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ネタ順配慮の『M-1』新ルール 「トップバッター不利&敗者復活有利説」を追う【後編】

 漫才日本一を決める『M-1グランプリ2017』決勝進出者が15日に発表され、ジャルジャルかまいたちカミナリマヂカルラブリー、ミキ、さや香、とろサーモン和牛、ゆにばーすの9組に決定した。例年であれば、決定と同時にネタ順の抽選が行われるが、今回から「笑神籤(えみくじ)」と呼ばれる新ルールが導入された。前編では、同ルールの内容をひも解きながら、『M-1』と同大会が復活するまでの2011年から14年まで『THE MANZAI』における「トップバッター不利説」を検証。ここでは、大トリでネタを披露する「敗者復活組」に焦点を当ててみたい。

 『M-1』における敗者復活制度は、2002年の第2回からスタート。ネタ順がラストとなる敗者復活組からの上位3組の最終決戦進出は11組中8組で、そのうちサンドウィッチマン(07年)とトレンディエンジェル(15年)の2組は優勝。直近の6大会では、必ず最終決戦へと駒を進めており、トップバッターと比べると戦績の差は歴然としている。03年の敗者復活組であったアンタッチャブルが、翌04年に見事優勝したことで、現在まで続く「敗者復活有利説」の源流ができてきたと考えられる。

 3年後の07年にサンドウィッチマンが、敗者復活からの下克上を達成したことで、その流れは一気に加速。翌08年には「ズレ漫才」を披露したオードリーが、出場9組中最高得点を獲得して最終決戦へと進出。審査員の松本人志が「最後には(エントリー番号の)4431まで面白く見えた」と語ると、MCの今田耕司も「会場の空気を全部持っていった」と舌を巻くほどのインパクトを残し、惜しくも準優勝となったものの、『M-1』をきっかけに大ブレイクを果たした。

 以降は確実に最終決戦へと進んでいることから、決勝当日に行われる準優勝進出者たちによる敗者復活決定戦の行方が、本戦と同等に注目されるようになった。今年も、南海キャンディーズ三四郎さらば青春の光スーパーマラドーナといった実力派がズラリと顔をそろえていることから、最終決戦に進む可能性は十二分にある。

 一方の『THE MANZAI』は、決勝に進めなかった「本戦サーキット」の上位10組による「ワイルドカード決定戦」を実施して、敗者復活組を決定。全グループの大トリでネタを披露する仕組みとなっているが、2011年の銀シャリ、12年のエルシャラカーニ、13年の流れ星、14年の三拍子と、こちらはいずれのコンビも最終決戦進出を逃している。この理由としては、『M-1』の点数制と違って投票制になっていることや、グループ分けされていることなどが考えられるが、いずれもトップバッターよりは好成績を収めている。(※審査員の獲得票数が最下位と同じ場合は「ワラテン」のポイント差で順位づけをした)。

 トップバッターと、最後にネタを披露する敗者復活組との戦績比較で見えた逆転現象。そんな中にあって行われた、今回の『M-1』ルール改定。新たな試みとあって、例年以上にざわついた中でのネタ披露となるため、むしろトップバッターにかかる負担はかなり大きなものとなるだろう。しかし、いやだからこそ、そんな空気を吹き飛ばすような圧倒的なネタを見せつけて、優勝をかっさらう姿を見てみたい。ネタ順に配慮した新ルールによって、コンテストとネタ順にどのような変化が生じるのかも見どころだ。

 準決勝進出組で行われる『M-1グランプリ2017 敗者復活戦』は、12月3日の決勝当日に行われ、その模様は同局系で放送される(後2:30)。

■『M-1グランプリ』歴代の敗者復活組(最終順位)
2002年 スピードワゴン(7位)
2003年 アンタッチャブル(3位)
2004年 麒麟(3位)
2005年 千鳥(6位)
2006年 ライセンス(6位)
2007年 サンドウィッチマン(優勝)
2008年 オードリー(2位)
2009年 NONSTYLE(3位)
2010年 パンクブーブー(3位)
2015年 トレンディエンジェル(優勝)
2016年 和牛(2位)

■『THE MANZAI』歴代のワイルドカード組(最終順位)
2011年 銀シャリ(グループ内3位)
2012年 エルシャラカーニ(グループ内3位)
2013年 流れ星(グループ内2位)
2014年 三拍子(グループ内2位)

■『M-1グランプリ2017』敗者復活をかけて戦う準優勝進出者(※エントリーナンバー順)
相席スタート、東京ホテイソン、ランジャタイ、アイロンヘッド、からし蓮根、霜降り明星、笑撃戦隊、スーパーマラドーナ、アインシュタイン、三四郎、Aマッソ、見取り図、さらば青春の光、南海キャンディーズ、ニューヨーク、ハライチ囲碁将棋、大自然、セルライトスパ、天竺鼠



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