1月が終わって完全に新年の気分も落ち着くころ、緊張感が俄然高まってくるのが、4月から新たに社会人となる、卒業を控えた学生たちだ。長年、慣れ親しんだ学校という世界から、文化のまったく違う、未知の領域である企業という組織に属するのだから、それも致し方ない。期待半分、プレッシャー半分で、お腹のあたりから湧き上がってくるなんともいえない感覚に、若干ブルーになっている若者たちも多いことだろう。 実際に新生活が始まったとき、同期の仲間以上に、彼ら新入社員に様々な影響を与えるのが、会社の先輩だ。まったくわからないことを優しく教えてくれる、パソコンを見事に駆使しながらテキパキとデータ作成をこなす、絶妙なトークでクライアントと談笑する……。それがたとえ1歳しか違わない、まだ2年目の社員であっても、その存在は眩しく、とても大人に見えることもしばしば。逆に、「なぜ簡単にあんなことができるのか」「自分にはとても真似できない」と、さらに不安をかきたてられてしまう人もいるかもしれない。