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剛力彩芽、歌手活動で「欲が出た」

 約1年半前に念願のアーティストデビューを果たした剛力彩芽が、1stアルバム『剛力彩芽』を4月8日に発売。プロペラダンスが話題となったデビュー曲「友達より大事な人」を含む今作は、タイトルどおり等身大の剛力を表現したというフレッシュな作品。同作を通して感じ取れる本音や、女優業と音楽活動の違いについて話を聞いた。

初のアルバムを発売した剛力彩芽(写真:ウチダアキヤ)

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◆やり続ければ認めてくれる人も増えてくる

――デビューから約1年半たちますが。女優業とアーティスト活動を平行してやってみていかがでした? 時間的にはさらに忙しくなったと思うのですが。
【剛力】 それが本当にありがたいことに、ドラマの仕事と音楽の仕事の両方をバランスよくやらせてもらっているので、キツいっていう感覚はまったくないです。むしろ短い時間の中で自分の最大限をいかに出せるか、考えられるようになった気がします。最初は歌を間違えないようにしなきゃ!とか、不安や緊張でいっぱいいっぱいだったけど、2ndシングルぐらいから、まず自分が楽しめるようになってきて。そうしたら、次はみなさんを楽しませるためにはどうしたらいいかって、考える余裕もできたかなっていう。

――そこはこの世界で長くお仕事をしてきた剛力さんならではかも。忙しい中での配分やメリハリをつけるやり方が自然に身についているのかなと。
【剛力】 でも基本、全部が全力ですよ(笑)。そうなれるように心がけているんだけど、イベントに来てくれた人と一緒に楽しんだり、お仕事でいろんな人に会うだけでそうなれちゃうんですよね。だから、バランスとか、あまり気にせずやってしまっているかも。

――デビューした頃は女優・剛力彩芽のファンの中には、応援する人と歌って欲しくない人の賛否両論があったと思うんですが、そこはどう捉えていました?
【剛力】 あまり考えていなかったかも(笑)。昔から私のことを見てくれている人たちは、私がダンスをやってることを知ってるので、それをやっと見られるっていう嬉しさがあったみたいで。あとCDだと常に近くに置けるから、(私を)身近に感じられて嬉しいって言葉をたくさん聞けたんですね。だから反対する声はあまり意識してなかった。それよりも自分がやりたいことをせっかくやらせてもらえる環境にいるんだから、楽しくやらないともったいないと思っていました。自分が気にしてしまったら、自信もついてこないですからね。

――そこはいい意味で、剛力さんのマイペースなところですね。
【剛力】 そうですね(笑)。自分の好きなことをこれだけ全部やらせてもらえるって、なかなかないことじゃないですか。しかもそれを仕事としてできるのは、本当に幸せなことで。そこで自分が動かなかったら何も始まらないし、成長もしない。やり続ければ認めてくれる人も増えてくるだろうし、自分に負けないっていうのは何より大事なことだと思っています。

◆歌を通していろんなことに挑戦できるようになって欲が出た

――夢はどんどん広がりますね。ちなみに剛力さんは女優さんと音楽をやるときの、切り替えスイッチはあるんですか?
【剛力】 それがないんですよ。仕事しているときとしてないときも、あまり切り替えがないので(笑)。

――オンとオフがない?
【剛力】 私自身はあまり変わらないんです。ただ、本当にスイッチはいったときはすごい集中力だねとは言われます。多分、ギリギリまでスイッチが入らないからで、ドラマとかでも私は本番しかスイッチが入らない“よーい、スタート!とカット!”で、すごく変わる人なんです。それ以外は現場でもオンとオフが変わらなくて、基本的には本番まで素のままですね。

――だから女優スイッチ、アーティストスイッチもないと。
【剛力】 役者は別の人物になりきるのでその切り替えがあるけど、歌は剛力彩芽として出られるのでむしろスイッチがいらないんです。歌によっては誰かをイメージして、その人を見ている自分なのか、その人になり切ってる自分なのかって違いはありますが、基本は自分のままで立っていることが多い。

――そうやって約1年半、“剛力彩芽”そのものを表現することで何か心境の変化はありました?
【剛力】 自分を表現しやすくなりました。実は私、しゃべるのは大好きなんだけど言葉が下手で、自分の気持ちを自分の言葉で伝えるのは一番苦手なんですよ。でも歌を通していろんなことに挑戦させていただいていると、もっとこういうことしたいなって欲が出てくる。それを自分の言葉で表現しなきゃいけないっていう場面は出てきています。

――アルバムができると、ライブも具体的に見えてきますよね。
【剛力】 昨年はそのためにいろんなライブを観に行って、照明の使い方とかも研究したし、なるべくお客さんと近いステージがいいなとか、会場もイメージしています。あと今回のアルバムではロックな曲も歌っているので、ギターの弾き語りもいいなとか、ダンスだけじゃないバリエーションを考えているので、今年中にはぜひ、ワンマンライブを実現したいですね。

(文:若松正子)

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