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SKY-HI、自身最大規模の無観客ライブ配信 「今出せる」全スキル駆使し新旧織り交ぜた35曲披露

 ラッパーでシンガー・ソングライターのSKY-HIAAA・日高光啓)が19日、神奈川・KT Zepp Yokohamaで行ったライブ『SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-』を配信した。本来であれば、リアルライブを開催する予定だった同所にて、無観客としては自身最大規模となるライブを、画面の向こうで見守るファンに届けた。

SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-より

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 「歴史を変える」とリハーサルで自身がうたったように、技術とパフォーマンスの「ベスト」の融合が誕生した。生配信中はツイッタートレンドでも高順位を記録し、ハッシュタグの投稿数は2万件を超えた。

 本来は観客が動員されるはずだった客席フロアには、多くの照明機器とカメラが配置され、レーザーが会場全体に縦横無尽に張り巡らされるなど、“無観客”だからこそ可能な演出システムが実装された。

 今回のライブの冒頭シーンは、新たな感覚でリアルと別次元のディレクションを持つAR(拡張現実)ライブいう位置付けで「この渦中だから、仕方がなくオンラインで観るというライブではなく、この渦中だけど、それと関係無くオンラインで演る意味のあるライブを」という全体コンセプトのもと、プロジェクションやセンシング、人工知能など多くの最先端テクノロジーを駆使した。

 SKY-HIがMCでも「1ができないなら1よりかっこいいAとかBをお届けすると自宅ワンマンから考えてきた」と言ったように、熟考を重ねて可視化された演出となった。まるで映画を観ているかのような壁などの制限を感じさせないスペーシーな世界観からスタートし、オンラインならではのアングルを活用した、一人称と三人称視点が行き交う演出には、ファンからもインターネット上に驚きの声が上がっていた。

 ライブは、17日にアルバムに先駆けて配信された新曲「Sky’s The Limit」からスタート。初披露を予告していただけに、ファンからの期待も高かったこの楽曲も、こだわり抜いた演出でミュージカル(MV)とは一味違うあやしさをまとって披露。ファンも1目に期待をあおってきた新曲を持ってくることに対し、配信上のコメント欄はもちろん、「のぞき見同時配信」をしていたYouTube、ツイッターでも驚きの声が相次いだ。

 パーティーチューン「Limo」では、前半はアコースティックアレンジで披露。イスに腰掛けて、あたたかさのある光に包まれ高らかに歌う姿には、ファンからは「演出と楽曲の融合っていう感じ」「その場にいなくても温度が伝わってくる」と感嘆の声も。

 “-RESTART-”という名にふさわしく、メジャーデビュー曲「愛ブルーム」をはじめ、キャリアで発表した楽曲の隅々まで、今SKY-HIが持ち合わせるあらゆるスキルを全て駆使して披露していく。

 「スマイルドロップ」ではドラムを叩きながらフロウを放つという“SKY-HIならでは”の唯一無二のパフォーマンスで魅了。オンライン上では音に包まれるSKY-HIを見ることができ、「幸せそう」「楽しそう」というコメントが多く見られた。客席からは最前列を優に超えた位置からのカメラワークにより、「オンラインならでは」の距離感で視聴者にメッセージを届けた。

 SALUとの楽曲「SS」は和風かつクラシカルなアレンジとこの日のために書き下ろした新しいヴァースを披露。これを皮切りに始まる感情的なラップゾーンは、身振り手振りに共鳴する映像やフロアをフルに張り巡らされるレーザーに包まれながら、独自の世界観を生み出した。2ndアルバム『カタルシス』に2つに分かれて収録されている楽曲「フリージア」では、前後半でまとめながら、画面越しの視聴者へ訴えかけるように言葉を放っていく。

 MCでは「決してポジティブなことが続くわけではない」「この世の中は最高のことばかりじゃないが、最高に近づくことができる。そういう存在が俺たちだと思う」と語り、今、こういう最中にライブを行うことの意味などを、音楽家として改めて提言。それを経て「優しい歌を」と語り、本編はラストスパートへ突入していった。

 感情たっぷりに歌い上げる「アイリスライト」、そして「音楽は止められない!」と言い、軽快なステップで「#Homesession」を披露。「自分のことは一番自分が分からなくなっちゃう。でも自分と一番近くにいる人間は自分。そして、自分と違う人間を一人でも愛せたら」と話すSKY-HI。この言葉の後に続けた“愛の歌”「Marble」は気持ちをこめて伸びやか、かつ力強く歌い上げた。

 ライブでは定番となってきている、続けての「I think, I sing, I say」では、改めてここに自身の友達として共に音楽を創り上げたアーティスト仲間へ感謝と愛を示し、踊れるラッパーだからこその軽快なステップでステージを隅々まで縦横無尽に楽しみつつ、フリースタイルラップを披露。視聴者に向けて「調子はどうだ!」と投げかけると、ファンからは「最高!」というコメントがとなって返ってきていた。

 本編は残すところわずかとなったところで、SKY-HIが「生まれた感情に罪はない。人生やり直すことはできないけど、生まれ直しはできる気がする」と語りかける。全身を使ってこの言葉から始まった「New Verse」のほか、ファンに最も支持されている定番曲「カミツレベルベット」を歌い上げた。ラストは、3rdアルバム『OLIVE』に収録されている「リインカーネーション」を披露。“輪廻・転生”を意味するこの楽曲タイトルにあるように、「何回でも会いにいく」と締め括り、本編が終了した。

 SKY-HIとしては異例となるアンコールでは、胸キュン必至のラブソング「Blanket」からスタート。アンコールの喜びと「まさか」な選曲にファンのボルテージは最高潮に。そして、タイのポップスター・STAMPとのハッピーチューン「Don’t Worry Baby Be Happy」へ続いた。いよいよライブも佳境、「Double Down」では「アンコールやったからには休ませないぜ!」と視聴者をあおり、最後の楽曲「Snatchaway」へ。

 ライブではシャウトが生まれる部分では画面越しにステージと視聴者が一体となり、「Everybody この世界を遊べ!」と声を振り絞った。来年開催予定のツアーへの期待とファンとの再会を約束し、自身最大規模の無観客ライブは終焉を迎えた。約2時間半、全35曲、キャリアをかけた「今出せる」最高のパフォーマンスと最新技術をもってして生まれた、オンライン生ライブだった。

 このライブ模様はチケットを購入すれば、8月2日午後11時59分まで視聴できる。

■『SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-』公演概要
・アーカイブ視聴期間
2020年7月20日(月)午前10:00〜2020年8月2日(日)午後11時50分
配信プラットフォーム:Thumva (https://thumva.com/events/cQGFkydbt02x9BR)

・期間限定公開『SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-』をのぞき見!
https://youtu.be/1kkexMQOd2U

■『SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-』セットリスト
01. Intro
02. SKY's The Limit(初披露)
03. Simply Yourlife
04. Doppelganger
05. Persona
06. Run Ya
07. 何様
08. F-3
09. Limo
10. TOKYO SPOTLIGHT
11. Tumbler
12. Chit-Chit-Chat
13. 愛ブルーム
14. スマイルドロップ
15. ナナイロホリデー
16. Name Tag
17. Walking on Water
18. SS
19. As A Sugar
20. フリージア
21. Young, Gifted and Yellow
22. LUCE
23. そこにいた
24. Over the Moon
25. アイリスライト
26. #Homesession
27. Marble
28. I Think, I Sing, I Say
29. New Verse
30. カミツレベルベット2020
31. リインカネーション
32. Blanket
33. Don't Worry Baby Be Happy
34. Seaside Bound
35. Double Down
36. Snatchaway

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