俳優の松坂桃李が、絵本作家の長田真作氏とともに原案を担当した絵本『まろやかな炎』(303BOOKS 著:長田真作)が発売(Topcoat OnlineShopで2月14日に先行発売、全国発売は14日より)。このほど、松坂と長田氏がORICON NEWSの取材に応じた。
同書は、長田氏のアトリエで2人が対話を重ね、構想を練り、長田氏がひとつの作品として書き出していったもの。トップコートの会員制WEBサイト「TopCoat Land(トップコートランド)」限定で松坂の朗読・長田氏のライブペインティング映像、本書の制作秘話をたっぷり語った対談動画が公開。リラックスした友人ふたりのトークから、思わず本音がこぼれ落ちていく様子が収められている。
ボーッと静かに、穏やかな日常を過ごしていたエリマキトカゲの「マロ」。マロの前にある日、ジェット機のように速く、ハチのように軽やかな「炎」が現れる。その日からマロの日常は変わっていく。マロの周囲は熱を帯び、今まで見えなかった場所も目に映るように。そして炎も少しずつ変わっていく。マロと炎が最後にたどり着いた世界は…。
――タッグを組んで気づいたこと
【松坂桃李】改めて職人だなと思いましたね。絵のタッチからそうなのですが、その時々、作品によって違うと思うのですが、没入感みたいなところに職人肌を感じました。
【長田真作】今回の作品は、彼が朗読するというのが念頭にあるから、その画が見たいんですよね。どう彼がリターンを返してくれるのかなという風景が見たいから、職人は頑張ろうと。今回は擬音が多かったり、会話の内容も自然じゃないところもあると思うけど、彼がどう表現するのかが楽しみだったので。先日、彼が朗読をしながら、僕がペインティングをするということをやりましたが、本当にご褒美のようで(笑)。あの時の余韻がまだまだ残るくらい、いい朗読だったんですよ。僕の中では、彼自身すごく力が抜けているように見えるのだけど、迫ってくるものがある。映画の作品を見ていても思っていたから、力んでやってやるぞという感じに見えないのに、あんなにパワーがあるのかなと。そういう表現の仕方があるんだと味わえたので、僕としては満足です。
――そういう表現はもともと体得していた?
【松坂】感じるままにじゃないですが、絵と言葉の印象で、だいぶ読み方が変わる気がします。同時に言葉と絵が入ってくると、自分の中でこういう流れでしゃべろうかな、朗読しようかなって変わってくるんですよね。自分が思っていたものとは、違うグラーデーションのつき方になっていく。(絵によって)そうさせられてしまった自分がいた。
――絵本のタイトルについて
【松坂】そうですね、炎って強い印象なんですが、まろやかっていう言葉と、真作が描いた絵のタッチのぬくもりがありながら、中でグツグツしたものもあったりして、同じ炎という言葉の中にも、いろんな温度がしっかり分けられているのが、ステキだなと。今の世の中って、漠然とした憂いだったり、目に見えないものに対して、どういう向き合い方をしたらいいかっていう、不安感が大きいと思うのですが、それと同時に、、目に見えない喜びや楽しさとかも感じられる状況にあると思います。それを改めて気づかせてくれるような内容でもあるかなと。
【長田】僕と桃李くんというのは、年齢として、彼が1個上なのですが、同世代ということで、生まれたときから、時代があんまり元気じゃない印象があって。沈んでいたというわけではないんだけど、楽しいっていう時代に生まれていなかったから、ずっとそういう気配を味わってきた僕らが、そこを脱却したいっていう思いよりも、ずっとそれには付き合ってきたよねっていう確認じゃないですが。さらに落ちていっても、それには負けない強さというものとか、そんなにやわじゃないんじゃないですか人間はっていう思いもあって。そこら辺が交錯するのが面白い。例えば炎っていうのは、熱いとか強いっていうネガティブなものだけじゃないんじゃないっていう。だから、これからはだけじゃないっていうものばかりが助けてくれますよ。これにこんな価値があったのかっていうのが、どんどん出てこられる時代になれば、明るいよね。
――朗読をする中で、キャラクターへの発見などはありましたか?
【松坂】ある種、自分自身みたいなものでしたね。、感じ方とか受け止め方、日々思っていることや出てくる言葉みたいなものが、本当に自分に近くて。。だから、読んでいてちょっと恥ずかしくなったりもするのですが。
――エッセイよりも自分をさらけ出している?
【松坂】見抜かれているなっていう感じはしますよね(笑)。
【長田】オレ、仕事変えようかな(笑)。
また2人で何かを一緒に作りたい?
【松坂】機会があれば。また違う形でも一緒に何かやってみたいです。、
【長田】こういうものは言っておくもんよ(笑)。
【松坂】記録に残しておこうね。
――30代になってからの数年間
【松坂】どうなんだろうな。やっぱり、生きることって、すごく楽しいなと思うこともあれば、苦しいなと思うこともあるし。なんか…なんだろうな。どう思いますか?
【長田】僕も30代になりましたね、僕も彼のようにぼんやりとした感じですね。以前、彼が言っていた「30代の活動は40代の糧になる」という言葉が、自分の中にも入ってきて、意識してみるものかなと思いながらも、ここ数年間の記憶はあいまいっていう。だから、そこに向かって生きていけているだろうかっていう自己反省の気持ちが強いですね。
【松坂】そんな感じだよね。そこに対してストイックになりすぎると、疲れちゃうので、基本的には肩の力を抜いていきたいなと思うけど、日々過ごしていく時間の中で、1週間1年といった先の時間が、その先の時間につながればいいなっていう思いを持ってで過ごしていきたいです。
――読者へのメッセージ
【松坂】出会ってからずっと何かをやりたいねと言っていたことがようやく形になった。僕たちの今を切り取った作品です。絵のタッチも作品の中で出てくる言葉も、温かく包み込んでくれるような、読み終わった後に「あぁ、もう一回頭から読んでみようかな」とやさしく思えるような1冊です。ぜひ手にとって『まろやかな炎』という作品をじっくりと味わっていただけると幸いです。
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同書は、長田氏のアトリエで2人が対話を重ね、構想を練り、長田氏がひとつの作品として書き出していったもの。トップコートの会員制WEBサイト「TopCoat Land(トップコートランド)」限定で松坂の朗読・長田氏のライブペインティング映像、本書の制作秘話をたっぷり語った対談動画が公開。リラックスした友人ふたりのトークから、思わず本音がこぼれ落ちていく様子が収められている。
ボーッと静かに、穏やかな日常を過ごしていたエリマキトカゲの「マロ」。マロの前にある日、ジェット機のように速く、ハチのように軽やかな「炎」が現れる。その日からマロの日常は変わっていく。マロの周囲は熱を帯び、今まで見えなかった場所も目に映るように。そして炎も少しずつ変わっていく。マロと炎が最後にたどり着いた世界は…。
――タッグを組んで気づいたこと
【松坂桃李】改めて職人だなと思いましたね。絵のタッチからそうなのですが、その時々、作品によって違うと思うのですが、没入感みたいなところに職人肌を感じました。
【長田真作】今回の作品は、彼が朗読するというのが念頭にあるから、その画が見たいんですよね。どう彼がリターンを返してくれるのかなという風景が見たいから、職人は頑張ろうと。今回は擬音が多かったり、会話の内容も自然じゃないところもあると思うけど、彼がどう表現するのかが楽しみだったので。先日、彼が朗読をしながら、僕がペインティングをするということをやりましたが、本当にご褒美のようで(笑)。あの時の余韻がまだまだ残るくらい、いい朗読だったんですよ。僕の中では、彼自身すごく力が抜けているように見えるのだけど、迫ってくるものがある。映画の作品を見ていても思っていたから、力んでやってやるぞという感じに見えないのに、あんなにパワーがあるのかなと。そういう表現の仕方があるんだと味わえたので、僕としては満足です。
――そういう表現はもともと体得していた?
【松坂】感じるままにじゃないですが、絵と言葉の印象で、だいぶ読み方が変わる気がします。同時に言葉と絵が入ってくると、自分の中でこういう流れでしゃべろうかな、朗読しようかなって変わってくるんですよね。自分が思っていたものとは、違うグラーデーションのつき方になっていく。(絵によって)そうさせられてしまった自分がいた。
――絵本のタイトルについて
【松坂】そうですね、炎って強い印象なんですが、まろやかっていう言葉と、真作が描いた絵のタッチのぬくもりがありながら、中でグツグツしたものもあったりして、同じ炎という言葉の中にも、いろんな温度がしっかり分けられているのが、ステキだなと。今の世の中って、漠然とした憂いだったり、目に見えないものに対して、どういう向き合い方をしたらいいかっていう、不安感が大きいと思うのですが、それと同時に、、目に見えない喜びや楽しさとかも感じられる状況にあると思います。それを改めて気づかせてくれるような内容でもあるかなと。
【長田】僕と桃李くんというのは、年齢として、彼が1個上なのですが、同世代ということで、生まれたときから、時代があんまり元気じゃない印象があって。沈んでいたというわけではないんだけど、楽しいっていう時代に生まれていなかったから、ずっとそういう気配を味わってきた僕らが、そこを脱却したいっていう思いよりも、ずっとそれには付き合ってきたよねっていう確認じゃないですが。さらに落ちていっても、それには負けない強さというものとか、そんなにやわじゃないんじゃないですか人間はっていう思いもあって。そこら辺が交錯するのが面白い。例えば炎っていうのは、熱いとか強いっていうネガティブなものだけじゃないんじゃないっていう。だから、これからはだけじゃないっていうものばかりが助けてくれますよ。これにこんな価値があったのかっていうのが、どんどん出てこられる時代になれば、明るいよね。
――朗読をする中で、キャラクターへの発見などはありましたか?
【松坂】ある種、自分自身みたいなものでしたね。、感じ方とか受け止め方、日々思っていることや出てくる言葉みたいなものが、本当に自分に近くて。。だから、読んでいてちょっと恥ずかしくなったりもするのですが。
――エッセイよりも自分をさらけ出している?
【松坂】見抜かれているなっていう感じはしますよね(笑)。
【長田】オレ、仕事変えようかな(笑)。
また2人で何かを一緒に作りたい?
【松坂】機会があれば。また違う形でも一緒に何かやってみたいです。、
【長田】こういうものは言っておくもんよ(笑)。
【松坂】記録に残しておこうね。
――30代になってからの数年間
【松坂】どうなんだろうな。やっぱり、生きることって、すごく楽しいなと思うこともあれば、苦しいなと思うこともあるし。なんか…なんだろうな。どう思いますか?
【長田】僕も30代になりましたね、僕も彼のようにぼんやりとした感じですね。以前、彼が言っていた「30代の活動は40代の糧になる」という言葉が、自分の中にも入ってきて、意識してみるものかなと思いながらも、ここ数年間の記憶はあいまいっていう。だから、そこに向かって生きていけているだろうかっていう自己反省の気持ちが強いですね。
【松坂】そんな感じだよね。そこに対してストイックになりすぎると、疲れちゃうので、基本的には肩の力を抜いていきたいなと思うけど、日々過ごしていく時間の中で、1週間1年といった先の時間が、その先の時間につながればいいなっていう思いを持ってで過ごしていきたいです。
――読者へのメッセージ
【松坂】出会ってからずっと何かをやりたいねと言っていたことがようやく形になった。僕たちの今を切り取った作品です。絵のタッチも作品の中で出てくる言葉も、温かく包み込んでくれるような、読み終わった後に「あぁ、もう一回頭から読んでみようかな」とやさしく思えるような1冊です。ぜひ手にとって『まろやかな炎』という作品をじっくりと味わっていただけると幸いです。
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2022/03/14