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ムロツヨシ「飲み会のような」トークライブで見えた人気の秘けつ 愛され俳優のおもてなしとは?

 俳優のムロツヨシ(41)が13・14日、東京・豊洲PITでトークライブ『ムロツヨシ、バナシ.27』を開催した。ORICON NEWSは、13日の同ライブに独占密着。数々の注目作に出演する売れっ子俳優・ムロツヨシの人気の秘密に迫った。

トークライブ『ムロツヨシ、バナシ.27』を開催したムロツヨシ (C)ORICON NewS inc.

トークライブ『ムロツヨシ、バナシ.27』を開催したムロツヨシ (C)ORICON NewS inc.

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 これまでは新宿・ロフトプラスワンで行っていた同トークライブだが、今回は会場を豊洲PITに移してキャパを拡大。会場に入ると、テーブルと書かれた段ボールがイスの上に置かれていた。これは「飲み会みたいな雰囲気で、飲んだり食べたりしながら楽しんでもらいたい」というムロの思いから設置されたもの。こうした細かい心配りと、前説に立った同じ事務所のお笑いコンビ・ラブレターズが会場の空気を和らげていく。

 開演時間になると、今回の主役であるムロが登場。「ムロツヨシです!」と地声であいさつすると、会場から惜しみない拍手が送られた。「これまでは150人くらいのキャパでやっていたのですが、今回は800を超える会場になって…」とやや緊張した表情。イスの上に段ボールが置かれているため、各席の距離に余裕のあるレイアウトになっているが、『ニコニコ生放送』で同ライブを視聴しているユーザーからすれば、会場後方のカメラ越しからでは一見“空席が多い”状態に見えるため「ニコ生をご覧の皆さん、決して空席じゃないですからね!」と自らツッコミをいれて笑いを誘った。

 自身のトークライブに初めて訪れる観客が多いことを知ると「これまでのゲストを見て、来ようと思った方もいらっしゃるかもしれないですけど、先に言っておきます。小栗旬、山田孝之は来ませんよ。きょうは、私ひとりで勝負しますから」と力強く宣言。「飲み会のような雰囲気で…」というコンセプトのもと、観客と一緒になって「乾杯!」をする場面では壇上から観客席へと降りていき、後方の席まで丁寧に回っていくなど、アットホームな雰囲気で2部制のライブが幕を開けた。

 第1部のメインは「みんなでムロツヨシを振り返ろう」と題して、自身のウィキペディアをスクリーンに映し出し、本人がその場で解説・修正することに。一つひとつの記述をチェックしながら、当時の思い出話や後日談などを披露。途中、自身が真剣に考えているテーマにぶち当たると、テレビではあまり見られない落ち着いたトーンで熱弁。ふと我に返り「まさか、こんなトークをするとは…もうこんな時間になっちゃった。でも、これがムロツヨシの本音です」と茶目っ気たっぷりに話すと、会場がどっと沸いた。

 その後は質問コーナーを設けたが、ここでもムロらしい展開に。「高校時代は何をしていましたか?」といった純粋なファン目線の質問から「ムロさん、お酒飲んでいますか?」との気遣いや「手を挙げたはいいものの、質問が思い浮かばないのですが…」といったクセの強いものまで、さまざまなタイプの質問が寄せられた。ほどなくして、1部が終了。ムロが「それでは、少し休けいして2部に入ります」と言って立ち去ろうとすると、観客が「ムロさん、休けいは何時まで?」と一言。「そうだった! 15分くらいでお願いします」とムロが改めてアナウンスする様子は、何とも“飲み会”らしい印象的なシーンだった。

 第2部では、自らが脚本・演出・出演する舞台『muro式』の集大成となる『muro式.10』の発表会見を実施。自らが司会となって、メンバーであるヨーロッパ企画永野宗典本多力を迎え入れると「『muro式.1』で幕を開けた時に一緒のメンバーになってくれた2人と一緒に、区切りの『muro式.10』。ここで一回終わるといいますか、新しい舞台生活を始めるためにも一回区切りをつけなきゃいけないということで、お2人と一緒に幕を閉じるということをやりたい」と自身の思いを打ち明けた。

 ムロの「唯一、取材に来てくれました」との呼び込みで、記者も舞台に上がらせてもらうと、会場から放たれるパワーにただただ圧倒された。そんなに記者に「取材に来てくれた方を中心に、会場の皆さんから質問を受けようと思いますが?」と“ムロ劇場”の端役としての役割も与えてもらい、最後まで何度も媒体名をアピールしてくれた。永野と本多を交えた3人でのトークでは、ムロが時には聞き手に回って大笑いしながら、今回の舞台の情報を観客に自らの言葉でしっかりと伝えていった。真っ先にファンに報告したい…ここで会見の場を設け、観客からの質問に答えていくのもムロなりのおもてなしだ。

 今回のトークライブで、汗びっしょりになるほど全身を使ってしゃべり尽くしたムロ。イベント後、楽屋を訪ねると疲れを感じさせない、さわやかな笑顔で迎え入れてくれた。改めて、机を挟んで『muro式』集大成への思いを聞こうと、用意されたイスに座ると、ムロが「ここに座ってもいいですか?」と記者の真横にあったイスにちょこんと腰かけた。ライブ後にインタビューする機会は珍しくないが、聞き手の真となりに座って話をしてくれるのは初めての経験だった。2014年10月31日放送の『A-Studio』(TBS)で、笑福亭鶴瓶はムロについてこう語っている。

 「ムロツヨシっていうのは、人にめっちゃ好かれる。オレも2回目から『ムロ』って言うたもん。この人は邪魔にならない、けど印象に残る。これが大事で、名脇役っていうのはそうなんよ。西田敏行さんもそうやったからね。いろんな役をしているけど、色あせない。絶対に印象に残るし『あの人、誰?』ってなる。愛されるっていうのは宝ですよね」。今回のトークライブからかいま見えた“神対応”ならぬ“ムロ対応”の数々。愛され俳優・ムロツヨシの人柄がにじむようなおもてなしに、終始心を奪われていた。

■muro式.10「シキ」キャスト
出演:永野宗典、本多力、ムロツヨシ
脚本:ふじきみつ彦、内田けんじ(予定)、上田誠
演出:ムロツヨシ

■公演日時
よみうりランド内muro式らんらんホール(東京公演):4月3日〜15日
能登演劇堂(能登公演):4月21日/22日
電力ホール(仙台公演):4月25日/26日
栗東文化会館ききら大ホール(栗東公演):4月29日〜5月1日
松下IMPホール(大阪公演)5月4日〜6日
ももちパレス(福岡公演)5月8日〜10日

関連写真

  • トークライブ『ムロツヨシ、バナシ.27』を開催したムロツヨシ (C)ORICON NewS inc.
  • ムロツヨシのライフワーク『muro式』最終章 muro式.10「シキ」が来春開催(左から)本多力、永野宗典、ムロツヨシ (C)ORICON NewS inc.
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