注目のテレビCMを紹介する『CM まとめ2019年3月』。今回は、夏木マリが『ONE PIECE』のDr.くれは役を演じた『Indeed』、マツコ・デラックスがつややかな肌で挑んだ『資生堂』、広瀬すずと吉沢亮がカップル自撮り姿を披露した『ソフトバンク』をピックアップ。

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■夏木マリのDr.くれは、反響によりスピンオフCM化へ

　今月最も話題となったCMといえば、求人検索エンジン『Indeed』と人気漫画『ONE PIECE』がコラボしたCMシリーズの最新作「チョッパー 助手 バイト」篇だろう。コラボCMを制作したきっかけについて、Indeed Japanの担当者はこう語る。「『ONE PIECE』は、世界規模で非常に影響力のある漫画であること。また"好きな仕事"を自由なキーワードで検索できる弊社のシステムと、登場キャラクター達が自分の"好きな仕事"で活躍する想いが一致したため、コラボCMを制作しました」

　ルフィ役の斎藤工やゾロ役の池内博之など話題となる中、とくに注目を集めたのが、ナミ役を演じた泉里香だ。撮影のために食事制限や運動などみっちり体を作り込んだという泉は、才色兼備のナミの美ボディを見事に再現。ネット上では「完成度高すぎ！」と、にぎわいを見せていた。

　一方、今作に登場した夏木マリ演じるDr.くれはも負けてはいない。もともとは、イベントにサプライズゲストとして出演し、Dr.くれはにふんした夏木。ただその“なりきり”っぷりが大きな話題となり、イベントの模様と合わせて急きょCM化されることとなった。

　Dr.くれは役に夏木を起用した理由について、同社の担当者は「かねてより『ONE PIECE』のファンの間で『もし、Dr.くれはを実写化するなら夏木マリさんではないか』という声が多かった」と振り返る。「夏木さんの仕事に対する姿勢や想い、考え方が本企画の主旨にも合っていたので実現しました。結果、ファンも納得のDr.くれはが誕生したと思います」

　原作に寄り添いながらキャラクターの“完全再現”をすることで、新たな展開をみせている『Indeed』と『ONE PIECE』のコラボCM。今後も目が離せない。

■マツコ・デラックスが“笑いなし”で挑んだ初の化粧品CM

　今やお茶の間の顔と言ってもいいほどの人気を誇るマツコ・デラックスが、資生堂『薬用ケアハイブリッドファンデ』の新CMに出演した。数々のCMに起用されているマツコだが、実は化粧品のCMは今回が初。CM出演に対しマツコは「資生堂さんがこんなことしていいの？」とコメントするなど、自身の起用に驚きを隠せないようだった。

　マツコの起用理由について、同社の担当者は「マツコさんは、常に新しい視点を社会に与えてくれる人。新しいファンデの価値や気づきを伝えるには、そういった姿勢を持つ人がいいなと。なので世代、年齢、性別を問わず多くの方に説得力があるマツコさんにお願いしました」と語る。

　過去の資生堂CMを熟知していたというマツコは、撮影現場でも監督と入念に打ち合わせを行い、積極的にアイデアを出していたとか。手や指を美しく見せる方法や、目線やまつ毛の角度にもこだわりをみせ、カットがかかるたびにモニターをチェック。自分自身が納得できるまで何度も撮影に挑んでいたようだ。一方で「ファンデーションの使用量は、多分日本でトップクラスだと思いますよ、もう左官屋みたいに塗っています」と笑いを交えて話すなど、優しい気遣いもみせていたという。

　これまでマツコは、テレビを通して華やかなメイクや衣装、上品なネイルなどを披露し、その美意識の高さで世の女性の心を動かしてきた。そういったことも、今回の起用に繋がったのかもしれない。

■広瀬すず&吉沢亮がカップル自撮りに悪戦苦闘？

　ソフトバンクの新CM「速度制限マン」篇には、広瀬すず、吉沢亮という今をときめく若手俳優と、個性派俳優として活躍し続けている嶋田久作が出演。

　広瀬と吉沢の自撮りシーンでは、照れくささからか「イェーイ！」と言いながらVサインをするという定番パターンしか出てこず、「あれ？ おかしいなぁ」と2人で苦笑いを浮かべる場面もあったそう。それでも次のテイクにはハイタッチを交わしたり、「小樽〜！」「運河きれいだね！」などのアドリブが飛び出し、仲の良さを感じさせる掛け合いを披露。ネット上では「なつぞらの二人や〜」、「なんやこの美しい若者2人は…この世の中不平等だなぁ笑」といった声が上がっていた。

　また5人組バンド・サカナクションが同CMのために楽曲『忘れられないの』を書き下ろした。テーマは“上京”。この春に新生活をスタートさせる人々を後押しするような楽曲に仕上がっている。