「世にはびこるバラエティーの定番を超えるべく、バナナマン日村勇紀が体を張って“新定番”を開拓していきます」。こんな壮大なテーマを掲げて、それを実践しているのが、お笑いコンビ・バナナマンの日村勇紀のAbema TVレギュラー番組『日村がゆく』(毎週水曜 後9:00)だ。バラエティー番組の“良識”が厳しく問われることになった昨今、さまざまな方法で“笑い”を提供し続けている同番組。1月某日に行われた収録後、日村、放送作家のオークラ氏、制作総指揮を手がけるAbema TVプロデューサーの宮本博行氏、総合演出を担当するシオプロの塩谷泰孝氏の4人に、座談会形式で番組の魅力を語ってもらった。
■初回収録で感じた手応え ぶっつけ本番で収録に臨むワケ
この日の収録は「リアクション芸の定番」をテーマに、日村が体を張ってさまざまなシチュエーションでリアクションの十八番にチャレンジ。オークラ氏が「ここ最近ハワイに行ったりしていて、日村さんがちょっと楽しい思いをしすぎなんじゃないかということで、初心に返ろうという企画でした(笑)。2019年になって、バラエティーが本当に『コンプライアンスが…』ということを言われ始めてきた中で、もしかしたら本当に真摯的なテーマだったんじゃないですかね」と切り出すと、日村も笑顔でうなずきながらこう続けた。
「お笑いに偏ったという意味では、確かに初心っぽかったよね。この前は(ガダルカナル)タカさんと松尾伴内さんに来てもらって、リアクションの歴史からずっとやっていくという企画をやったんですけど、僕はお2人のリアクション芸を見ていた世代なので、すっごく面白かったんですよ。リアクション企画がすっごく好きで、やれることならずっとやっておきたい人なので、きょうみたいな企画は単純に憧れでした」。
番組が始まったきっかけについて、オークラ氏が「日村さんで何かをやってくれって、誰かしらのオーダーがあったような…」と記憶とたぐると、日村がすかさず「ハハハ…難しいテーマだよね(笑)。日村本人がここにいるだけに、本当のことを言いづらくなる」とニヤリ。宮本氏が「単純に日村さんで何か面白いことをやりたいなっていう、シンプルなことです」と改めて経緯を説明すると、日村も「僕は本当にこういうのに憧れていましたからね。お笑いをやったら、こういうのがやれたらいいなと思っているのをやらせてもらっているので、僕は相当ありがたいです。うらやましがっている芸人もたくさんいます」と感謝の思いを伝える。
「この番組のスタッフさんは特にお笑い好きですからね。このメンバーだと絶対面白くなりますし、最初に話をもらった時は『お笑い番組みたいなのをやりたい』ということだったので、すごくうれしかったのは覚えていますね。それで、最初に実際にやったのがローションだったので、いろいろバカなことをやったから『これは面白いな』と。地上波と比べている訳ではないですけど、ほかの番組だとやらないテーマじゃないですか。ローションだけで1時間ずっとやってみようっていうのは、すごくうれしかったです」(日村)。
直近の放送を見ると「地獄リズムネタにらめっこ」「M-1ナメてるGP」「エロ怖い話」という“これぞバラエティー”というラインナップが並んでいるが、どのように企画を考えているのだろうか。「だいたい、スタッフと世間話と日本各地の変態の資料を見ながら考えています(笑)。世の中なんでも資料があるもので、こんな大会があるんだとか話していますね」(オークラ氏)。日村は企画内容を全く知らない状態で、毎回の収録に臨んでいるというが、当の本人はそこに対する不安はまったくないと断言する。
「打ち合わせはなくて、収録当日も何も知らなくて、マネージャーからだいたいの時間を聞かされているくらいの状態で現場に行きます(笑)。それで、本番になってカメラが回って『日村さん、最近こういうのどう思います?』と聞かれたことがテーマになったりするので、そこから徐々にわかっていくっていう感じ。だけど、新鮮なリアクションができるからありがたい話なんです。例えば『こんな面白いVTRを作ってきました』ということは事前に聞かなくてもいい情報ですよね。ここのスタッフは面白い仕掛けを作ってくれているので、知らない状態で見て、新鮮にツッコんでいるだけです(笑)。だから、まぁーありがたいですよ。スタッフが内緒で仕込んでくれているから、その労力が大変なんですよ」。
■崎山蒼志を発掘したシオプロの嗅覚 バカバカしい“大人の遊び場”でバラエティーの可能性を追求
ドキュメンタリー的な撮影方法は、演者である日村への信頼感ゆえだ。宮本氏が「ハワイロケでも、何時に寝て、何時に起きるかすらも知らせてないですから(笑)。そうした状況でも、日村さんがリアクションして、こちらの想像以上ことをやってくれるので、あえて何も知らない状態で収録に臨んでもらっています」と話すと、オークラ氏も「企画内容をすぐに把握してくれるので、やはりさすが『日村がゆく』ですよ」とうなずく。この話を聞いて、一昨年に宮本氏がインタビューで「(日村さんは同番組で)毎回アソコを見せていますからね。自慢じゃないですが、多分200本くらいのアソコがあったとして、僕は日村さんのアソコを見分けられますよ(笑)」と語っていたのを思い出した。「日村さんへの信頼が伝わる、いい話だと思いました」と記者の感想を伝えると、全員が一斉に大笑いした。
日村「どこがいい話なんですか(笑)。信頼とかそういうことじゃないでしょ」
宮本氏「信頼していますから(笑)。オークラさんもわかりますよね?」
オークラ氏「僕もだいたいわかりますよ。週1で見ていますので(笑)」
日村「ハハハ…わかりますじゃないよ(笑)。出しまくっていますから。でも、そこもスゴいと思いますね。なんで、こんなに出しても大丈夫なんだろうって」
オークラ氏「シオプロが、この業界全部の中で一番モザイクを作るのがうまいところですよ(笑)。」
塩谷氏「ガハハ!」
日村の魅力はもちろん、番組に出演する素人たちも強烈なインパクトを放っているが、それを見つけ出してくるのは番組ADのシオプロ社員たちだ。日村が「この番組は面白い人しか出てこないですから。何か現代のやり方じゃないんだよね、シオプロって(笑)。足で稼いで、心でつかんでいくっていう。塩谷さんとスタッフも親子のような関係ですばらしい」と絶賛すると、宮本氏も「ADさんの『この人は面白い』っていう嗅覚もスゴいです」と賛辞を送る。その中のひとりで「第3回高校生フォークソングGP」への出演をきっかけに、「15歳のシンガーソングライター」として一気に注目を集めたのが崎山蒼志(さきやま・そうし)だ。日村が「崎山くんきっかけで番組を知ってくれた人がかなりいますから、本当にありがたいです。崎山さんあっての番組です」と感謝すると、オークラ氏と宮本氏も続いた。
オークラ氏「もはや『崎山がゆく』ですね。もう、遠くに行っちゃいましたけど(笑)」
宮本氏「行っちゃうの早かったですね」
日村「『崎山が行っちゃった』だね」
4人の楽しそうな様子がそのまま番組にも現れており、まさに「大人の遊び場」といった印象を受けるが、収録を行う曜日にもその秘密があるという。「この番組は隔週の日曜日に収録するので、つるんで遊んでいるっていう感覚があります。これが終わると『さぁ、あしたから働かなきゃな』って(笑)」(オークラ氏)、「それすっごいわかる。そうだね、何やってんだオレたちって(笑)。仕事をしている感覚がまったくないと言ったら失礼ですけど、かなり遊び寄りの仕事ですね。夢みたいです」(日村)。
最後に、まもなく3年目を迎える番組の今後の目標を聞いてみた。「ここの視聴者はお笑い好きが集まってきていますから、そういう人にめがけて刺さるものを作っていきたい。いろんな分野の笑いのプロが出てくるから、僕自身も本当に勉強になっています」(日村)、「何も深いことは考えてないです(笑)。もちろん、面白いと思ってやっているので、ひとりでも多くの方に見てもらいたいなというだけですね」(宮本氏)、「今回のように原点に返って『バラエティー開拓バラエティー』というところをもう1回やっていきたいなというのと、リアクターとしてだけではなく、エンターティナーとしての日村さんの魅力を発信できたら」(オークラ氏)。
流れ上、トリを務めることになった塩谷氏は「締めることは特になにもないですね(笑)。崎山くんみたいに、そういうスターが生まれたらいいな」と一言。全員が「締まる一言がないですよね」と笑い合いながら、1時間近くにわたる座談会が終了。バラエティー業界がどんな状況になろうとも、『日村がゆく』は笑いの可能性を開拓するためにまい進を続ける。
■初回収録で感じた手応え ぶっつけ本番で収録に臨むワケ
この日の収録は「リアクション芸の定番」をテーマに、日村が体を張ってさまざまなシチュエーションでリアクションの十八番にチャレンジ。オークラ氏が「ここ最近ハワイに行ったりしていて、日村さんがちょっと楽しい思いをしすぎなんじゃないかということで、初心に返ろうという企画でした(笑)。2019年になって、バラエティーが本当に『コンプライアンスが…』ということを言われ始めてきた中で、もしかしたら本当に真摯的なテーマだったんじゃないですかね」と切り出すと、日村も笑顔でうなずきながらこう続けた。
番組が始まったきっかけについて、オークラ氏が「日村さんで何かをやってくれって、誰かしらのオーダーがあったような…」と記憶とたぐると、日村がすかさず「ハハハ…難しいテーマだよね(笑)。日村本人がここにいるだけに、本当のことを言いづらくなる」とニヤリ。宮本氏が「単純に日村さんで何か面白いことをやりたいなっていう、シンプルなことです」と改めて経緯を説明すると、日村も「僕は本当にこういうのに憧れていましたからね。お笑いをやったら、こういうのがやれたらいいなと思っているのをやらせてもらっているので、僕は相当ありがたいです。うらやましがっている芸人もたくさんいます」と感謝の思いを伝える。
「この番組のスタッフさんは特にお笑い好きですからね。このメンバーだと絶対面白くなりますし、最初に話をもらった時は『お笑い番組みたいなのをやりたい』ということだったので、すごくうれしかったのは覚えていますね。それで、最初に実際にやったのがローションだったので、いろいろバカなことをやったから『これは面白いな』と。地上波と比べている訳ではないですけど、ほかの番組だとやらないテーマじゃないですか。ローションだけで1時間ずっとやってみようっていうのは、すごくうれしかったです」(日村)。
直近の放送を見ると「地獄リズムネタにらめっこ」「M-1ナメてるGP」「エロ怖い話」という“これぞバラエティー”というラインナップが並んでいるが、どのように企画を考えているのだろうか。「だいたい、スタッフと世間話と日本各地の変態の資料を見ながら考えています(笑)。世の中なんでも資料があるもので、こんな大会があるんだとか話していますね」(オークラ氏)。日村は企画内容を全く知らない状態で、毎回の収録に臨んでいるというが、当の本人はそこに対する不安はまったくないと断言する。
「打ち合わせはなくて、収録当日も何も知らなくて、マネージャーからだいたいの時間を聞かされているくらいの状態で現場に行きます(笑)。それで、本番になってカメラが回って『日村さん、最近こういうのどう思います?』と聞かれたことがテーマになったりするので、そこから徐々にわかっていくっていう感じ。だけど、新鮮なリアクションができるからありがたい話なんです。例えば『こんな面白いVTRを作ってきました』ということは事前に聞かなくてもいい情報ですよね。ここのスタッフは面白い仕掛けを作ってくれているので、知らない状態で見て、新鮮にツッコんでいるだけです(笑)。だから、まぁーありがたいですよ。スタッフが内緒で仕込んでくれているから、その労力が大変なんですよ」。
■崎山蒼志を発掘したシオプロの嗅覚 バカバカしい“大人の遊び場”でバラエティーの可能性を追求
ドキュメンタリー的な撮影方法は、演者である日村への信頼感ゆえだ。宮本氏が「ハワイロケでも、何時に寝て、何時に起きるかすらも知らせてないですから(笑)。そうした状況でも、日村さんがリアクションして、こちらの想像以上ことをやってくれるので、あえて何も知らない状態で収録に臨んでもらっています」と話すと、オークラ氏も「企画内容をすぐに把握してくれるので、やはりさすが『日村がゆく』ですよ」とうなずく。この話を聞いて、一昨年に宮本氏がインタビューで「(日村さんは同番組で)毎回アソコを見せていますからね。自慢じゃないですが、多分200本くらいのアソコがあったとして、僕は日村さんのアソコを見分けられますよ(笑)」と語っていたのを思い出した。「日村さんへの信頼が伝わる、いい話だと思いました」と記者の感想を伝えると、全員が一斉に大笑いした。
日村「どこがいい話なんですか(笑)。信頼とかそういうことじゃないでしょ」
宮本氏「信頼していますから(笑)。オークラさんもわかりますよね?」
オークラ氏「僕もだいたいわかりますよ。週1で見ていますので(笑)」
日村「ハハハ…わかりますじゃないよ(笑)。出しまくっていますから。でも、そこもスゴいと思いますね。なんで、こんなに出しても大丈夫なんだろうって」
オークラ氏「シオプロが、この業界全部の中で一番モザイクを作るのがうまいところですよ(笑)。」
塩谷氏「ガハハ!」
日村の魅力はもちろん、番組に出演する素人たちも強烈なインパクトを放っているが、それを見つけ出してくるのは番組ADのシオプロ社員たちだ。日村が「この番組は面白い人しか出てこないですから。何か現代のやり方じゃないんだよね、シオプロって(笑)。足で稼いで、心でつかんでいくっていう。塩谷さんとスタッフも親子のような関係ですばらしい」と絶賛すると、宮本氏も「ADさんの『この人は面白い』っていう嗅覚もスゴいです」と賛辞を送る。その中のひとりで「第3回高校生フォークソングGP」への出演をきっかけに、「15歳のシンガーソングライター」として一気に注目を集めたのが崎山蒼志(さきやま・そうし)だ。日村が「崎山くんきっかけで番組を知ってくれた人がかなりいますから、本当にありがたいです。崎山さんあっての番組です」と感謝すると、オークラ氏と宮本氏も続いた。
オークラ氏「もはや『崎山がゆく』ですね。もう、遠くに行っちゃいましたけど(笑)」
宮本氏「行っちゃうの早かったですね」
日村「『崎山が行っちゃった』だね」
4人の楽しそうな様子がそのまま番組にも現れており、まさに「大人の遊び場」といった印象を受けるが、収録を行う曜日にもその秘密があるという。「この番組は隔週の日曜日に収録するので、つるんで遊んでいるっていう感覚があります。これが終わると『さぁ、あしたから働かなきゃな』って(笑)」(オークラ氏)、「それすっごいわかる。そうだね、何やってんだオレたちって(笑)。仕事をしている感覚がまったくないと言ったら失礼ですけど、かなり遊び寄りの仕事ですね。夢みたいです」(日村)。
最後に、まもなく3年目を迎える番組の今後の目標を聞いてみた。「ここの視聴者はお笑い好きが集まってきていますから、そういう人にめがけて刺さるものを作っていきたい。いろんな分野の笑いのプロが出てくるから、僕自身も本当に勉強になっています」(日村)、「何も深いことは考えてないです(笑)。もちろん、面白いと思ってやっているので、ひとりでも多くの方に見てもらいたいなというだけですね」(宮本氏)、「今回のように原点に返って『バラエティー開拓バラエティー』というところをもう1回やっていきたいなというのと、リアクターとしてだけではなく、エンターティナーとしての日村さんの魅力を発信できたら」(オークラ氏)。
流れ上、トリを務めることになった塩谷氏は「締めることは特になにもないですね(笑)。崎山くんみたいに、そういうスターが生まれたらいいな」と一言。全員が「締まる一言がないですよね」と笑い合いながら、1時間近くにわたる座談会が終了。バラエティー業界がどんな状況になろうとも、『日村がゆく』は笑いの可能性を開拓するためにまい進を続ける。
2019/01/30