昨年10月にスタートした、豪華出演者と若手プロデューサー&ディレクターがタッグを組む、【20分枠】×【14番組】というテレビ朝日の深夜枠の新機軸バラエティゾーン『バラバラ大作戦』。この春には、14番組中6番組がリニューアルした。そんな『バラバラ大作戦』を平成ノブシコブシ・徳井健太が忖度ナシで徹底分析した。
――『バラバラ大作戦』について、どう思いますか?
【徳井】これまでも20分番組というのはなくはなかったんでしょうけど、『バラバラ大作戦』は全番組、すげぇとがってるじゃないですか! “若さ”が出ていて、視聴率よりも「面白いことをやりたい」というディレクターと出演者の考えを混ぜ合わせて作っているんだなと感じるので、頑張ってほしいなと素直に思いますね。制作費も少なそうで、だいたい会議室とか駐車場とかで撮ってますけど(笑)。視聴者の方ってセットが豪華かどうかなんて気にしていないですよね。『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ)も最初は何もないところからスタートしたって聞きますし、逆に初めから何もかも与えられるより、スタッフさんと作り上げていくのは芸人にとってすごいラッキーなことなんじゃないかな。
――『バラバラ大作戦』は、出演者とテレ朝の若手プロデューサー、ディレクターがタッグを組んでいるのが特色です。テレ朝スタッフの印象は?
【徳井】まず『バラバラ大作戦』のラインナップを見て思うのは、企画した人たちは「お笑いが好きなんだなー」ってこと(笑)。どこか昔のラジオに近い匂いがするんですよ。最近は、ラジオでも「間違ったことは言っちゃいけない」みたいな風潮が出てきましたけど、昔のラジオはめちゃくちゃ弾けていましたからね。時代はめぐるといいますが、『バラバラ大作戦』には“最先端に見せかけて逆行もしている”という感じがあって、そこがまた面白いと思う。テレ朝では、「なんかやっちゃいましょうよ!」的な痛いノリのディレクターさんをあんまり見かけない気がします。ちゃんと話を聞いてくれて、「じゃあこうしよう」とか「いや、それはよくないよ」って意見交換ができる人が多い印象です。そういうのが、やっぱり番組にも表れている気がしますね。『バラバラ大作戦』でも収録後、スタッフと演者が「どうだった?」「じゃあ次はこうしてみる?」っていう会話を重ねているだろうなと思います。そうすることで距離感が縮まるから、現場で愛のあるイジリが生まれるんですよね。
――『バラバラ大作戦』には視聴者から投票し、面白い番組を決める『バラバラ大選挙』も開催しました。初代グランプリの2番組はごほうび特番を放送し、枠昇格となりました。
【徳井】どんどんのし上がっていきたい人には、うれしいごほうびですね。『NEWニューヨーク』(毎週木曜 深1:56)なんかはいろいろな企画にチャレンジしたいだろうから、上がっていきたいところだよね!
――14番組の中から徳井さんが「面白い!」と思う番組を3つあげてください。
【徳井】選ぶの難しいんですが…。僕が思う第1位は、ぶっちゃけ『新日ちゃん。』(毎週金曜 深2:20)ですね。“芸人を入れない”という判断が素晴らしいと思いました。いってみればプロレスラーのみなさん全員ボケですし(笑)。たぶん芸人を入れちゃうとつまらなくなると思うんですよ。先輩後輩のマウントの取り合いとかすごいリアルで、学生時代の怖い先輩を見てるみたいだし、バラエティーとして単純に面白い。ちょっと放送時間が上がったりすると、それこそウチの相方・吉村(崇)とか投入しがちだと思うんですけど、それはやめた方がいいと思います(笑)。
――続いて、第2位は?
【徳井】僕、『ぼる塾の煩悩ごはん』(毎週火曜 深2:16)って、すげぇいいと思うんですよね。あの背徳グルメはコワいですけど、とにかくすごくおいしそうに見えるんですよ。秋元康先生原作の伝説のマンガ『OH!MYコンブ』を思い出します(笑)。この番組、一般的には“でっかい子たちがメシ食ってる図”に見えると思うんですけど(笑)。関係者からすると、特筆すべきはあんりの能力値の高さ! 実は僕、あんりにはハリセンボンが登場したとき以来の衝撃を受けたんですよね。まだ若いのに切れ味がよくて、大喜利力もセンスも品もあって、イジリ返しのスピードもある。彼女の場を和ますツッコミ方、トゲトゲしくなくてすごくいい。あんりはこの番組をきっかけに、MCの仕事が増えるだろうと僕は見ています。
――では、第3位は?
【徳井】『キョコロヒー』(毎週水曜 深2:36)も相当いいなと思いますね。ダンス番組ってことですが、ヒコロヒーはもちろん、齊藤京子さんの“声”がいいですね。僕は相づちのうるさい番組が好きじゃないんですが、この2人って相手に気を遣っていないし、なんなら無視するときの“間”がいいんですよ(笑)。しかも、ヒコロヒーからは「この番組で売れてやろう」っていう鼻息が微塵も感じられない(笑)。アイドルをいじめてやろうっていう感じもないし、かといってフォローしてやろうって気もなさそうだし。お互い違う土俵がある2人だからいいのかもね。いうなれば“すごく大事にしてるバイト先”みたいな感覚かな。“私たち、本業は別にあるけど、この職場は時給いいし楽しいから辞めたくなくて大事にしてるんだー”みたいな…。そのトークがすごく心地いいし面白いし、なんか20〜30代の女性が2人でしゃべってるっていうの、イイっすね(笑)。
――そのほかの気になる番組ってありますか?
【徳井】『まんが未知』(毎週水曜 深1:56)も、すごくいい企画だと思います。いい歌を作ってもうまく歌うのが難しいのと一緒で、漫画の設定は書けるけど絵はヘタっていう芸人はいっぱいいると思うんですよね。芸人は漫画の基礎を知らないからこそ掟破りなアイデアが湧くでしょうし、漫画家さんたちに「自分たちより面白い!」と恐怖を感じさせるぐらいの、芸人ならではの発想が出せると思う。もはや“ハネる作品待ち”じゃないですか? ヒットコミックが2つ3つ出るまで、長く続けてほしい番組ですね。
――最後にこれからの『バラバラ大作戦』に一言
【徳井】僕はこの『バラバラ大作戦』から、テレ朝の未来の看板番組が必ずや生まれていくと思います。キビシイ話、それは1つか2つだと思うけど…。でもそうなっていく過程を楽しんでほしいし、なれなくても芸人にとって「いい経験だった」と思えるといいなと思う。視聴者のみなさんも『バラバラ大作戦』から何が生まれていくか、見逃す手はないと思いますよ!
――『バラバラ大作戦』について、どう思いますか?
【徳井】これまでも20分番組というのはなくはなかったんでしょうけど、『バラバラ大作戦』は全番組、すげぇとがってるじゃないですか! “若さ”が出ていて、視聴率よりも「面白いことをやりたい」というディレクターと出演者の考えを混ぜ合わせて作っているんだなと感じるので、頑張ってほしいなと素直に思いますね。制作費も少なそうで、だいたい会議室とか駐車場とかで撮ってますけど(笑)。視聴者の方ってセットが豪華かどうかなんて気にしていないですよね。『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ)も最初は何もないところからスタートしたって聞きますし、逆に初めから何もかも与えられるより、スタッフさんと作り上げていくのは芸人にとってすごいラッキーなことなんじゃないかな。
――『バラバラ大作戦』は、出演者とテレ朝の若手プロデューサー、ディレクターがタッグを組んでいるのが特色です。テレ朝スタッフの印象は?
【徳井】まず『バラバラ大作戦』のラインナップを見て思うのは、企画した人たちは「お笑いが好きなんだなー」ってこと(笑)。どこか昔のラジオに近い匂いがするんですよ。最近は、ラジオでも「間違ったことは言っちゃいけない」みたいな風潮が出てきましたけど、昔のラジオはめちゃくちゃ弾けていましたからね。時代はめぐるといいますが、『バラバラ大作戦』には“最先端に見せかけて逆行もしている”という感じがあって、そこがまた面白いと思う。テレ朝では、「なんかやっちゃいましょうよ!」的な痛いノリのディレクターさんをあんまり見かけない気がします。ちゃんと話を聞いてくれて、「じゃあこうしよう」とか「いや、それはよくないよ」って意見交換ができる人が多い印象です。そういうのが、やっぱり番組にも表れている気がしますね。『バラバラ大作戦』でも収録後、スタッフと演者が「どうだった?」「じゃあ次はこうしてみる?」っていう会話を重ねているだろうなと思います。そうすることで距離感が縮まるから、現場で愛のあるイジリが生まれるんですよね。
――『バラバラ大作戦』には視聴者から投票し、面白い番組を決める『バラバラ大選挙』も開催しました。初代グランプリの2番組はごほうび特番を放送し、枠昇格となりました。
【徳井】どんどんのし上がっていきたい人には、うれしいごほうびですね。『NEWニューヨーク』(毎週木曜 深1:56)なんかはいろいろな企画にチャレンジしたいだろうから、上がっていきたいところだよね!
――14番組の中から徳井さんが「面白い!」と思う番組を3つあげてください。
【徳井】選ぶの難しいんですが…。僕が思う第1位は、ぶっちゃけ『新日ちゃん。』(毎週金曜 深2:20)ですね。“芸人を入れない”という判断が素晴らしいと思いました。いってみればプロレスラーのみなさん全員ボケですし(笑)。たぶん芸人を入れちゃうとつまらなくなると思うんですよ。先輩後輩のマウントの取り合いとかすごいリアルで、学生時代の怖い先輩を見てるみたいだし、バラエティーとして単純に面白い。ちょっと放送時間が上がったりすると、それこそウチの相方・吉村(崇)とか投入しがちだと思うんですけど、それはやめた方がいいと思います(笑)。
――続いて、第2位は?
【徳井】僕、『ぼる塾の煩悩ごはん』(毎週火曜 深2:16)って、すげぇいいと思うんですよね。あの背徳グルメはコワいですけど、とにかくすごくおいしそうに見えるんですよ。秋元康先生原作の伝説のマンガ『OH!MYコンブ』を思い出します(笑)。この番組、一般的には“でっかい子たちがメシ食ってる図”に見えると思うんですけど(笑)。関係者からすると、特筆すべきはあんりの能力値の高さ! 実は僕、あんりにはハリセンボンが登場したとき以来の衝撃を受けたんですよね。まだ若いのに切れ味がよくて、大喜利力もセンスも品もあって、イジリ返しのスピードもある。彼女の場を和ますツッコミ方、トゲトゲしくなくてすごくいい。あんりはこの番組をきっかけに、MCの仕事が増えるだろうと僕は見ています。
――では、第3位は?
【徳井】『キョコロヒー』(毎週水曜 深2:36)も相当いいなと思いますね。ダンス番組ってことですが、ヒコロヒーはもちろん、齊藤京子さんの“声”がいいですね。僕は相づちのうるさい番組が好きじゃないんですが、この2人って相手に気を遣っていないし、なんなら無視するときの“間”がいいんですよ(笑)。しかも、ヒコロヒーからは「この番組で売れてやろう」っていう鼻息が微塵も感じられない(笑)。アイドルをいじめてやろうっていう感じもないし、かといってフォローしてやろうって気もなさそうだし。お互い違う土俵がある2人だからいいのかもね。いうなれば“すごく大事にしてるバイト先”みたいな感覚かな。“私たち、本業は別にあるけど、この職場は時給いいし楽しいから辞めたくなくて大事にしてるんだー”みたいな…。そのトークがすごく心地いいし面白いし、なんか20〜30代の女性が2人でしゃべってるっていうの、イイっすね(笑)。
――そのほかの気になる番組ってありますか?
【徳井】『まんが未知』(毎週水曜 深1:56)も、すごくいい企画だと思います。いい歌を作ってもうまく歌うのが難しいのと一緒で、漫画の設定は書けるけど絵はヘタっていう芸人はいっぱいいると思うんですよね。芸人は漫画の基礎を知らないからこそ掟破りなアイデアが湧くでしょうし、漫画家さんたちに「自分たちより面白い!」と恐怖を感じさせるぐらいの、芸人ならではの発想が出せると思う。もはや“ハネる作品待ち”じゃないですか? ヒットコミックが2つ3つ出るまで、長く続けてほしい番組ですね。
――最後にこれからの『バラバラ大作戦』に一言
【徳井】僕はこの『バラバラ大作戦』から、テレ朝の未来の看板番組が必ずや生まれていくと思います。キビシイ話、それは1つか2つだと思うけど…。でもそうなっていく過程を楽しんでほしいし、なれなくても芸人にとって「いい経験だった」と思えるといいなと思う。視聴者のみなさんも『バラバラ大作戦』から何が生まれていくか、見逃す手はないと思いますよ!
コメントする・見る
2021/05/19