NHK総合で4月8日にスタートするアニメ『ピアノの森』（毎週日曜　深0：10）の記者発表会が5日、都内で開催され、声優の斉藤壮馬（一ノ瀬海役）、諏訪部順一（阿字野壮介役）が登壇。最新PVのお披露目や劇中の演奏シーンを担当するピアニストの紹介VTRを見ながら、放送開始への期待感などを語った。さらに、サプライズゲストとして、阿字野壮介のメインピアニストを担当する反田恭平が登場し、名刺代わりにピアノで「ショパン エチュード イ短調 25-12 大洋」を演奏した。

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　最新PVについて、斉藤は「原作でもすごくすてきなシーン。せりふの前に、カイくんが深呼吸するところは何テイクか撮っていて。僕も初めてカイくんを演じる日だったので、その緊張がこれから演奏するカイくんの緊張とシンクロできたんじゃないかな」と、裏話を明かし「放送に向けてさらにクオリティーは上がっていくと思う」とアピールした。

　諏訪部は「色がついて、音がついて、動くキャラクターを僕らもきょう初めて見ました。でも、ピアノの動き、すごくない？　僕らが言うと自画自賛感もあるんですが、ピアノをフィーチャーした作品なので、演奏シーンも非常にこだわっていると監督もおっしゃっていた。そのことばに違わぬ映像になっている」と大興奮。

　本作では、世界で活躍するピアニストによる演奏が、目玉の一つでもある。阿字野役の反田は、モスクワ音楽院に首席で入学、現在はショパン大学に在学中。デビュー2年目にして全国ツアーでも2万人を動員。今最も勢いのある若きピアニストだ。

　雨宮修平の演奏は、ウィーン国立音楽大学及びイモラ国際ピアノアカデミーに特別奨学生として学び、ウィーン楽友協会大ホールにもデビューしている実力者・高木竜馬。中国出身のパン・ウェイの演奏は、中国出身で現在、名門ジュリアード音楽院で研鑽を積む牛牛（ニュウニュウ）。ポーランド出身のレフ・シマノフスキの演奏は、やはりポーランド出身のシモン・ネーリング。フランス出身でモデルもこなすショパン・コンクールの参加者ソフィ・オルメッソンの演奏は、フランスのジュリエット・ジョルノーが担当する。

　さらに、小学生時代の主人公・一ノ瀬海と、友人でありピアノのライバルでもある雨宮修平、またカイが初めて出場したピアノコンクールで出会った丸山誉子のピアノ演奏を担当するのは、オーディションを経て、ジュニアピアニストの上原心音、大山桃暖、佐原冠、馬場彩乃の4人が選ばれた。

　諏訪部は「キャラクターの出身地に合わせて、それぞれの国のピアニストが演奏を担当するところがリアル」、斎藤も「自分の演奏ではなく、キャラクターが弾いている想定で演奏するって、すごい」と、ピアノの“演技”に興味津々。

　反田は「僕はピアノを勉強している身ですので、（一色まこと氏の）原作は中学・高校の頃によく読んでいましたし、今回のお話をいただいたのは昨年なんですけど、『ピアノの森』と聞いた瞬間、『イエス』と、即答でした。キャラクターの中では阿字野先生が大好きだったので、ヤッター！　という感じ。阿字野先生の名に恥じないように生きていきたい」と思い入れたっぷり。「僕なりに阿字野を表現するために努力しましたので、アニメに合った演奏になっていたらいいなと思います」と自信を見せていた。

　また、「ピアノを弾く以外、遊ぶものが何もなかった」というロシア留学中、日本から持っていったアニメのDVDをよく観ていたそうで、斉藤＆諏訪部との初対面に「生でお会いできてうれしい」と感激。諏訪部は「ピアノの阿字野とせりふの阿字野、二人三脚で、いや絵の阿字野もいるので三つ巴で、いいキャラクターに育てていきたい」と抱負を語っていた。

■追加発表されたキャスト
パン・ウェイ…中村悠一
レフ・シマノフスキ…KENN
丸山誉子…悠木碧
ソフィ・オルメッソン…伊瀬茉莉也
カロル・アダムスキ…小西克幸
平田光生…豊永利行
佐賀武士…遊佐浩二
司馬高太郎…家中宏
雨宮奈美恵…三宅麻理恵
亜理沙…広橋涼
金平大学（キンピラ）…くまいもとこ
一ノ瀬怜子…坂本真綾
雨宮洋一郎…田中秀幸
J=J・セロー…島田敏