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星野源、菅田将暉、岡村隆史から現役テレビマンまで…多彩なジャンルの“しゃべり手”がそろうANN改編の意図

 ニッポン放送の深夜が変わる。同局の看板番組『オールナイトニッポン』(以下『ANN』)(月〜土 深1:00)と、その直後の通称“2部”と呼ばれる『オールナイトニッポン0(ZERO)』(月〜木、土 深3:00〜4:30、金 深3:00〜5:00)の4月からのパーソナリティが、先月13日に同局内で発表。今回の改編で意識したことは何なのか、プロデューサーの冨山雄一氏に聞いた。

先日行われた『オールナイトニッポン』と『オールナイトニッポン0(ZERO)』パーソナリティ会見の模様 (C)ORICON NewS inc.

先日行われた『オールナイトニッポン』と『オールナイトニッポン0(ZERO)』パーソナリティ会見の模様 (C)ORICON NewS inc.

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■SNSで新内眞衣三四郎のパワーを実感 ANNブランドの原点に返った編成に

 まずは、これまで水曜のANN0で3年間に渡ってパーソナリティを務めていた乃木坂46の新内眞衣が、水曜の『乃木坂46のANN』パーソナリティに就任し、同じく金曜のANN0で4年間に渡って(火曜0の1年間含む)パーソナリティだった三四郎も金曜のANN(通称“1部”)に昇格。冨山氏は「今の時代はSNSでリスナーのリアルな声が可視化できて、番組のハッシュタグで検索すると、リスナーが求めているものや番組への感想がどんどんつぶやかれています。僕は、その声にけっこう向き合うタイプなのですが、ここ数年の新内さんと三四郎さんの反響の大きさがすごかった。なので、そこを1部に迎え入れたら、リスナーのみなさんは拍手で迎えてくれるかなという考えがありました」と説明する。

 そこから、SNSでの反響やradikoでの聴取数などのデータをもとにANN0の顔ぶれを改めて選考していったところ、ある発見があった。「2018年4月から火曜日のANN0を担当しているCreepy Nutsさんの番組が非常にホットだという結果が出ました。僕自身も番組を聴いて聞いていますが、2人が、この21世紀にヒップホップという舞台で活躍していて、ラジオという武器を使って、どれだけその魅力を広められるかっていう挑戦をしているところがめちゃくちゃ魅力的だと感じました」。火曜ANN0が継続したが、それ以外のパーソナリティを考えていく際に、テーマにしたことは何だったのだろうか。

 「ANNは、もともと局アナとプロデューサーがしゃべるところから始まって、1970年代にミュージシャン、いろんなジャンルの方が入ってきて、1980年代に中島みゆきさん、ビートたけしさん、とんねるずさんといったスターたちがしゃべってきたという潮流でいうと、改めて新元号で迎えるANN0はこれからの時代を作る人たちをお迎えして発信するというのをやってみたいなと思いました。本業と別にラジオというしゃべりだけでどれだけの発信できるのかというのを楽しむメディアだと思うので、各ジャンルで今誰にしゃべってもらいたいかなというのを考えた結果、伊藤健太郎さん、テレビ東京の佐久間宣行さん、King Gnuの井口理さん、霜降り明星さんをお迎えすることに決めました」。

■各曜日パーソナリティ陣の魅力 多彩な顔ぶれに込めた思い「ラジオを触れるきっかけに…」

 各曜日のANNおよびANN0パーソナリティを眺めてみると、絶妙なバランスのもとに成り立っていることがわかる。「月曜日は菅田将暉さんと伊藤健太郎さん。ANNは今までも小栗旬さんほか俳優の方がドラマや映画と違った一面をラジオで見せるということをしてきました。2人とも圧倒的に女性ファンが多いと思いますが、菅田さんのしゃべりは同世代の男性の共感も集めていると感じているので、今回の伊藤健太郎さんも菅田さんと同じく女性はもちろん、10代の男性が聴いてくれる流れになればいいなと考えています。伊藤さんは、昨年4月からこれまで土曜日に月1回のレギュラーだったのですが、ドラマやCMへの出演が相次いでいる中で『週1回のレギュラーでやりませんか?』とお願いしました」。火曜以降の縦の流れについても聞いてみた。

 「火曜は星野源さんとCreepy Nutsさん。アーティストの方のラジオですから、しっかりしゃべって、しっかり曲もかけるというところだと思いますし、2組ともにいろんなジャンルへの造形も深いところが魅力です。水曜は乃木坂46さんと佐久間宣行さん。昨年の春ごろから『AKB48のANN』に佐久間さんが乱入するという流れが非常に面白かったですし、ラジオの魅力をリスナーとしても理解されている佐久間さんにやっていただきたいなと思いました。佐久間さんは『ゴットタン』ほかテレビ東京で数々のヒット番組を手掛けるプロデューサーです。そういった方と放送局の垣根を越えて一緒に何かを生み出したいと考えています。それとやっぱり佐久間さんの生放送をイメージした時に、前番組を受けて『〇〇さん、お疲れ様でした』とあいさつしてから、ANN0がスタートすることが多いのですが、佐久間さんの『新内眞衣さん、お疲れ様でした』が今までのあいさつで一番面白くなるんじゃないかなと。あとは、これまで新内さんが『AKBファンのみなさん、最初のCMまででもいいので聴いて聞いてください』と呼びかけていたことを、佐久間さんが引き継いでくれるんじゃないかと勝手に期待しています(笑)」。

 続く木曜と金曜。「木曜は岡村隆史さんと井口理さん。岡村さんの番組リスナーは、本当に長年聴いて下さっている方たちなので、そういう方たちに『こういう面白い人がいるんですよ』というプレゼンの場になればいいなと。ラジオを知っているリスナーさんたちに、井口さんの魅力を当ててみたいなという風に考えてみました。King Gnuは本当に盛り上がっているロックバンドですし、その中で井口さんは独特の言葉のチョイスや他の方にない視点が非常に楽しみです。金曜は三四郎さんと霜降り明星さん。これまでお笑い好きの方は、TBSラジオで深夜1時から『金曜JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』を聴いてから、3時から三四郎のANN0を聴くというのが習慣になっている人が多かったと思うので、今度は三四郎のANNと霜降り明星のANN0 で4時間聴いて頂きたいなと。三四郎さんは3年に渡って金曜日の深夜3時から5時にお笑いのラジオを発信してきてくれましたので、そこの流れを意識して、霜降り明星さんに担当していただくことにしました」。

 今回のラインナップを前に、冨山氏は「52年目を迎えたオールナイトニッポンの歴史の中でも、非常にバラエティーに富んだ魅力的なパーソナリティに集まって頂きました」と胸を張る。そして、これからラジオに触れるという人たちに呼びかけた。「ラジオって、ひとつでも好きな番組があれば、それをきっかけに無限に広がっていきますが、それがないとなかなか番組を聴くきっかけができないんです。いわば『0か1の世界』だと思うので、土曜日の『オールナイトニッポンサタデースペシャル大倉くんと高橋くん』(後11:30〜深1:00)も含めた、ANN関連の12番組でいうと、ひとつでも気になった番組があったら、ちょっとトライしてみて、30分でもいいので聴いてラジオの楽しさを知ってもらいたいです」。

■『オールナイトニッポン』パーソナリティ
月曜:菅田将暉
火曜:星野源
水曜:乃木坂46(パーソナリティは新内眞衣)<NEW>
木曜:岡村隆史(ナインティナイン
金曜:三四郎<NEW>
土曜:オードリー

■『オールナイトニッポンZERO』パーソナリティ
月曜:伊藤健太郎<NEW>
火曜:Creepy Nuts
水曜:佐久間宣行(テレビ東京プロデューサー)<NEW>
木曜:井口理(King Gnu)<NEW>
金曜:霜降り明星<NEW>

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