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ロバート・キャンベル氏、同性愛公表から1週間で心境「空気が少し軽くなった」

 日本文学者で東大名誉教授のロバート・キャンベル氏(61)が21日、コメンテーターを務める日本テレビ系『スッキリ』(月〜金 前8:00)に生出演。先週、自身が同性愛者であり20年近く同性のパートナーがいることを自身のブログで告白し、自民党議員の「(同性愛は)趣味みたいなもの」という発言に憤りをつづった。ブログは大きな反響を呼んだが、投稿から1週間経ったこの日、番組ではキャンベル氏が改めてブログに込めた思いなどを語った。

ロバート・キャンベル氏 (C)ORICON NewS inc.

ロバート・キャンベル氏 (C)ORICON NewS inc.

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 1週間経ち現在の心境をMC・加藤浩次から聞かれたキャンベル氏は「いつもと同じ、だけれど、空気が少し軽くなった」とフリップで明かし「SNSでたくさんメッセージが届いた。シングルマザーや障がいを抱えた方といった、何か事情があって前に進めないという人たちからも、勇気をもらったと声をいただいた」と反響の大きさを明かした。

 続いて加藤から「でも、キャンベルさんは(同性愛者であることを)全部隠してたわけじゃないですもんね?」とたずねられ「そうなんです。日常の中で知ってる人はたくさんいたけど、これまでパブリックな言説のなかで発言はしてこなかったということ。だから(反響の大きさに)あ、ちょっと大変なことになったというのはありました」と戸惑った部分もあった様子。

 また、カミングアウトして良かったと思うかとの問には「僕自身は良かったと思っている」ときっぱり。その上で「LGBTの人たちは(自分のような)こういう性格の人ばかりと類型的にとらえられてしまうけれど、政治的な志向や付き合い方それぞれ違って、カミングアウトしなくてもいいという人もいる。ただ、それができないでいる、排除はしないけれど手を挙げないでほしい、というこの国の空気、教室や職場や家族の中で人々のポテンシャルを妨げている、そういう人たちの生きづらさを増やしている、というのは実感した」と改めて警鐘を鳴らした。

 続けて「ここ2、3年は少しづつ(状況が)動いているというのは肌の感覚で感じますけれど、それでもやっぱり(LGBTの人たちは)みんな計算しているんですよ。ここで言うことで自分のどういう部分が失われる、奪われるのかというのを冷静に見ている」と言い、面接などあらゆる場面で、カミングアウトがベターかどうかを常に判断していると指摘。「自分の資質の一つとして伝えることができないというのを感じるし、その人の可能性を狭めているというのはあると思います」と、LGBTの人々への理解がまだ十分とはいえない状況だと訴えた。

 性的マイノリティーの多くがカミングアウトに悩む現状については「公表っていうのはとても難しいことで、この人には言っている、言っていないという段差がある」と説明。一方で「僕が『ちょっと空気が軽くなった』と言ったのは、(公表して)段差がなくなったんです。一瞬にしてでこぼこがなくなったから、薄い膜が取っ払われて、酸素が空気がおいしいっていうのがある」とにこやかな表情もみせていた。
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