元V6で俳優の坂本昌行が主演するミュージカル『THE BOY FROM OZ』の2年越しの上演が27日、決定した。今年6月より、東京・大阪公演を行う。同ミュージカルは、2020年5月に新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言発令を受け、公演中止となっていた。

　同作の主人公は、1970から80年代にアメリカを中心に活躍したオーストラリア出身のエンターテイナー、ピーター・アレン。「I Honestly Love You」「あなたしか見えない」「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」などの数多くの不滅の名曲を生み出した彼の波乱万丈な生涯をその名曲たちとともに送るミュージカル作品だ。

　14年振りの日本上演で主演を務めるのは、2005年の初演、06年の再演、08年の再々演と、ピーター・アレンを熱演してきた坂本。数々の名作ミュージカルに出演し、16年には第24回読売演劇大賞・優秀男優賞も受賞した坂本が、再びピーター・アレンを演じる。

　前回同様、演出のフィリップ・マッキンリー、振付のジョーイ・マクニーリーに加え、坂本同様に初演からの出演となるジュディ・ガーランド役の鳳蘭、ライザ・ミネリ役の紫吹淳、ピーターの母親マリオン・ウールノー役の今陽子が再集結。さらに、リーディングシアター『キオスク』で舞台単独初主演を飾った末澤誠也（Aぇ! group／関西ジャニーズJr.）が新たにピーターの恋人グレッグ・コンネル役に抜てきされ、敏腕マネージャー、ディー・アンソニー役には、中止となった公演でも発表されていた新メンバー宮川浩が加わり、作品に期待と深みを与える。

　同ミュージカルの東京公演は6月18日〜7月3日まで東急シアターオーブ、大阪公演は7月14〜16日までオリックス劇場で行われる。

■コメント
坂本昌行／ピーター・アレン役
一昨年はコロナの影響で公演が無くなり本当に悔しい思いをしました。
しかしそんな悔しさを経験したからこそ、今回、この作品にかける思いは今まで以上です。
新たなキャストを迎えて、ピーター・アレンの半生を名曲と共にドラマチックにお届けします。
これぞエンタテインメント！ そんな時間を堪能して下さい。

末澤誠也（Aぇ! group／関西ジャニーズJr.）／グレッグ・コンネル役
グレッグ・コンネル役を演じさせて頂くことになりました、末澤誠也です。
初めにこの話を聞いた時は、以前からブロードウェイミュージカルに出演してみたいと思っていたので本当に嬉しかったです。
それと同時に事務所の大先輩である坂本さんとご一緒出来ることの喜びや緊張も込み上げてきましたが、今は早くお会いして稽古をしたいと思っています。他のキャストの方々も素晴らしい大先輩ばかりなので稽古場でたくさん勉強させて頂きながら、精一杯頑張りたいと思います。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

■ストーリー
抜群の音楽センスを持つピーター・アレン（坂本昌行）は、その才能を見守る母マリオン・ウールノー（今陽子）の心配をよそに、スターを夢見てオーストラリアの小さな田舎町を飛び出した。
友人とコンビを結成し人気が出ると、ある日出演した香港でのステージが大女優で歌手のジュディ・ガーランド（鳳蘭）の目にとまり、ショーの前座に抜てきされる。アメリカへと渡ったピーターは、ジュディの娘ライザ・ミネリ（紫吹淳）と電撃的な結婚を果たすが幸せは長くは続かなかった。ハリウッドで成功し大女優へと飛躍するライザと、仕事が行き詰りつつあったピーター。同性愛者であることも明らかになり2人はぎくしゃくし始め、ついには離婚してしまう。
離婚後ソロで歌い始めたピーターに、新しい恋人グレッグ・コンネル（末澤誠也）と敏腕マネージャー、ディー・アンソニー（宮川浩）がブレーンとして加わり、再び運が向いてくる。
次々と夢を実現させ、人生の絶頂に立ったかに見えたピーターだったが、すべての幸福を覆す、ある事実が発覚する……。