世界中に大きな影響を与えた名匠・黒澤明監督と三船敏郎さんが初めてタッグを組んだ映画『醉いどれ天使』が舞台化されることが17日、発表された。三船さんが演じた松永を桐谷健太、志村喬さんが演じた真田を高橋克典が演じる。演出は、バイオレンスからコメディー、特撮まで多岐にわたる映像制作を手掛ける三池崇史氏が担当する。 戦後の混沌とした時代に生きる人々の葛藤をいきいきと描き、1948年4月に公開された本作。黒澤監督の力強く斬新な世界観と、三船さんの荒々しくも繊細な演技が、いまでも世界中で愛され続けている。さらに映画公開から約半年後、ほぼ同じキャストとスタッフが集結し、舞台作品として上演された記録が残っている。当時の映画界は、大規模な労働運動が起こり、多くのスタッフや俳優が窮状に陥っていたため、彼らを救うために黒澤監督を中心に劇団が編成され、『醉いどれ天使』の全国巡業が行われたと言われている。
2021/03/17