声優で歌手の牧野由依が22日、東京・赤坂BLITZでデビュー10周年記念のワンマンライブ『Yui Makino 10th Anniversary LIVE〜So Happy!!〜』を開催し、満員の約800人とともに盛り上がった。終始笑顔だったが、すべての演目を終えた後、高校時代の恩師が花束を持ってサプライズで登場すると、大粒の涙をこぼして感激した。

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　昨年11月から毎月1回、会場や内容を変えたカウントダウンイベント『Yui Makino Monthly Event “CountDown”』を開催。今年に入ってからは2月の香港公演を皮切りに、ベトナム、カナダ、シンガポールの海外公演を経て自信を深め、満を持してステージに上がった。

　午後6時に幕が開き、大歓声に迎えられるなか1stアルバム『天球の音楽』収録曲「夏休みの宿題」からスタート。昨年発表した配信シングル「88秒フライト」、シングル「もどかしい世界の上で」を立て続けに披露した牧野は「あっという間に10年が経ってしまいました。きょうは私から皆さんにハッピーを届けられたらなと思います」とあいさつした。

　白のドレスに衣装替えすると、「クラシックをもっと身近に感じてほしい」という思いから始めたという恒例のクラシックコーナーへ。旧友を迎えてピアノの連弾を披露し、圧巻の演奏に観客は息をのんだが、真剣すぎる表情に客席から思わずくすっと笑い声が漏れる一幕も。「なんか一瞬、笑いが起きたんですけど…なんで？」と突っ込み、会場はさらに大きな笑いに包まれた。

　アンコールでは、10年間の活動を振り返り「デビューするときは、歌ってどうやって歌うんだろう、って迷ったこともありました。楽しいことばかりではなかったけど、ここまで導いてくれた多くのスタッフや楽曲たちに感謝しています」とあいさつ。「ここで終わりではないので、ちょっとずつでもお返しができるように、また多くのファンの皆さんにも“牧野を応援してよかった”って思ってもらえるようにこれからも頑張ります！」と決意表明した。

　ラストは10年間大切に歌い続けてきたデビュー曲「アムリタ」を熱唱し、ステージを後にしようとしたところでサプライズ。本人には内緒で、高校時代の恩師が花束を持って登場すると、涙をこらえることができなかった。デビュー当時、先生と交わしたやりとりを振り返ったものの、動揺した牧野はコンサートを締めることができず、思い出したかのように「10月7日にアルバムを発売します！」「11月23日に恵比寿ガーデンホールにてコンサートが決定しました！」と告知して笑いを誘い、最後はファンへの感謝の言葉で締めくくった。

　終演後には「5月くらいから準備を進めてきて、大変でしたが、あっという間に終わっちゃって…。オープニングで幕が降りたら多くのお客さんがいて、一瞬一瞬が本当に愛おしくて。楽しかったですが、うれしい気持ちの方が大きいです。あしたからまた頑張っていけます！」と気持ちを新たにしていた。

■『Yui Makino 10th Anniversary LIVE〜So Happy!!』〜セットリスト
01. 夏休みの宿題　
02. 88秒フライト
03. もどかしい世界の上で
04. 碧の香り
05. 春待ち風
06. たったひとつ
07. ウンディーネ
【M8〜12：ピアノ弾き語りクラシックコーナー】
08. ハチャトゥリアン作曲　バレエ「ガイーヌ」より“剣の舞”
09. サン＝サーンス作曲　動物の謝肉祭より『序奏と獅子王の行進曲』
10. サン＝サーンス作曲　動物の謝肉祭より『水族館』
11. サン＝サーンス作曲　動物の謝肉祭より『化石』
12. サン＝サーンス作曲　動物の謝肉祭より『フィナーレ』
13. きみの選ぶみち
14. ワールドツアー　※10月7日発売アルバム収録予定曲
15. 囁きは“Crescendo”
16. お願いジュンブライト
17. ふわふわ♪
18. Cluster
【アンコール】
19.わたしのオモチャ箱　※舞台「うたかふぇ」曲
20. 星に願うなら　※10月7日発売アルバム収録予定曲
21. 今日も1日大好きでした。
【Wアンコール】
22. オムナマグニ
23. アムリタ