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Initial’L、“フューチャーロック”掲げ進化 「もっと自由で」あるための覚悟

 結成2周年を目前に“フューチャーロック”というジャンルを自分たちで掲げ、9月26日に1stアルバム『INITIALIZE(イニシャライズ)』をリリースしたInitial’L(イニシャルエル)。キャリアを重ねても変わらない音楽に対するピュアな気持ちやオリジナルなものを生み出したいという熱をそのまま落とし込んだ楽曲たちはライブでさらに真価を発揮する。アルバムツアーを終えて間もないInitial’Lにバンドの“今”と“未来”をたっぷり語ってもらった。

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――まずはニューアルバム『INITIALIZE』を携えてのツアーファイナル最終日、10月19日の渋谷eggmanでのライブを振り返っての感想を教えてください。

サトシ:あの日は印象に残るシーンがたくさんありましたね。トラブルを含めていろんなことがあったからこそ、「こんなことがあったね」って後で思い出すことが多いんじゃないかなって。

一朗:たぶん3年経っても覚えてますね(笑)。

――予期しないトラブルがいろいろあったけれど、それをプラスに変えて盛り上げていたのは、さすがにライブ力のあるバンドだなと思いました。

一朗:「TONIGHT TONIGHT」の出だしのところでうまく入れなかったのって俺のドラムが悪かったのかな。

悠希:一朗が悪いわけじゃないんだよ。アンコールのいちばん最後の曲なのにどこで入ればいいかわからなくなって。

ZERO:ギターの音が変わったことでわからなくなっちゃって。

――中盤でサトシさんのギターの音が出なくなるトラブルに見舞われて、調整の末に「じゃあ、俺、歪み一発でやるわ」って言ってましたね(笑)。

緋遊:言うしかない状況だったよね。

サトシ:そう。特に「TONIGHT TONIGHT」のエフェクトがかかったギターの音がいかに重要かわかっていたので修復できなくて“やばいな”って。

――調整中にはメンバーが場を繋いで笑わせて盛り上げましたね。

一朗:頑張りましたね。

ZERO:後ろの一朗の必死感がすごい伝わってきてノセなきゃって(笑)。

悠希:俺はけっこう普通にトラブルも楽しめたかなって。

緋遊:ライブはトラブルの乗り切り方で全然違いますからね。ピンチはチャンスじゃないけど、プラスに変えていかないと。

――楽器陣がガンガン前に出ていってコーラスもとるアクトで熱いライブでしたが、お客さんのノリも以前とは変化していますね。声をあげたり拳をあげたりサークルモッシュしたりと。

悠希:今年の半ばぐらいから少し変わってきましたね。

ZERO:バンドもファンもお互いに変わったんだと思います。ついてきてくれる感もあるし、僕たちも「ついてこい!」っていう。

――Initial’Lの前のバンド、Lycaon時代からライブに来ている人も変化に合わせて楽しみ方が積極的になってきてるんですね。

悠希:そうですね。僕らが進んでいく方向に沿って見た目もライブも在り方も含めて変わってきています。バンドがシフトチェンジしていくキッカケになったツアーでしたね。『INITIALIZE』というアルバム自体もそうだし。

――『INITIALIZE』には“初期化”という意味があるんですよね。クラブミュージック、ラウド系ロックだったり、いろいろな要素が混ざった曲が収録されていますが、なぜ初期化したかったんですか?

悠希:初期化以外にもう一つ意味があって、ゼロ地点に戻るというか、新しい僕らの居場所を作るスタート地点に立ちたいという想いでつけたんです。と同時に“フューチャーロック”っていう新しいジャンルを打ち出したアルバムでもあります。

サトシ:ずっと自分たちの音楽に当てはまるジャンルがないなと思っていて、「だったら作っちゃおう」って。

悠希:僕らの中でずっとデカい悩みだったんですよ。例えば『INITIALIZE』には「ALONE」のようなクラブ系の音と混ぜたエモい曲もあるし、「NA.NA.NA.」のようなトロピカルハウスっぽい曲もあれば「UP DOWN SWING」のようなロックな曲もある。これって一つのジャンルにくくれないものだなという気持ちがあって、でも根本にあるのはロックだから、新しいスタイルのロックを作っていくという意味での“フューチャーロック”を掲げて活動していこうぜって。そういう意味での『INITIALIZE』というタイトルでもあり。

――なるほど。例えばラウド系とかどこかのジャンルに属しちゃうほうがある意味では楽だと思いますが、あえて新ジャンルで茨(いばら)の道を行くところがInitial’Lらしくもあります。

全員:(笑)。

悠希:僕らクラブミュージックとかどこかのジャンルに入ると、それしかできなくなっちゃうというか、何のために音楽やってるのかわからなくなるんですよ。もっと自由でいたい。ただ、今言ってもらった通り、茨の道ですよね。

一朗:前から「人生エクストリームモードだよね」って言ってましたからね(笑)。

悠希:覚悟決めてやってるから、つらいこともありますけど楽しいですよ。だって、これで成功したら幸せだし。

――パイオニアになれますもんね。

悠希:だから、応援してくれる人たちを大切にしたいし、対バンした人から「この音楽カッコいい!」って言われたらすごくうれしいし、最近も「僕もフューチャーロックやりたい」って言ってきてくれたミュージシャンがいて「良かった!」と思いましたね。

――自由に今やりたいことを形にしたのが『INITIALIZE』だと思いますが、Lycaon時代は歌謡曲のエッセンスがある曲だったのが、メロディーもサウンドアプローチも洋楽寄りになっていると感じました。みなさんはアルバムをどう捉えているんでしょうか?

サトシ:作っている段階からテーマがあって、「こんなバンドがいたらいいな」っていう自分たちの理想を形にしたかったんですよ。もちろん、カッコいいと思う曲や好きなバンドはいるけど、「こういう曲が聴きたかったんだ!」って自分たちが思うようなもの。さっき悠希が言っていたようにほかのバンドの友達やファンに自慢できる1枚を作りたかったんです。みんなが聴いたことがないような音を入れたりとか、今までにない曲数を作って選曲していきました。実際、完成してから俺もリスナーになっちゃって聴いているし、悠希の書いた歌詞も共感する部分が多いですね。

悠希:それと今、影響を受けているのが海外のアーティストが多いんですよ。歌謡曲はもう染み込んでいるので新しい刺激が欲しいなって英詞で書いたり、メロディーを変えてみたり、挑戦が詰まっているのが『INITIALIZE』ですね。それともう一つ理由があって、僕のインスタを見てくれている人に海外のお客さんが多いんですよ。

――ライブにも欧米のファンなのかなと思う人が多かったですもんね。

悠希:ええ、「そういう人たちに届くのかな?」と思いながら歌っていたところがあったんですけど、今回、「ALONE」を歌ったら今までと違う反応があったので英語に真面目に取り組んで良かったなって。『INITIALIZE』は大きな一歩になったと思っています。

ZERO:ギターの音に関しては曲を書いたメンバーと話し合って「こういうサウンドにしたい」というのが明確にあったので、そこを目指していってギタリストとしても新しいところに行けたなって。

――ちなみに目指していたサウンドというのは?

ZERO:単純にパワフルで骨太になったと思うんですよ。僕は今まで無心というか淡々と弾くことが多かったんですけど、Initial’Lをやっていく内に気づいたら熱を入れて弾くようになっていって。

――魂を込めて弾くという。ライブのパフォーマンスもかなりアグレッシブになりましたよね。

ZERO:そうですね。自分の中でいろいろと変わっています。

緋遊:僕の中では『INITIALIZE』は“骨”という感じのアルバムです。骨組みができたというか。今まではLycaon時代の要素が入っている曲もあったんですけど、同期は派手でもバンドサウンドはどんどんシンプルになっている。今後、フューチャーロックを掲げて活動していく上でいろいろなものに触れて吸収していくと思うんですが、未来に続いていく1枚だと思っています。

一朗:ライブでいうと今までは「好きに暴れてね」っていうスタンスだったんですけど、『INITIALIZE』は曲ごとにコール&レスポンスだったり、ジャンプだったり、サークルモッシュだったり、ノリ方が違うんです。Initial’Lになってロックバンドともヴィジュアル系とも対バンしてきましたけど、こっちから提示しないとお客さんもどうしていいのかわからないのかなって。対バンのファンの方も巻き込みたい気持ちもありますし。

――ライブの話が出たところで11月6日には『Initial'L 2nd Anniversary Night Party』 と題して東京・初台 The DOORSでワンマンが予定されています。2周年を迎えるまで早かったですか?

悠希:早かったです。5個ぐらいバンドやった気がする(笑)。

一朗:早いけど濃いですね。5年分ぐらい詰まった2年間。

サトシ:いろんな人たちに支えられつつ「よく2年でここまで来たな」って。自分たちの音楽が理想に近づけているので。Initial’Lを始めた頃には全然見えなかった未来が見えてきていますね。

悠希:最初は不安ばっかりだったからね。

――2周年ライブはアニバーサリー的な内容になるんですか?

悠希:そうですね。ワンマンよりもう少し砕けたアフターパーティー的な感じにしたいですね。

緋遊:いつもは聴けない曲も聴けると思います。

悠希:過去から未来へっていう感じのライブになると思います。

――Initial’Lのオリコンへの印象も教えてください。例えばチャートの上位に入りたいという野望とか?

悠希:それはもちろん。ステータスになるものだし、バンドの資料にもオリコンチャートの何位って書けるしね。

ZERO:チャートっていろいろな人が見るものだしね。

一朗:野望としてはやっぱり入りたいよね。やりたい音楽を形にしたものが認められたら最高ですよね。1位とったらやばいよね(笑)。

――1位になったら、何したいですか?

悠希:焼肉とか食いに行きたい(笑)。

――笑。10月31日には「オリコンミュージックストア」で独占配信されるアルバム『Selected Initial'L』がリリースされますね。

悠希:はい。メンバーが選んだ曲がパッケージされています。今のInitial’Lのおすすめ曲はこの1枚を聴いておけばいいよって。それと『INITIALIZE』に収録されている「ALL I WANTED」をアコースティック・バージョンという形で新たにレコーディングしています。

――ひとりひとりセレクト曲とその理由を教えてください。

緋遊:「FIREFLY」ですね。Initial’Lになって初めてワンマンツアーをまわる上で僕たちをたくさんの人に知ってほしいという想いを込めて作った曲です。

ZERO:最新アルバムから「PLEASURE」を選びました。これからもライブでやっていくだろう曲であり、聴きやすくて激しい要素もあり押しです!

サトシ:「LAST FIGHT」ですね。Initial’Lがどういうバンドになっていくか見えていなかった時期に未来を照らした1曲でもある。歌詞も悠希が悩んでいたのでメンバーで集まってみんなで考えていったので、こういう裏エピソードを知った上で聴いてもらったらまた面白いかなって。

一朗:「Your Song」のライブ・バージョンを選びました。タオルを回す曲でライブで楽しんでいる様子も伝わってくると思います。

悠希:僕は「ALONE」を選びました。ひたすら一人ぼっちだって歌っている曲なんですけど、サビでは“僕が目覚めた時にはこの悪夢は終わるよ”って言い続けている曲です。「ALL I WANTED」は僕らのライブの鉄板曲でジャンプして一緒に楽しむ曲をあえてアコースティック・バージョンにしてみました。最近のインストアイベントではアコースティックライブもやっているんですが、その流れの中、今まで知らなかった自分たちの良さに気づけたので。

サトシ:スタイリッシュな感じになったのでオリジナルと聴き比べてほしいですね。

――最後に読者にメッセージをお願いします。

一朗:『INITIALIZE』で自分たちの音楽や未来を見せられたと思うので、好きか嫌いかで全然いいので、好きだなと思ったらライブに来てほしいですね。

ZERO:僕も同じですね。ステージに立っていつも思うのは自分も楽しんで、ファンの人が笑っていたり、はしゃいでいる姿がを見られればそれでいいなって。好きだと思ったら聴いてほしいし、それがバンドの結果にもなると思うので。

緋遊:Initial’Lはライブで完成するバンドだと思っています。これからもいろいろなことにチャレンジしたいと思っています。

サトシ:人生と同じでバンドも山あり谷ありですけど、よく思うのは楽しい時は悩みは置いておいて心から楽しまないとつまらないなって。ライブで俺たちと共有する時間が人生の山の地点だったら最高にうれしいですね。

悠希:今までアルバムやフューチャーロックについて語ってきましたけど、次に出す音源ってどうなるんだろう? ってワクワクさせて期待をいい意味で裏切るバンドでいたいですね。先が見えない怖いバンドでいたい。

――予想の斜め上を行くっていうことですね?

悠希:そうですね。今日、インタビューで話していて改めてそう思ったな。そういうバンドになりたい。



関連写真

  • Initial’L
  • Initial’L、リリース情報
  • 9月26日に発売した1stアルバム『INITIALIZE(イニシャライズ)』(初回盤)
  • 9月26日に発売した1stアルバム『INITIALIZE(イニシャライズ)』(通常盤)

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