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SNSを活用した新たな旅の形、若者を中心に浸透中

 SNSの普及で、さまざまな物事をシェアするのが当たり前になった現代。情報はもちろん、共に過ごす時間や経験を共有し合う傾向が強まっているが、中でも最近アツイのが“旅行系”のソーシャルメディア。近年、アベノミクスやインバウンドなどの影響で、旅行業界が好調な兆しを見せていることから、将来的にも注目度が高まっている。

登録ユーザー数、約18万人を誇るソーシャル旅行サービス『トリッピース』は、20〜30代を中心に支持されているという

登録ユーザー数、約18万人を誇るソーシャル旅行サービス『トリッピース』は、20〜30代を中心に支持されているという

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 国土交通省観光庁が2月に発表した、主要旅行業者50社の『旅行取扱状況速報 2014年12月分』によると、国内旅行は4ヶ月、外国人旅行は34ヶ月連続のプラスに。海外旅行こそマイナスとなったが、全体としては対前年同月比1.1%増で、4ヶ月連続のプラスとなっている。

 旅行業界が活気づく中、SNSでもさまざまな旅行系のサービスが存在する。『ガーリップ』や『トリップアドバイザー』、『コンパシー』など、旅先の口コミ情報や旅行記などを投稿し合うコンテンツも多いが、最近は旅行そのものを共有する、“シェアトリップ”も話題。中でも、急成長を遂げているのが、2011年に誕生した『トリッピース』だ。同サービスは、サイト上で自ら旅のプランを企画することができ、賛同者が5人以上そろえば、同社が提携する旅行会社が、その企画のためのオリジナルツアーを提案してくれるというもの。旅の詳細などは、参加メンバーがサイト上の掲示板を通し、相談し合いながら決めることができる。

 現在の登録ユーザー数は、前年比2.5倍となる約18万人。旅行者数は同比約8倍を記録し、これまでの総旅行者数は約2万人におよぶ。旅行といえば、ひとり旅のほか家族や恋人、友だちなど、気心の知れた相手と出かけるのが一般的だが、非日常をより刺激的に有意義に楽しめると、20〜30代を中心に支持されているという。

 企画のジャンルは国内、海外、日帰りイベントなどさまざま。これまでに実施された企画は1000件以上、ユーザー自らが企画するとあって『ラオスで象使いになる』、『阿波踊り体験ツアー』など、実にユニークなものばかりだ。この3月4日〜7日には、伝統的なランタン祭りや“第2のウユニ塩湖”と呼ばれる高美湿地を巡る3泊4日の台湾旅行が実施された。

 全18名の参加者の内、男女比は5:13で、ペア1組を除いてはみんな“おひとりさま”での参加。シングル同士のため、年齢層は10〜40代まで幅広かったが、メンバーが4日間で深めた絆はとても深いものになった。同SNSサービスでの旅が初めてにもかかわらず、自ら企画者になった長井さん(23歳/女性)は、台湾の旅を振り返り「私が企画者ではあるけど、困った時は助けてくれてみんなで旅を作っていっている感じでした」。今回の旅を通して、別の企画にも興味を持ったという声が随所で聞かれ、一期一会の旅に魅せられた参加者は多かったようだ。

 2020年の東京オリンピック開催に向け、観光・旅行業界は今後さらなる盛り上がりが予想される。SNSから生まれた新しい“旅の形”が今後どのように開拓を進めていくのか、注目したい。

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