ORICON STYLE発表の欲しいモノランキングで毎回、上位にランクインする「携帯型音楽プレーヤー」「CDソフト」「携帯電話」「コンサートチケット」という4つの“音楽関連アイテム”。そのニーズの背景について、世代別・性別において比較検討をしてみる。

　まず、「携帯型音楽プレーヤー」だが、男性では高校生層、女性では専・大学生層がそれぞれ約3分の1を占めている。一概には断言できないが、男性は通学の合間にも音楽を楽しむ傾向が強く、女性は高校を卒業後、自由な空気のもとで音楽を楽しみたいと考えているように捉えられる。それが、再び社会人となり、仕事や家庭を意識するようになると、ややニーズが弱まる女性に対して、男性は20代以下の若い世代における割合が高く、音楽が“生活のBGM”としてしっかりと定着していることを感じさせる。

　音楽が“生活のBGM”になっているのが男性なら、女性層では“生活のアクセント”として音楽を楽しんでいる、と捉えられるのが「携帯電話」に関する内訳だ。女性は若い世代ほどニーズが高く、男性は20代社会人をピークに前後の世代へと広がっていると言えるだろう。ビジネス・ツールなのか、コミュニケーション・ツールなのか、その捉え方の違いが如実に反映された結果ではないだろうか。

　「CDソフト」は男女ともに高校生層からの支持が最も厚い。前記の「携帯型音楽プレーヤー」の結果と合わせると、女子高校生ではダウンロード派よりもCD派が多く、男子高校生は四六時中音楽に囲まれていたいとする傾向が強いと言っていいだろう。
　しかし、それ以上に注目したいのが40代。男性は20代・30代以上の支持率を記録し、女性においては同率ながら2番目のニーズの高さを見せている。ミドルエイジの開拓が注目される中、ユーザーの需要も確実に高まってきている証だ。

　「コンサートチケット」に人気が集まったのは男女とも30代。ライブに熱狂する若い世代よりも、金銭的にも時間的にも余裕のある世代の方が“生”を体験したいという意欲は高いようだ。

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