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宮迫博之、役者業の転機を語る コンビ結成30周年で感謝「運命だったのかな…」

 お笑いコンビ・雨上がり決死隊宮迫博之(48)。バラエティー番組のMC業を中心に活躍しているが、俳優としてのキャリアも長い。そんな宮迫が今回、約10年ぶりに舞台に出演。作・演出をえのもとぐりむ氏が手がける『アイスベリーバグ』(東京・CBGKシブゲキ!!  7日〜9日)で、殺人ミステリー新作を執筆している作家という役どころに挑戦する。これまでのキャリアとは、また違ったジャンルに飛び込む宮迫に、役者としての転機、結成30周年という節目を迎えたコンビの今を聞いた。

役者業の転機を語った宮迫博之 (C)ORICON NewS inc.

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■役作りをしない意外な理由 運命変えた古田新太との出会い?

 舞台出演を決めたきっかけとなったのは、事務所の後輩芸人・東京ダイナマイト松田大輔。「松田が出ている、ぐりむくんの舞台を見に行ったのですが、出ている役者の人たちがうらやましいなと感じて『僕もこの中に入りたい』と。それで、打ち上げに顔を出させてもらった時に、その気持ちを伝えました。芸人の笑いと、演劇の笑いってリズムや間といった部分で違いがあるのですが、ぐりむくんの作品はその両方が活きるなと思ったので、そこに融合してみたかったんです」。

 会場となる東京・CBGKシブゲキ!!の収容人数は、観客席242席と車椅子スペース2席。非常に狭いキャパでの舞台となるが、「特にお笑いなんて、デカすぎる会場だと伝わらないですから。何百人という会場での空気感、タイムラグのない伝わり方ができるくらいの会場はいいですよね。やっぱり、デビュー当時は100人入るかどうかっていうところでずっとやってきましたから、好きですね。ただ、あの時はだいぶ尖っていて『全員潰したるわ』くらいの気持ちでやっていました(笑)。みんな、お互いにそう思っていたし、今とは違った雰囲気でしたね」。

 ぐりむ氏から「宮迫さんは“演出脳”があるから、すぐにこちらの意図を汲み取ってくれる」と役者としての賛辞を送られるも「えっ、そうなの…。怖い話、何も考えてないんですよ」と照れ笑い。その上で、意外な事実を教えてくれた。「役作りをしたことがないから、わからないんです。例えば時代劇をやらせてもらうとしても『その時代に生きてないからな』というのがあって(笑)。セットに入って、衣装を身につけたら『なるほどね』となりますけど、自宅のリビングで何をしたらいいのかがわからない。あと、自分ではこっち側に相手がいると想定していて、実際に現場に行ったら、逆向きだったということになると、全部が台無しになりますよね(笑)。だから、役作りはやめました」。

 役者としてのキャリアも20年以上。1988年にNSC(吉本総合芸能学院)の門をたたく前に、その当時勢いのあった関西の劇団のけいこ場を訪れたことがあったという。「もともとは役者志望だったので、劇団☆新感線や劇団そとばこまちといったところに行ってみたんですけど、全員がダラダラしているように見えたんです(笑)。あと、その時にたぶん古田新太さんを、新感線のけいこ場でお見かけしたと思うんですけど『ぶっさいくな人がおるな』と(笑)。それで、ここはアカンと思ってNSCに入ったんです。後々、古田さんと一緒にお仕事することになるのですが、その時『絶対、僕見ました。だって、ダントツでブサイクやったもん』って話しました(笑)」。

■フジ『救命病棟』大抜てきの舞台裏 コンビ結成30周年も淡々

 売れっ子芸人の“卵”としてのしのぎを削って行く中、俳優業に対する思いに変化が訪れていた。「よしもとに入って、俳優になりたいなんて言える状況ではなくて、まずこの中で勝ち上がらないといけないということで必死でした。『役者になりたい』ということを完全に忘れた頃にお芝居のお仕事をいただいたので、すごくリラックスして臨むことができました」。役者としての転機になった作品を聞くと「一番は(1996年公開の映画)『岸和田少年愚連隊』です。それをフジテレビの『救命病棟24時』の脚本家さんと監督さんがご覧になっていたようで、大抜てきでキャストに入れていただきました。この作品に出たことで、街を歩いたら『馬場先生』と役名で呼ばれる経験もさせてもらったので、印象深いです」。

 気付けば、今年はコンビ結成30周年というメモリアルイヤー。何かコンビとしてやる予定などはないのだろうか。「おかっぱさん(相方の蛍原徹)はタイプ的に『何かやりたい』って思っているでしょうけど、結局ネタを考えるのは僕ですからね…。20周年の時も『何かやりたいな』みたいなことをマネージャーに言っていたらしいのですが、『ふざけんな。こっちは忙しいんじゃ』と言いたいですね(笑)。だからといって、ゲストを呼んでやろうということで(明石家)さんまさんとか松本(人志)さんクラスに話がいって、お2人がやさしいから、サプライズで来ていただくとなると、それは緊張で耐えられないです(笑)」。

 今でも定期的に、東京・新宿のルミネtheよしもとで“コンビ”としてネタを披露している。「おかっぱさんが『生の客の前でやりたい』と言い出して、腹が立ったんですけど、それは大事なことだと思ってやっています(笑)」。舞台の上でネタを見せていく中で、実感するのはテレビでのコントとの違いだ。「20年くらい前までは、単独ライブをやるにあたってコントをいっぱい考えてやっていたんですけど、もうネタを考える脳じゃなくなっているんです。“バラエティー脳”になっているから、たぶんテレビコントやったら考えられるんですけど、舞台のコンビでやるコントは、そんなにたくさん考えられないかな。やっぱり、舞台とテレビのコントって全然違うんですよね」。

 そんな中にあって、日々のバラエティー番組、俳優業と並行して、笑いの舞台に立ち続けている宮迫。最後にこれまでの自身の歩みを振り返ってもらった。「先ほども言いましたけど、お芝居も気付けば20年以上やらせてもらって、コンビも30周年を迎えて、本当にありがたいですよね。こうやって考えると、あの時、古田さんを見て、NSCに入ることを決めたのも運命だったのかなと(笑)」。

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