米津玄師とコラボした「打上花火」が大きな話題となったラップシンガー・DAOKO。さらに岡村靖幸、BECKともタッグを組むなど、国内外から注目される存在だ。15歳でニコニコ動画に楽曲を投稿。その後は、映画『渇き。』挿入歌、専門学校HALの2016年度CMソングに参加するなど、まさに引く手あまた。そんなDAOKOは、自分に才能があるとするならば、「人と人をつなぐ力、触媒力」だという。注目のアーティスト、DAOKOの正体とは?
◆米津さんとコラボすると決まったときは不思議な気持ちでした
――DAOKO×米津玄師による「打上花火」(映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』主題歌)が話題になりました。また、岡村靖幸さん、海外ではBECKともコラボ。
【DAOKO】米津さん、岡村さん、BECKさんはすごく尊敬しているクリエイターですし、一緒に楽曲を制作できたのは嬉しいです。米津さんは、私が中学生のときにニコニコ動画に投稿を始めたときは(ボカロP“ハチ”として)すでに有名で、素晴らしい楽曲をたくさん残していて。リスナーとしても衝撃を受けましたし、コラボすると決まったときは不思議な気持ちでした。ただ、二人の名前が並んでいる以上、自分にできることを最大限に出せるように尽力するしかないので。それは岡村さんのときも同じです。もともと私がファンで、「ぜひ岡村さんと曲を作ってみたいです」と言い出したんですよ。
――「打上花火」は22日の『ミュージックステーション スーパーライブ2017』(テレビ朝日系)でも披露。メディアに出ていくことも増えましたが?
【DAOKO】テレビなどに出演するときは、もちろん制作時のテンションとは違いますし、意識的にスイッチを切り返ることができるようになったと思います。普通の状態で出て行っても上手くいかないし、伝わらないと思うんです。演じているわけではなくて、作品に対して真摯に向き合っているところを観てもらうのが一番だし、ハッとしてもらえるんじゃないかなと。
◆「ラップって楽しそう」というところから入って、ニコニコ動画に投稿
――米津さん、岡村さんコラボ曲を含む2ndアルバム『THANK YOU BLUE』は、どのような作品でしょうか。
【DAOKO】前作の『DAOKO』(2015年)は3年間のインディーズの集大成であり、メジャーデビューにあたって自己紹介になるような内容のアルバムだったんです。その後の2年半はすごく長くて――年齢的には17歳から20歳になるまでの時期ですね。興味の方向や好きな音楽もどんどん変わっていった。今回のアルバムは最初から全貌が見えていたわけではなく、目の前にある楽曲に取り組み続けて、そこで出来たものをパッケージした作品なんです。
――音楽性も変化している?
【DAOKO】もともと私は「ラップって楽しそう」というところから入って、ニコニコ動画に投稿するようになったので、そこまで音楽を聴いていたわけではなかったんです。だからルーツと言えるものを強いて挙げるなら、ニコニコ動画で知った楽曲、特にボーカロイド音楽、打ち込みの音楽。その後、インディーズ、メジャーと活動を続けながら、いろいろな音楽を聴いて、吸収してきた感じなんですよ。それは今回のアルバムにも出ていると思います。
◆私に秀でている部分があるとすれば、人と人をつなぐ力、触媒力なのかな
――セルフプロデュースの能力が高いように思います。
【DAOKO】そうありたいとは思っています。それに、DAOKOは私個人ではないという感じもあるんですよね。制作にはサウンドプロデューサー、トラックメイカーに参加してもらっているし、チームでやっている感じ。現時点では自分だけで曲は作れないし、楽器も弾けない。だけど、自分が発したものを強化したり、肉付けして作品にできる環境があるんですよね。つまり人に支えられながら活動しているわけですが、自分には触媒的なところがあると思うんです。私に秀でている部分があるとすれば、人と人をつなぐ力、触媒力なのかなと。声と歌詞にはオリジナリティがあると思っていますけどね。
――DAOKOさんを介してクリエイターやアーティストがつながっていると。
【DAOKO】それは今後も続けたいと思っています。ジャンルや形に捉われないで、自分の心が動くものに対して誠実であるというのが、私のスタイルだと思っていて。この先どうなるかはわかりませんが、出会ったものによって、自分の音楽も変わっていくんだろうなと思っています。
(文:森朋之)
◆米津さんとコラボすると決まったときは不思議な気持ちでした
――DAOKO×米津玄師による「打上花火」(映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』主題歌)が話題になりました。また、岡村靖幸さん、海外ではBECKともコラボ。
【DAOKO】米津さん、岡村さん、BECKさんはすごく尊敬しているクリエイターですし、一緒に楽曲を制作できたのは嬉しいです。米津さんは、私が中学生のときにニコニコ動画に投稿を始めたときは(ボカロP“ハチ”として)すでに有名で、素晴らしい楽曲をたくさん残していて。リスナーとしても衝撃を受けましたし、コラボすると決まったときは不思議な気持ちでした。ただ、二人の名前が並んでいる以上、自分にできることを最大限に出せるように尽力するしかないので。それは岡村さんのときも同じです。もともと私がファンで、「ぜひ岡村さんと曲を作ってみたいです」と言い出したんですよ。
――「打上花火」は22日の『ミュージックステーション スーパーライブ2017』(テレビ朝日系)でも披露。メディアに出ていくことも増えましたが?
【DAOKO】テレビなどに出演するときは、もちろん制作時のテンションとは違いますし、意識的にスイッチを切り返ることができるようになったと思います。普通の状態で出て行っても上手くいかないし、伝わらないと思うんです。演じているわけではなくて、作品に対して真摯に向き合っているところを観てもらうのが一番だし、ハッとしてもらえるんじゃないかなと。
◆「ラップって楽しそう」というところから入って、ニコニコ動画に投稿
――米津さん、岡村さんコラボ曲を含む2ndアルバム『THANK YOU BLUE』は、どのような作品でしょうか。
【DAOKO】前作の『DAOKO』(2015年)は3年間のインディーズの集大成であり、メジャーデビューにあたって自己紹介になるような内容のアルバムだったんです。その後の2年半はすごく長くて――年齢的には17歳から20歳になるまでの時期ですね。興味の方向や好きな音楽もどんどん変わっていった。今回のアルバムは最初から全貌が見えていたわけではなく、目の前にある楽曲に取り組み続けて、そこで出来たものをパッケージした作品なんです。
――音楽性も変化している?
【DAOKO】もともと私は「ラップって楽しそう」というところから入って、ニコニコ動画に投稿するようになったので、そこまで音楽を聴いていたわけではなかったんです。だからルーツと言えるものを強いて挙げるなら、ニコニコ動画で知った楽曲、特にボーカロイド音楽、打ち込みの音楽。その後、インディーズ、メジャーと活動を続けながら、いろいろな音楽を聴いて、吸収してきた感じなんですよ。それは今回のアルバムにも出ていると思います。
◆私に秀でている部分があるとすれば、人と人をつなぐ力、触媒力なのかな
――セルフプロデュースの能力が高いように思います。
【DAOKO】そうありたいとは思っています。それに、DAOKOは私個人ではないという感じもあるんですよね。制作にはサウンドプロデューサー、トラックメイカーに参加してもらっているし、チームでやっている感じ。現時点では自分だけで曲は作れないし、楽器も弾けない。だけど、自分が発したものを強化したり、肉付けして作品にできる環境があるんですよね。つまり人に支えられながら活動しているわけですが、自分には触媒的なところがあると思うんです。私に秀でている部分があるとすれば、人と人をつなぐ力、触媒力なのかなと。声と歌詞にはオリジナリティがあると思っていますけどね。
――DAOKOさんを介してクリエイターやアーティストがつながっていると。
【DAOKO】それは今後も続けたいと思っています。ジャンルや形に捉われないで、自分の心が動くものに対して誠実であるというのが、私のスタイルだと思っていて。この先どうなるかはわかりませんが、出会ったものによって、自分の音楽も変わっていくんだろうなと思っています。
(文:森朋之)
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2017/12/23