の中では『だったら最初からやらなければ…』だったんですが（笑）」と笑いを交えながら当時のやり取りを回想。「それと同時にソニーの素晴らしい体質なんだな、と。独自性。そのころから違うスタイルを行く、というのが全社員に浸透していたのかなと思わせるエピソード。結果的の『男の子女の子』になったんですけど、こうして50年後に皆様の前に自分が存在していることに心から感謝したい」と秘話を口にし、懐かしんでいた。

　その後、歌唱パフォーマンスが行われ、3日に発売された通算108枚目となる新シングル「ジャンケンポンGO!!」、代表曲「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-」と「言えないよ」、デビューシングル「男の子女の子」を披露した。

　エンディングでは、50周年記念コンサートの開催、50周年記念ベストアルバムの発売（12月21日）が発表された。

■『Hiromi Go 50th Anniversary Tour “The final Countdown” in 2022』
12月3日 千葉：松戸・森のホール21大ホール
12月4日 宮城：仙台サンプラザホール
12月7日 香川：レクザムホール 大ホール
12月8日 広島：広島文化学園HBGホール
12月9日 福岡：福岡サンバレス ホテル＆ホール
12月11日 新潟：新潟県民会館
12月18日 静岡：アクトシティ浜松 大ホール
12月20日 愛知：名古屋国際会議場 センチュリーホール
12月21日 兵庫：神戸国際会館こくさいホール
12月23日 大阪：フェスティバルホール
12月24日 大阪：フェスティバルホール

■『Hiromi Go 50th Anniversary Tour “Special Version”-50 times 50- in 2022』
12月26日 東京：日本武道館