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とにかく明るい安村、芸人としての未熟さを痛感「本音は北海道に帰りたい」

 パンツを履いていたのか、いなかったのか……お笑い以外でも何かといじられている渦中のお笑いタレント・とにかく明るい安村が『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』で声優デビュー。しかし、喜んでばかりもいられない。過去に同シリーズで声優挑戦した芸人たちには“一発屋”になるというジンクスもつきまとう(!?)。そんな安村に、ブレイク後の“次”について聞くと、これまでの挫折といまの葛藤、芸能人としての理想の姿をマジメに答えてくれた。

ブレイクしてから「娘と嫁が困らないように生命保険に入った」と語ったとにかく明るい安村

ブレイクしてから「娘と嫁が困らないように生命保険に入った」と語ったとにかく明るい安村

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◆知らぬ間に仕事が入っていて、自分の意見はほぼない

――声優デビューが決まったときの素直な気持ちを教えてください。
【安村】 “とにかく”ビックリしました。子どもから大人までたくさんの人が知っている人気アニメシリーズに“とにかく明るい安村”が登場して、さらに本人役で声優出演できるなんて! まず信じられませんでしたし、すごく嬉しかったです。でも、裸の僕が本人役で出られるのは『クレヨンしんちゃん』だけですからね。しんちゃんもおしりを平気で出すタイプなので、すごく親近感がわきました(笑)。

――劇中では、しんちゃんを怖がらせるような役どころ。いつもの芸人としての顔とは違いますね。
【安村】 そうですね。でも、よくよく考えてみたら、大人の男がパンツを履いたり履いていなかったりする光景って怖いですよね(笑)。僕の芸はひとを笑わせるだけでなく、怖がらせることもできるんだと新しい発見がありました。

――いまはテレビのオファーも殺到していると思いますが、どういうお仕事を選ばれているんですか?
【安村】 選んでいません! 知らぬ間に仕事が入っていて、自分の意見はほぼないです(笑)。なので、“嘘でしょ!?”というお仕事に出会うこともよくあります。この前は、マイナス18度の冷凍庫に1分間入ってからコーヒーやレモンティを飲み、何が一番カラダが温まるかという実験をしました。テレビのお仕事はありがたいんですけど、さすがにこのときは生命の危険を感じました(笑)。

――でも、下積み時代があったからこそ、こういったお仕事も楽しめるんでしょうね。
【安村】 そうなのかなぁ(笑)。本音は1年目から売れたかったですけどね。いまだって、この先どのタイミングで服を着たらいいかわからなくて、すごく悩んでいます。裸はスタジオにいるだけで目立つのでいいんですが、娘のためにも早めに服を着たいなと思って(笑)。

――娘さんは裸で働くお父さんのことをどう言っているんですか?
【安村】 まだ2才なのでケラケラ笑っていますけどね。先日の『R-1ぐらんぷり2016』に出場したときは、服を着て新ネタを披露したんですが、娘は服を着ている僕をみて「とーちゃん、なにやってんの」って言ったらしいんです。どうやら、僕は裸じゃないとちゃんと働いていないという認識みたいです(笑)。

◆本気で地元の北海道に帰ろうと思って事務所にも伝えた

――この1年で大ブレイクを果たした安村さんですが、どんな心境の変化がありましたか?
【安村】 実は、たくさんテレビに出演させてもらう代わりに、大きな挫折も味わいました。やはりテレビには力があって売れている人たちが集まっているから、とんでもない戦場なんです。なかなか自分の存在感を示せないですし、ツメあとも残せない。おもしろい人たちが多すぎるんです。そこでどんどんスベるわけだから、自信をなくして……。一時期、本気で地元の北海道に帰ろうと思っていました。事務所にもそう伝えたんですが、まったく聞いてくれなくて(笑)。それならがんばるしかないと気合いを入れ直したんです。

――将来的には北海道に戻りたいという気持ちはあるんですか?
【安村】 あります。大泉洋さんや安田顕さんは、東京で俳優をしながら北海道のバラエティ番組にもバンバン出ていますよね。僕も50〜60歳くらいには、北海道の情報番組のMCとかをして、半年に1度くらい東京に行って、若手に「安心してください!」って言ってツッコまれるようなポジションに立ちたいです。

――すごく素敵なビジョンですね。
【安村】 理想ですけどね。でも、最終的にそうなりたいと思う夢があるから、いまはどんなお仕事も全力でがんばれます。ただ、北海道のお仕事ってぜんぜん楽ではないんですよ。むしろ、東京のバラエティよりカラダはきつい……。

――たとえば?
【安村】 北海道は寒い場所。だから、北海道出身のタレントはみんな寒さに強いとスタッフが勝手に思っているんです。北海道の番組にゲストで行くと、裸の僕を外に出したがるんです! たしかに寒さにはいくらか強いかもしれないですが、それは服を着ているから大丈夫なだけであって、裸で出されたら誰だって寒いし風邪をひきます! そこ以外は「心の底から北海道を愛しています」って言えるんですけど(笑)。

◆安定している職業ではないから…給料の8割は貯金

――ブレイク前といまでは生活が一変したと思うのですが、いまだからこそ特別にしていることはありますか?
【安村】 貯金です(笑)。安定している職業ではないですし、バイトも辞めてお笑いだけで生活をしているので、給料の8割は貯金するようにしています。生命保険も入りました。「さっぽろ雪まつり」に裸で出たりするわけですから。いつ凍死しても娘と嫁が困らないように生命保険は必要だと(笑)。

――なんだかすごくマジメなんですね。
【安村】 かなりマジメな方だと思います。だって、なにがいつどうなるかわからないし、僕なんて芸人としてまだまだだと毎日ひしひし痛感していますから。

――たまにネガティブな“とにかくあかるい安村”さんが出てきますね(笑)。
【安村】 あれっ! まったく明るくありませんでしたね(笑)。いつもは明るくておもしろいです!

――そのギャップがまたいいのかもしれないですね。ところで、『映画 クレヨンしんちゃん』シリーズに声優出演した芸人さんは一発屋になる……(!?)そんなジンクスもまことしやかにネットでささやかれているのをご存じですか(笑)?
【安村】 え〜! 本当ですか!? (資料を見て)長洲小力さん、小島よしおさん、波多陽区さん、日本エレキテル連合さん! ほんとだ……って、違いますよ。でも、みなさんきっと、それをおいしいと思ってネタにしているんじゃないですか。テレビも含めてあちこちで活躍されているのを拝見していますから。“一発”を当てるってほんとにすごいことですし、すごい方々なので、いい意味でみなさんに続けるように僕もがんばりたいと思います!
(文:吉田可奈)

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