• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
ORICON NEWS

『M-1』審査員の採点を読み解く 錦鯉の逆転劇を支えた松本・富澤・巨人

 漫才日本一を決める『M-1グランプリ2021』(ABC・テレビ朝日系)が19日に生放送され、長谷川雅紀(50)と渡辺隆(43)からなるお笑いコンビ・錦鯉が優勝。6017組の頂点に立ち、17代目王者に輝いた。芸人たちのハイレベルな戦いもさることながら、審査員たちの評価と言動も見どころのひとつ。史上初となる4年連続で同じ顔ぶれとなった、松本人志(15回目)、オール巨人(9回目)、上沼恵美子(9回目)、中川家礼二(7回目)、富澤たけし(5回目)、立川志らく(4回目)、塙宣之(4回目)の7人(※回数順、同数の場合は50音順)の審査を振り返ってみたい。

『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.

『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.

『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.

写真ページを見る

 まずは、各コンビの得点から振り返ってみたい。トップバッターから順に、モグライダー:637点、ランジャタイ:628点、ゆにばーす:638点、ハライチ:636点、真空ジェシカ:638点、オズワルド:665点、ロングコートダディ:649点、錦鯉:655点、インディアンス:655点、もも:645点という結果となった。その上で、下記の審査員ごとの得点をもとに、最終決戦に進んだ錦鯉、インディアンスが655点で並んだ今回の激戦を振り返りたい。

錦鯉(C)M-1グランプリ事務局

錦鯉(C)M-1グランプリ事務局

写真ページを見る

 トップバッターが不利という状況は変わっていないが、モグライダーの爆発力あふれる漫才は好評価で、2017年の現行体制になって以降、もっとも高い637点を叩き出した。上沼が「トップにしたら最高でしょう。もう彼たちは、来年はブレイクするな」と呼びかけると、巨人も「ともしげくんの出来がすごくよかった。芝くんも普通にうまい。トップバッターで91点つけたの初めてやと思います。非常によかった」と賛辞を送った。

モグライダー (C)M-1グランプリ事務局

モグライダー (C)M-1グランプリ事務局

写真ページを見る

 こうした流れの中で登場したのが、賛否両論となったランジャタイ。628点と、結果的には最も低い得点となってしまったが、自分たちのスタイルを貫き通し、審査員たちもネタが終わった後に頭を抱えるという強烈なインパクトを残した。志らくは、オズワルド・ももと同じ最高の96点をつけた。

ランジャタイ(C)M-1グランプリ事務局

ランジャタイ(C)M-1グランプリ事務局

写真ページを見る

 今回、最高点と最低点の差が最も大きかったのは10点差の上沼。ハライチとインディアンスに98点をつけ、絶賛した。惜しくも4位となったロングコートダディの得点が649点で、そのほかの審査員はインディアンスとの得点差がほぼ横ばいとなっている点を踏まえると、インディアンスをファイナルに押し上げる大きな後押しになったと言える。

インディアンス(C)M-1グランプリ事務局

インディアンス(C)M-1グランプリ事務局

写真ページを見る

 一方、同じく655点でファイナルへと駒を進めた錦鯉については、志らくは90点をつけ、全審査員の中で最も低い点数をつけた。ロングコートダディには95点をつけており、この5点差は大きくのしかかってくるが、巨人・松本が3点差、富澤が4点差で錦鯉に軍配を上げる採点をしており、3人の10点差が最終決戦へと進める決め手になったと考えられる。

『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.

『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.

写真ページを見る

 し烈な戦いの中、上沼以外の審査員の最高得点となったオズワルドは頭ひとつ抜けた有利な状況で最終決戦へと進んだように見えたものの、よくよく見ると礼二は錦鯉と同じ96点、6点差をつけた志らく以外の審査員は、2組について1〜2点差の採点をしている。合計すると10点差をつけており、一見すればかなり優位に見えるファーストラウンドの時点でも、実はオズワルドと錦鯉との差はそれほど大きなものではなかったことがわかる。この採点が、ファイナルでの審査員たちの苦悩へとつながっていく。

オズワルド(C)M-1グランプリ事務局

オズワルド(C)M-1グランプリ事務局

写真ページを見る

 ファーストラウンドでの採点をファイナルでも一致させたのは、上沼(インディアンス)、礼二(錦鯉)、巨人(オズワルド)の3人。志らくは6点差、松本は2点差、塙と富澤は1点差をひっくり返して、ファイナルでは錦鯉に票を入れ、ファーストとの結果が異なる“ねじれ現象”にいたった。松本が「決勝こんなに悩んだことなかった」、上沼は「一番難しかったです」、巨人も「悩みました。誰が優勝してもよかった」とのコメントを残している通り、極めてハイレベルな戦いゆえに、最後の投票では、審査員たちの基準が問われることとなった。

『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.

『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.

写真ページを見る

■『M-1グランプリ2021』各審査員の採点

【上沼恵美子】
モグライダー:93点/ランジャタイ:88点/ゆにばーす:94点/ハライチ:98点/真空ジェシカ:89点/オズワルド:93点/ロングコートダディ:96点/錦鯉:95点/インディアンス:98点/もも:90点

最高:98点(ハライチ・インディアンス)/最低:88点(ランジャタイ)

【松本人志】
モグライダー:89点/ランジャタイ:87点/ゆにばーす:88点/ハライチ:92点/真空ジェシカ:90点/オズワルド:96点/ロングコートダディ:91点/錦鯉:94点/インディアンス:93点/もも:92点

最高:96点(オズワルド)/最低:87点(ランジャタイ)

【中川家・礼二】
モグライダー:90点/ランジャタイ:89点/ゆにばーす:93点/ハライチ:89点/真空ジェシカ:94点/オズワルド:96点/ロングコートダディ:95点/錦鯉:96点/インディアンス:94点/もも:95点

最高:96点(錦鯉)/最低:89点(ランジャタイ・ハライチ)

【立川志らく】
モグライダー:89点/ランジャタイ:96点/ゆにばーす:91点/ハライチ:90点/真空ジェシカ:94点/オズワルド:96点/ロングコートダディ:95点/錦鯉:90点/インディアンス:94点/もも:96点

最高:96点(ランジャタイ・オズワルド・もも)/最低:89点(モグライダー)

【塙宣之】
モグライダー:92点/ランジャタイ:90点/ゆにばーす:91点/ハライチ:89点/真空ジェシカ:92点/オズワルド:95点/ロングコートダディ:93点/錦鯉:94点/インディアンス:93点/もも:91点

最高:95点(オズワルド)/最低:89点(ハライチ)

【富澤たけし】
モグライダー:93点/ランジャタイ:91点/ゆにばーす:92点/ハライチ:90点/真空ジェシカ:89点/オズワルド:95点/ロングコートダディ:90点/錦鯉:94点/インディアンス:91点/もも:90点

最高:95点(オズワルド)/最低:89点(真空ジェシカ)

【オール巨人】
モグライダー:91点/ランジャタイ:87点/ゆにばーす:89点/ハライチ:88点/真空ジェシカ:90点/オズワルド:94点/ロングコートダディ:89点/錦鯉:92点/インディアンス:92点/もも:91点

最高:94点(オズワルド)/最低:87点(ランジャタイ)

>このニュースの流れをチェック

  1. 1. 『M-1』17代目王者に錦鯉 “歴代最年長”の50歳で優勝 長谷川が号泣「諦めないでよかった」
  2. 2. 『M-1』王者・錦鯉、らしさ全開で喜び “50歳”長谷川雅紀は松本人志の言葉を胸に決意「魂は年を取らない」
  3. 3. 錦鯉『M-1』優勝でSMA“お笑い賞レース3冠”達成の快挙 バイきんぐ・ザコシ・アキラ100%に次ぐ王者
  4. 4. 『M-1』最年長王者・錦鯉「ここからスタート」 若手芸人への感謝も【一問一答掲載】
  5. 5. 錦鯉、成長と愛嬌で『M-1』王者「あきらめないでよかった」 “おじさんコンビ”の快挙に審査員も涙
  6. 6. 『M-1』審査員の採点を読み解く 錦鯉の逆転劇を支えた松本・富澤・巨人

▼ その他の流れをもっと見る

関連写真

  • 『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.
  • 『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.
  • 『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.
  • 『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.
  • 『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.
  • 『M-1グランプリ』17代目王者に輝いた錦鯉 (C)ORICON NewS inc.
  • 錦鯉(C)M-1グランプリ事務局
  • オズワルド(C)M-1グランプリ事務局
  • インディアンス(C)M-1グランプリ事務局
  • モグライダー (C)M-1グランプリ事務局
  • ランジャタイ(C)M-1グランプリ事務局
  • ゆにばーす(C)M-1グランプリ事務局
  • ハライチ(C)M-1グランプリ事務局
  • 真空ジェシカ(C)M-1グランプリ事務局

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

 を検索