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マシンガンズ滝沢、“ゴミ本”に込めた思い コメンテーターに色気?「講演会もやりたい」

 お笑いコンビ・マシンガンズ滝沢秀一(41)が、自身のツイッターで「ゴミ清掃員の日常」とのハッシュタグでつぶやいている内容が好評を博して、このほど『このゴミは収集できません』(白夜書房)として1冊の本になった。もともとはダウンタウンになりたいと憧れて入った芸人の世界。そんな彼が、一体なぜ“ゴミ清掃員”となり、書籍を出すまでにいたったのか。そのいきさつと、同書に込めた思いを聞いた。

マシンガンズ・滝沢秀一 (C)ORICON NewS inc.

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■ゴミ本誕生は有吉弘行のおかげ? ゴミ清掃員の心得を力説

 先月12日放送のJFN系ラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』に電話出演した際、事務所の先輩芸人である有吉弘行(44)から、今回の書籍化にあたって取材を受けた時にどう説明すればよいかを丁寧に“レクチャー”されていた滝沢。まずは、出版のいきさつから聞いてみた。「すべて有吉さんのおかげです。恩人でしょうね。有吉さんの家の方向を知っていますけど、やっぱりそっちに足を向けて寝てないというか…。ちゃんと言いましたから、これでノルマ達成ということで(笑)」。ツイッターに何気なくあげた投稿が、あれよあれよという間に反響を呼んだ。

 「いろいろとツイートしている中のひとつとして、ゴミ清掃に関するツイートをしたら、それを有吉さんがリツイートしてくれて、一気に広がったので、だったら毎日続けてやってみようということになりました。そこから本を出させていただくまでになったのですが、この本を担当している方が『サンドリ』を聴いているゲスナー(リスナーの愛称)だったということもわかって、本当に有吉さんのおかげなんです。すでに2回も言っていますから、これで有吉さんからもほめられますね(笑)」。

 書籍の中でも触れられているが、ゴミ清掃員を始めたのは36歳になってから。「その年に子どもができたので、嫁から『40万持ってこい』と言われまして(苦笑)。それで、アルバイトを探し始めたのですが、なかなか見つからなくて…。よくよく考えると、この年齢で『芸人をやっているから、そっちの仕事が入った時は休みの融通をきかせてほしい』なんて言う人を雇わないですよね。それで、芸人をやめた奴に相談して、この仕事に就くことになりました」。

 一週間の決まったコースを毎日回収し続ける常勤が休んだ時に、その代わりを担当する非常勤として働いている滝沢。そのため、仕事の内容が毎日変わるというハードなもので、朝5時に起きることもあるという。「この仕事を始めてからは、お酒もあまり飲まなくなりましたし、ご飯を食べて運動をするので、本当に健康になりました。やっぱり体力仕事なので、とりあえずエネルギーが必要。最近は力を抜いてもいいところがわかってきたので(収集場に)着いてからの一生懸命感と能率の良さで勝負しています(笑)。お笑いがない日は全部この仕事に入っていて、多ければ週5から7とかもありますから、体調管理も大切なんです」。

 それぞれの季節に応じての悩みはあるが、ゴミ清掃員にとって“暑さ”はやはり大敵。先日放送された、コンビでのレギュラーラジオ番組『ネガ→ポジ』(ラジオ日本 毎週土曜 深2:00)では、扇風機つきの“空調服”を買ったことを興奮気味に話していたが、暑さ対策には抜かりがない。「自家製で経口補水液も作ります。買うとなかなか大変で、198円くらいするでしょ? でも、考えてみたら砂糖と塩と水だけなので、割合だけわかれば作れるんです。まずは割り箸を濡らして、そこに塩をくぐらせる。それを2回やって、水の中でかき混ぜて、砂糖を加えたら経口補水液になるんです。それだけだと市販のものと違って、クソまずいので、レモン汁をいっぱい入れて、ただのレモン水みたいな感じで飲んでいます(笑)。やっぱり塩分が大事で、梅干しを食べた時に劇的に回復するんです」。

伊集院光もラジオで絶賛した“視点” 本のヒットで本格ブレイク狙う

 こうした生活の中から生まれるエピソードの数々、面白くないわけがない。今回の書籍の各章のタイトルを眺めてみると「ゴミ清掃員プロファイラー」「ゴミ清掃員のおすすめ物件」「ゴミ清掃員、格差を斬る」といったゴミを通して身につけた生活の知恵から、「嘘に翻弄されるゴミ清掃員」「ゴミ清掃員とゆかいな仲間たち」といった人間味あふれるものまで、あらゆる角度から軽快なタッチで掘り下げられていく。そんな、滝沢の視点を通した同書の魅力について、伊集院光はラジオ番組『月曜JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ 毎週月曜 深1:00)の中でこのように形容していた。

 「ゴミ収集をしながら気付いたことをまとめたネタ集みたいな本なんですけど、すごい好きで…。お笑いのアンテナを立てたままだったら、何をしていようが、ましてやそこからネタを拾うセンスのある人であれば、それはお笑いをやっていることだって思う。普通だったら『今、ゴミ清掃のバイトでお笑いができていない』と言い訳をするところを、滝沢くんは全く必要がない。だから、これを見て『いつもラジオでしゃべろう』と思いながら生活をしていれば、それはラジオをやっているのと同じだと思えるんだっていうのを、僕は滝沢くんから教わった」。

 今年はマシンガンズを結成してから丸20年というメモリアルイヤー。「節目ですよね。20年前の自分に『お前は将来、ゴミの本を出すぞ』って言ったら、絶対ゾッとされると思います(笑)。当時はダウンタウンさんみたいなスターになりたかったですから、意味がわからないっていう顔をするでしょうね。今はもう、みんなで助け合って近い世代の芸人がひとりでも多く生き残ればいいなと思っています。ちょっと後輩がオードリーとかナイツとかで、当時は一緒にライブをやっていて…。2組は売れてからも番組とかライブとかにも呼んでくれて、本当にありがたい。あとはオレらがなんとか売れて、30〜40年後にみんなで『あの頃は良かったな』って言い合いたいですね」。

 この本が出版されることを受けて、相方の西堀亮(43)とはどういった会話を交わしたのだろうか。「何か『売れたらいいね』みたいなことは言ってくれていました。40歳も超えてきたので、お互いに嫉妬するとかがなくて、素直に応援する(笑)。西堀も芝居をやっているんですけど、それで良くなったらいいねっていう。どっちか片方が売れたら、それにもう片方は引っ張られるので。営業とかも入ってくるので、それで稼ぎたいというのが本音です(笑)」。本がヒットした際の印税の使い道については「まずは生活を立て直して、嫁のお母さんとオレのお母さんにお金を返す。子どもが大きくなって、ちょっと手狭にもなってきたので、1部屋増やしたいな」と話す滝沢だが、その先の展開もしっかり見据えている。

 「やっぱり、この本をきっかけにテレビのコメンテーターや講演会のお仕事もやりたい(笑)。あとは海外事情も取材したいですね。ダイオキシンってほとんど発展途上国が出しているので、そういうのはどうしていくのかを追っかけてみたり、ゴミを通して世界を見るみたいなことをやってみるのもアリかなと。今までの芸能生活で大していいことなかったので、20年間やってきて、少しくらいいいことがあってもいいんじゃないかなって(笑)。この本を読むと、自分の生活習慣を見直すきっかけにもなると思うので、ぜひ手にとっていただけたらありたがいです」。撮影用に清掃服に着替えてくれていた滝沢は、まっすぐな目をこちらに向けていた。

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  • マシンガンズ・滝沢秀一 (C)ORICON NewS inc.
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