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躍動する21歳・大平修蔵の素顔 行動力とグローバルな感覚は留学時の“スパルタ環境”

 TikTokでブレークを果たし、SNS総フォロワー数は世界中で約700万人、モデル・俳優・DJとして多方面で躍動する21歳がいる。大平修蔵だ。芯を持った行動力で力強く歩み続ける “新世代のグローバルアイコン”の素顔に迫った。

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 きっかけは、何気ない友人からのTikTok の勧めだった。2020年1月に、当時はやっていたトレンドに合わせた投稿をしてみると、“美しすぎる謎のイケメン”として話題に。「すごい量の『いいね』の通知がくるので面白いなと思っていたら、友達から『バズってるよ』と。それで2回目をやって…という流れで僕のTikTokが始まりました」。

 フォロワーはどんどん増え続け、約半年後には200万人に。当初実感がなかったが、「例えば東京ドームの収容人数では何個分なんだろうと考えるようになって、200万人を超えたあたりから、世界でいろいろな人が見てくれているんだ、自分にしかできないことがあるかもしれないという認識が出てきました。フォロワーの方のために何かできたらと考えるようにもなりました」。19歳で、「俳優になりたい」と芸能界入りへの具体的な思いを固めた。

 大切にしているのが、ファンへの思いだ。TikTokはインドネシア、ブラジル、モロッコやタイなど世界中で約550万のフォロワーを抱え、9割が女性。1日7〜10投稿が「マイルール」で、切なさや儚さを表現した美しい動画でファンを魅了している。その端正なマスクのアップ、楽屋や移動中のオフの様子、友人らが登場するコンテンツなど、内容はバラエティーに富んでいる。

 世界のファンを意識して工夫を凝らしており、時差を考慮する戦略も。「日本では夜10〜12時の時間帯にスマホ視聴が多いので、例えばファンが多いインドネシアのその時間帯を狙って投稿する計算もしています。それに、いろいろな言語を交えることや、世界共通でみんなが分かりやすい『LOVE』『SMILE』といった言葉を織り交ぜるようにもしています。その国の歌をBGMに使うことも最近意識していることです」と説明する。

 『LOUIS VUITTON2021』でランウェイモデルに抜てき、21年1月にはパリコレデビューを果たすなど、モデル・被写体としての存在感も増している。自身の武器であり、TikTokにも生かしているのが、“目力”だ。

 「チャームポイントと言いますか、自分の目はすごく好きです。写真1枚で何かを伝えるのがモデルだと思っています。周りの方からは『この目は強いよね』『哀愁があってセクシーだね』と言っていただくことが多いです。僕の心の中にあるものや心の変化を、目を通して伝えることを意識しています。15秒動画のTikTokの場合は、音に合わせることを大事にしています。BGMが儚い雰囲気だったら遠くを見て寂しそうな目をしたり、強めの音楽だったらにらむような目で少し怖そうな表情をしたり。試行錯誤ですが、工夫してやることは楽しいです」。

 デジタル世代の申し子のような存在だ。「僕たちの世代はSNSが普及したデジタルの中で育ってきた、いわば新しいタイプの新人類だと思っています。自分のことをデジタルの方法を通して発信していき、イエスかノーかの評価を得る。エンターテインメントの世界で活動をする中では、そこに存在価値を見いだす側面もあります」。

 それに、オピニオンリーダーとしての自覚もしっかりしており、「僕の伝えたいメッセージ、フォロワーの心に刺さるものを、世界に発信していくことで、それに賛同してくれる人が増えていけばいいなと思っています。新しいコミュニティーが出来上がっていけば」と力強い。

 その行動力とグローバルな感覚はどこで培われたのか。高校2年の時の1年間のニュージーランド留学が大きな糧になっている。海外で生活をしたいという夢もあり、両親の後押しもあって、思い切って決意。だが、学校全体でアジア人は在籍していたが日本人は1人だけ、ホームステイながら自立心を鍛えるために携帯禁止の“スパルタ環境”だった。

 「当初は1人で感傷的になり、勝手に孤独のような感情を抱え込んでしまいました。スマホもネットもない留学生活で、日本の家族との連絡は文通。結構大変でした。最初、授業は先生たちが英語で言っていることが何も分からずにただ座っているだけ。でも、同級生から『どこから来たの?』『何の音楽が好き?』『どんなスポーツが好きなの?』と、僕のことを聞いてくれる友達が増えてきて、どんどん自分自身を開放していくことができました。英語をしゃべらないと生きていけない状況で、ものすごく勉強しました。何かをやってみようという行動力はいまにも生きています」。堪能な英語力を身に付けただけでなく、心も鍛えた。

 それに、大事な物の見方を学んだ。「留学の経験があるからこそ、物事や人々をフラットに見ることができています。外国の人たちは僕の内側の部分を知って、理解しようとしてくれる人が多かったです。日本に帰ってきて思うことは、いまは特にSNSの時代なので、その人の外側しか見ないことが多いように感じています。その人がいいと言えば、その人について深く知ろうとせずに『いい』と思ってしまう。誰か偉い人がこうだと言えば、疑問に思わずに『そうなんだ』と思ってしまう。内側を知ろうとすることは大事だと思います」。

 それに、グローバルな人脈を生かすことで、「人種差別の問題を解決するメッセー ジを発信したいと考えています。TikTokでは国際的な友達と一緒に出演することで、『仲の良さ』を、言葉だけではなく、表情や雰囲気で伝えていく。そんな発信方法にも取り組んでいます」。

 さらに、ここ2年の活動も踏まえて、SDGs(持続可能な開発目標)、とりわけジェンダーレスについての考えを深めているという。「SDGsや人種差別についても考えていますが、ジェンダーの課題にも関心を持っています。僕の場合は、周囲にジェンダーレスの人がいて、その人たちと一緒にみんなで作品を作り上げてきました。リスペクトを持っています。むしろ、自分自身はジェンダーレスという認識すらなく、その人たちと関わってきました。そうすると、ジェンダーレスという言葉自体も必要がないなと思うようになりました。もちろん、みんなで意識を変えようという取り組みの中で、広く分かりやすく伝えるためにはその言葉を使わないといけないことは分かっています。フラットに見て、ジェンダーレスという枠組み自体を作るのをやめること、『それって必要なくない?』と思えることが大事だなと思います。僕自身、もっともっと勉強していき、発信していきたいです」。

 21年4月にドラマ『泣くな研修医』(テレビ朝日系)でドラマ初挑戦するなど、俳優としても着実にステップを歩む。「役者としては、僕ではない誰かを演じています。TikTokやインスタグラムでは僕自身をそのまま出しているので、そこに生まれるギャップ、バランス感覚がすごく面白いですし、すごく幸せに感じています。出演作で主演を務めるような役者になっていきたいです」。

 DJとしても才覚を発揮しており、多彩な活動は常に世界を見据えている。「エンターテインメントの世界で、この大平修蔵という人間がどうやったら唯一無二の存在になれて、誰かの心を動かせるような影響力のある人になれるのか。表現者のルーツとして役者、モデル、DJがある。そのためには、すべてにおいて世界基準になること。やるからには、わがままな人間なので、一番になりたいです」。

 夢を語り、実行に移し、一つひとつの夢を具体的にかなえてきた、これまでの2年間。「夢を追いかけ、止まることなく、ここまでやってこれました」と充実の表情を浮かべる。3月に21歳を迎えてまた一つ成長し、改めてかみしめた家族へのありがたみ。「この春は自分と向き合う時間がすごく多くなり、さらには家族愛を深く感じるようになっています。家族とのコミュニケーションも増えています」という。

 デジタル上で「人と人をつなぐ架け橋になる」という意味を込めた『Degital Bridge』を目標に掲げた昨年。今年はさらに思いを強くしている。「コロナ禍の今後を見ながらですが、デジタルからフィジカル、リアルな世界にまた変わっていくと考えています。これまでデジタル上でやっていたものを、どれだけフィジカルの部分につなげられるか。自分をどう表現できるか。心配な部分もありますが、すごく楽しみですし、そういう意味では、これからどんどん戦っていかないと。もちろん、デジタルの発信も充実させながら、より濃い1年にしたいです」と目を輝かせた。

■大平修蔵(おおひら・しゅうぞう)
2001年3月12日、神奈川県生まれ。SNS総数が世界中で約700万人を超えるフォロワー数を獲得。俳優として『泣くな研修医』『痴情の接吻』『会社は学校じゃねえんだよ2』『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男シーズン2』などに出演。また、日テレ人気番組『アナザースカイ』に6月12日オンエアで出演が決定。モデルとしてLOUIS VUITTON2021でランウェイモデルに抜てき、続けてyoshio kuboファーストルックでパリコレデビューも果たす。ニュージーランドに留学経験もあり英語堪能。まさしく新世代世界基準のグローバルメンズアイコンである。

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