• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
ORICON NEWS

新人俳優が富士八合目に70日間滞在、その壮絶記録が本に

 俳優だいすけと松下幸司の2人が富士山八合目の山小屋に70日間住み込み仕事体験した記録が、エッセイ集『富士山で暮らす、けったいな人々~だいすけ&幸司の山小屋住み込み奮戦記 ~』(扶桑社BOOKS)として11月末より電子書籍として配信開始され話題を呼んでいる。

富士山八合目の山小屋に70日間住み込み仕事体験した俳優だいすけと松下幸司

富士山八合目の山小屋に70日間住み込み仕事体験した俳優だいすけと松下幸司

写真ページを見る

 2人は新人俳優。ある日、事務所から2週間後に富士山に行って山小屋の仕事を体験して来いと言われる。気楽に引き受けた仕事は海抜3400メートル富士山八合目の山小屋に70日間泊まり込み、その体験をエッセイとして書くというもの。もちろん、ほとんど仕事のない新人なので、スケジュール調整の必要もなく、山小屋住み込みを開始。開始したのは良かったが、そこから様々な富士山山小屋ならではの問題が彼らを襲う。

 山小屋は基本的には山頂をめざす登山客のための中継地点的な役割だ。水道はなく雨水をためた生活用水は貴重なので、一般登山客用の風呂はなし、山開き期間中下山することのない従業員も、週1回しかお風呂に入ることができない。しかも雨水タンクにたまる量が少ないとそれすら延期になるということで、滞在中、彼らにとって一番ありがたかったのは洗顔シートとボディシートだったとか。

 その他にも数多くのエピソードがこのエッセイ集には書かれている。循環式濾過水を使ったトイレの掃除は、時に未濾過の茶色い水が出てくる。それでも、顔や体にその水がかからないように気をつけながら、その水で便器をゴシゴシとか、1人分の就寝スペースが寝袋1つ分の幅しかないピーク時の山小屋のフロアの様子、非常識な登山客の行動など、体験したものならではの大変なエピソードが盛りだくさんだ。

 ただ、大変なことばかりではない、青天無風の中での下界を見ながらの布団干しの爽快さやご来光、芸術的な雲海、満点の夜空と月のコントラストなど、下界では考えられない絶景への感動は、絶対に味わえないものだという。

 富士山山小屋での70日間を記録したエッセイ集は、実は2人の若者の汗と涙の結晶だったのだ。

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

 を検索