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山田裕貴「後悔なく死にたい」 死刑台で笑うルフィの生き様に学ぶ「あの顔ができる男になれたら」

 人気アニメ『ONE PIECE』(ワンピース)の映画最新作『ONE PIECE FILM RED』が8月6日に公開される。シリーズ15作目、原作者・尾田栄一郎氏が総合プロデューサーを務める本作は、「四皇」の一人で、赤髪海賊団の大頭・シャンクスの娘が登場することで、ファンの間では公開前から“考察合戦”で盛り上がっている。芸能界きってのファンであり、今作で『ONE PIECE』初出演を果たした俳優・山田裕貴に、シャンクスの娘・ウタの登場の衝撃や作品から学んだことなど、熱すぎる『ONE PIECE』愛を語ってもらった。

映画『ONE PIECE FILM RED』に出演する山田裕貴(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

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■すでに“ワンピース”手に入れた!映画出演に歓喜 シャンクスの娘に衝撃

 映画の物語の舞台は音楽の島・エレジア。「世界を歌で幸せにしたい」という想いを胸に、歌姫・ウタが初めて公の前に姿を現すライブが開催される。“別次元”と評されるウタの歌声を楽しみに、ルフィ率いる麦わらの一味たち、海賊、海軍、ありとあらゆる世界中のファンが会場を埋め尽くす中、ウタが“シャンクスの娘”という衝撃的な事実が発覚する…というストーリー。山田は、ウタのライブに乗り込む海賊、クラゲ海賊団の船長・エボシを演じている。

 さまざまなメディアで『ONE PIECE』好きを公言している山田は、本作への出演に「僕はもうワンピース(ひとつなぎの大秘宝)を手に入れた」と声が弾む。

 「マネージャーさんから企画書を見せていただいたとき、理解が出来なくて思わず「えっ!? えっ!?」となりました。『ONE PIECE』に出ることが本当に夢でしたので、「僕の夢はここで終わってもいい!」と言っても過言ではないぐらい、うれしいことでした。この先もう俳優をやっていないかもしれない(笑)」と喜んだ。

映画『ONE PIECE FILM RED』の場面カット(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

映画『ONE PIECE FILM RED』の場面カット(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

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 自身の出演に感激しただけでなく、「『どんな話なのだろう?』と、パッと企画書を1枚開けた文章の中に「シャンクスの娘が」と書いてあって、「どういうこと? どういうこと?」「台本が見たい!」って思いました」と驚きの設定に大興奮したと告白。

 「僕は『ONE PIECE』関連の考察系YouTuberさんの動画も見ていますが、シャンクスの娘の考察をしていた人はいないと思う。たしかに扉絵(※コミックス62巻第614話・世界の甲板から vol.2「フーシャ村」)で、『フーシャ村のマキノさんが抱いている子は誰?』『もしかしてシャンクスとマキノさんの子どもなのか』と話題になったことはあり、僕もその扉絵だけで『シャンクスはフーシャ村でマキノさんといい感じになって子どもがいた』と妄想していたこともありました。なので、今回のウタちゃんの登場には、やられましたよ!(笑)」。

■「人生最後の瞬間にあの顔ができる男になれたら」 死刑台で笑うルフィの笑顔に憧れ

映画『ONE PIECE FILM RED』の場面カット(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

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 『ONE PIECE』の連載が開始した当時7歳だった山田は、「敵を倒していく姿がカッコいいし、仲間も大事にしている。いろんな個性のあるキャラクターがいて、最初のころのウソップの“嘘をつき続けてしまってみんなに信じてもらえない”という、童話をモチーフにしたような話もわかりやすかった」と作品の虜(とりこ)になったそう。以来、本誌の連載に単行本、アニメ、劇場版と追い続けている。

 「もう『ONE PIECE』がなければ生きていけないです。多分芸能界でも戦っていけない。ルフィの強さを教えてもらっていなかったら、きっと心が折れていたと思います」。

 『ONE PIECE』から学んだことは「たくさんあります。好きなシーンと言葉はいっぱいあって挙げたらキリがない」。その中でも特に原作第99話「ルフィが死んだ」(コミックス11巻)でルフィが死刑台にかけられ絶体絶命の中、笑顔で「わりい おれ死んだ」と発したシーンに心を打ち抜かれたという。

 「あの顔をできる男になりたいと思って生きてきたというか。何も後悔なくあした死んでもいいと思えるようになりました。もちろん寿命まで生きたいですけど、人生は何が起こるかわかりません。それでもルフィのように、人生最後の瞬間にあの顔ができる男になれたら…それが自分の生き様です」と力を込める。

■自由を求めるルフィの姿に刺激 理想の芝居に共通点も

映画『ONE PIECE FILM RED』(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

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 さらに山田はルフィ、ひいては『ONE PIECE』で最も有名なセリフの一つである「海賊王に おれはなる」「支配なんかしねェよ この海で一番自由な奴が海賊王だ!!」という言葉について、「言葉にはなってはいないけど、腹いっぱいみんながメシ食える世界にしたい、みんなが幸せになってほしいといったようなルフィの想いが表れているのかな」と分析する。

 そして、「人は生きているだけで何かに縛られている。その中で本当の自由とは何なのだろうなって。そこを追い求めているところが一番いいなと思います」と持論を口にし、ルフィのスタンスに俳優、表現者として共通する部分を感じていることを明かす。

 「芝居も台本にとらわれすぎて、『この人はこういうキャラだから、こういう声色でこういう間(ま)でしゃべる』と考えてやるとつまらなくなる。結構自由に動けたときは良かったかもと思うし、『良かった』と言われることも多い。それはすごく思います」。そんな山田に俳優としてもルフィは“鏡”かと聞くと、「そうですね」とうなずいた。

 「いつもどれだけ自分が自由にその現場で動けたかということは、一番大事にしているところでもあります。もちろん台本の設定は守りつつ、それなりのものは出さなきゃいけない。この葛藤(かっとう)は常に俳優としてあります」。

映画『ONE PIECE FILM RED』の場面カット(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

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■ルフィの生き様に学ぶ人生 周囲からすでに反響も「『実写版少年ジャンプ』って言われたこともあります(笑)」

 『ONE PIECE』を読み始めたころ、最初に好きになったキャラクターはサンジ。「ゼフとの関係や、キャラクターもかわいかったしカッコよかった。自分が似ているのはゾロではなく多分サンジだなというのもありました。だからゾロの女性人気があると悔しくなる。別に自分がサンジでもないのに(笑)」。今では麦わらの一味のどのキャラクターも好きだが、なかでもルフィに落ち着いたという。

 「ルフィみたいに生きたいと思っていたからなのか、俳優仲間や後輩に『ルフィみたい』と言ってもらえることがあって。『実写版少年ジャンプ』って言われたこともあります(笑)。ルフィのように自然と人が寄ってくる、そんな人になれたらと心から思います」。

 最後に劇場版の見どころを聞くと「今の世の中いろんなところから情報を得られるけど、それを鵜呑みにして『これは悪い』『あれは違う』と決めつけるのはどうなのだろうと思う部分はあります。当事者の話を聞かないとわからないこともあるというのは、この映画を観て改めて感じました。そういう深い部分も味わえるだけでなく、今回は歌がかなりメインになっていてライブを観にいく感覚でも観にいけます。そして、泣けます! 映画を観た後『こうやって生きてみよう』と思えるはずなので、そこを楽しんで観てもらいたいです」。ルフィの生き様に憧れる山田の冒険はまだまだ続く。

取材・文:遠藤政樹/編集:櫻井偉明

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