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【Fate [HF]インタビュー】下屋則子が挑むヒロイン像「演じて震えた」迫真シーンも

 人気アニメ「Fate/stay night」シリーズの劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』(以下、『HF』)三部作の第二章「lost butterfly」が、来年1月12日に公開される。映画公開を記念し掲載していく主要キャストたちへのインタビュー、今回は『HF』シリーズのヒロイン・間桐桜(まとう さくら)を演じる声優・下屋則子に話を聞いた。2006年のTVアニメ『Fate/stay night』から桜を演じ続けてきたが、ヒロインという立場で演じるのは今シリーズが初。10年以上を経て、ヒロインとしての新たな桜を表現するその心境に迫った。

間桐桜役の下屋則子 (C)ORICON NewS inc.

間桐桜役の下屋則子 (C)ORICON NewS inc.

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 あらゆる願いをかなえる「万能の願望機=聖杯」の獲得を争う「聖杯戦争」が舞台の「Fate」シリーズ。『HF』三部作は原作ゲームのいわゆる“桜ルート”をアニメ化するもの。『HF』以前のシリーズで桜は、聖杯を狙う魔術師の一族・間桐家で育てられながらも自身は聖杯戦争に関わらず、主人公・衛宮士郎(CV:杉山紀彰)の家で“後輩”として士郎の身の回りの世話を焼く、という役どころだった。『HF』ではヒロインとして士郎とともに聖杯戦争の渦中に巻き込まれていく。

――これまで桜を長年演じてこられましたが、『HF』ルートの桜を演じたいという思いはこれまでも持っていらっしゃったのでしょうか。

【下屋】やはり、ここでしか描かれない桜の姿や、聖杯戦争とは何なのかとか、他のルートでは明かされないものが『HF』にはあるので、演じてみたい思いはどこかにずっとありましたね。ただ、映像化は難しいと言われていたので…。

最初『stay night』から始まって『Fate/Zero』(2011, 12年)だったり、10年以上にわたって色んな桜を演じてきて、桜への理解は深まったと思います。なので今だからこそ演じられるものがあるのかなと。

――ヒロインとして描かれたことで、“大人しかった”桜が実はこんなに感情豊かだったのかと驚かされました。気持ちを露わにせず喜怒哀楽を演じきるのは難しかったのでは。

【下屋】例えば第一章では、士郎の家の土蔵で桜が初めて自分の過去を語るシーンがありました。桜は「先輩(=士郎)は養子として育ってきたけど、きっと周りの人たちが優しかったんですね」というような内容を話しているのですが、士郎は桜が言いたいことの真意が理解できずに、少し楽しげに話してしまうんです。でも、桜は自分の生い立ちという深い部分をイメージしてるわけで、2人の間には温度差がある。なので、心情を表現する上で、士郎と会話になっているようで実はなっていない、みたいな部分を敢えて意識して演じたりもしました。

第二章ではさらに感情を露にするシーンも出てきます。初めてそういう桜を演じましたが、言葉の文字面に表れない奥深くで意図しているものがあるんだろうな、というのを意識しています。桜の場合、きっと言葉通りの意味だけじゃないのかなと。

――特に士郎とは繊細な心情を交わし合うシーンが多いですよね。第二章でも2人がどんな感情や表情を見せてくれるかとても気になります。

【下屋】第二章の重要なシーンとして、桜が士郎に対して強く気持ちをぶつけるシーンがあるんですが、そこはもう…演じていて震えました。台本を読み込む段階からとても難しく重要なシーンだとわかっていたので、どう演じようかとプランを練ってアフレコに臨んだんですけれど、実際に杉山さんとお芝居をしたら、心も体も震えましたね。そこは絵も特に気合を入れて作ってくださっていると聞いたので、楽しみです。

――2人の関係性って、10代の男女が惹かれ合う感情とは全く別次元ですよね。

【下屋】本当にそうですね。好き同士であっても手放しで喜べない。他の作品だったらハッピーエンドで良かったねと終わるところを、そうはいかず、好きだからゆえにお互いが苦しむんですよ。本当になんてつらい運命のもとに生まれてしまったんだろうという思いがあります。

桜は聖杯戦争に参加したいわけでもマスターになりたいわけでもなく、周囲がマスターとしてもサーヴァントとしても能力がある人ばかりの中で、至って普通の女の子なんじゃないかという所に私は行き着いて。聖杯を手に入れて願いをかなえたいわけではなく、普通の平穏な日々が続けばいい、先輩と一緒においしいごはんを食べて学校に通って、部活をやって…。ただそれだけで良かったのに…。

――ただただ切ないですね。下屋さんご自身は演じられていてつらくなることはないですか。

【下屋】それは、つらいですよ。第二章の台本を見てても、もうとにかくつらくて、これ私が演じるのか…みたいな(笑)。士郎と桜のやりとりもそうですし、士郎の知らないところで桜が葛藤していたり、その逆も然りで、本当に2人の運命というものを感じてかわいそうになりますよね。今後さらにつらくなるのは原作からも予想していたので、第二章のアフレコは本当に気合を入れて臨みました。終わってOKをいただけたときは、まだ『HF』がすべて終わったわけではないですが、ホッとしました。

――これまでの桜のイメージを覆すような部分もあるのでしょうか…。見どころを少しだけ教えてください。

【下屋】できるだけ前情報が入らない状態で観に来ていただきたいというのが本音ですね(笑)。第二章以降は、桜と士郎が運命に翻弄されて聖杯戦争に参加するというより、巻き込まれていくという形で進んでいきます。どういう選択をしても2人を見守っていてほしい、そんな気持ちですね。

関連写真

  • 間桐桜役の下屋則子 (C)ORICON NewS inc.
  • 下屋則子が演じる間桐桜(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
  • 下屋則子が演じる間桐桜(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
  • 劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第二章の予告映像の場面カット(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
  • 劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第二章の予告映像の場面カット(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
  • 劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第二章の予告映像の場面カット(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
  • 劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第二章の予告映像の場面カット(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
  • 劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第二章の予告映像の場面カット(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
  • 第一週目来場者特典のイラストボードの絵柄 (C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
  • 劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第二章キービジュアル(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC

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