過去に映画やドラマ、アニメのロケ地に選ばれた後、一過性のブームで終わらせずに、そのロケ地を活用して効果的に活性化につなげている地域と組織を表彰する『第2回ロケツーリズムアワード』が21日、都内で開催され、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』（2013年）の舞台となった岩手県久慈市が「地域大賞」を受賞した。

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　2013年の放送から5年が経過した今も官民一体で誘客を展開。ロケの受け入れのために発足した北三陸「あまちゃん」観光推進協議会（会長＝遠藤譲一市長）が、ロケ地を巡るツアーやサミットを毎年企画し、あまちゃんファンを久慈のファンへと結び付け、リピーター確保につなげた点が評価された。

　表彰式に登壇した久慈市・中居正剛副市長は「あまちゃん効果を最大限に活用した魅力の発信に努めるとともに、新たな作品の誘致や撮影協力のほか、外国人観光客の受け入れ態勢の整備に積極的に取り組んで参ります」とコメントした。『あまちゃん』は海外でも放送されており、特に台湾からの観光客が増えているという。

　アワードは、観光庁の「テーマ別観光による地方誘客事業」に採択され、支援を受けているロケツーリズム協議会ロケツーリズム協議会が主催し、2017年度に創設された。ロケツーリズム協議会に参加する395の自治体・企業の中から最優秀賞、地域大賞、企業大賞を選ぶ。

　今回は最優秀賞の該当がなく、ロケ地の提供をランディングに活用して、集客アップや交流人口の拡大、新たな雇用の創出などにつなげている組織を表彰する「企業大賞」には、「リストランテ ベニーレベニーレ」（銀座クルーズ）が選ばれた。

　第1回は、最優秀賞に『君の名は。』の舞台の一つとなった岐阜県飛騨市、地域大賞に神奈川県綾瀬市、企業大賞にドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』（TBS）で使われた物件をもつNTTグループ「デイ・ナイト」が受賞した。

　なお、この一年で最も地域を盛り上げた作品と人、ロケ受け入れに尽力した都道府県・市町村を表彰する『第9回ロケーションジャパン大賞』の受賞作品×地域は以下のとおり。

【グランプリ】　連続テレビ小説『半分、青い。』×岐阜県
【準グランプリ】　映画『万引き家族』×千葉県いすみ市
【優秀賞　地域の変化部門】　大河ドラマ『西郷どん』×鹿児島県
【優秀賞　支持率部門】　映画『坂道のアポロン』×長崎県佐世保市
【優秀賞　撮影サポート部門】　映画『８年越しの花嫁　奇跡の実話』×岡山県
【優秀賞　行楽度部門】　ドラマ『チア☆ダン』×福井県
【審査員特別賞】　映画『きらきら眼鏡』×千葉県船橋市
【審査員特別賞】　映画『恋のしずく』×広島県東広島市
【監督賞】　映画『カメラを止めるな！』 監督 上田慎一郎