2009年5月2日に亡くなったロック歌手・忌野清志郎さん（享年58）ゆかりのアーティストによる恒例のトリビュートライブ『忌野清志郎ロックン・ロール・ショー』が4日、東京・日比谷野外音楽堂で開催された。没後10年の節目となる今年、俳優の木村拓哉（46）が本編ラストにサプライズ出演し、会場からはどよめきが起きた。

　ライブにはRCサクセションのギタリスト・仲井戸麗市（68）をはじめ、Char（63）、鮎川誠（71）、竹中直人（63）、清水ミチコ（59）、矢野顕子（64）、のん（25）、宮藤官九郎（48）、夏木マリ（67）、宮本浩次（52）、梅津和時（69）、三宅伸治（58）ら豪華メンバーが集結。

　仲井戸は「忌野！ 聞こえるか〜」とシャウトし、約3000人のファンは大興奮。「スローバラード」「雨あがりの夜空に」「多摩蘭坂」など名曲の数々を熱唱した。矢野顕子とのんは2人で登場し、矢野がのんからの依頼を受け、清志郎さんのことを思い作った「わたしはベイべー」を披露。エンディングでは、かつて矢野と清志郎さんがデュエットした「ひとつだけ」のフレーズも織り込まれた。

　本編ラスト、「JUMP」では斉藤和義（52）や山崎まさよし（47）らが歌う中、木村拓哉が山崎に呼び込まれてサプライズで登場。会場がどよめく中、清志郎さんの写真がデザインされたTシャツに黒いレザー・ジャンパー姿の木村は、サビの“JUMP”のパートで何度もジャンプするなどし、最後はステージに飾られていた清志郎さんの自転車にひざまずきステージを後にした。

　木村はアンコールでも再登場。この日の東京西部はゲリラ豪雨に見舞われ、日比谷でも開演時は悪天候が心配されたが、本番ではすっかり晴れわたった夜空となり、豪華な出演アーティストたちが「雨あがりの夜空に」で天国の清志郎さんに歌声をささげた。ちなみに木村は1997年のフジテレビ系主演作『ギフト』で故人と共演以降、親交を深めてきた仲で、今回は主催者側のオファーで出演が実現した。

　同ライブは2011年から開催。没後10年の区切りを迎えた8回目の今回が最後となる。仲井戸は「聞いているか忌野、そろそろ戻って来いよ」と空に向かって呼びかけ、最後は「10年間、紆余（うよ）曲折ありました。最後は清志郎のファミリーにささげます。お父さんすごいな！」とあいさつし幕を下ろした。

　ライブの模様は、フジテレビTWOで6月30日午後8時から放送される。